「ツナギを着たどうぶつ」タグアーカイブ

先週金曜日。タヌキな一日。

100330_tanuki_1.jpg
 今更ですが、先週の金曜日の日記を書きます。起伏に乏しい毎日を送る私にしては色々な事のあった1日でした。

 昨日までの雨が止み、良く晴れたので自転車で外出。30キロほど先にある銀行の支店に行きました。三島市にある支店です。
 春休みと長雨直後の晴天日という事で平日昼間ながら、通りは混雑していました。三島の広小路のあたりは良いですね。人がたくさん歩いています。人が生活する町という感じがします。
 用事を済ませて引き返す際に、楽器店のシャッター塗り替え現場に遭遇。
 脚立を立ててペタペタとペンキを塗っています。よく見るとツナギを着た女の子が数人、居ます。おそらく地元の学校の美術部の子たちでしょうけど詳細は不明。
 まだ作業開始直後と言った風情でしたが、いったいどんな絵をシャッターに描いたのでしょうか。次に三島を訪れた時、楽器店のシャッターが降りていれば、その全貌を目撃する事になるでしょう。
────────────────────
 空腹ではないモノの、疲労感を覚えたので、沼津の小さいお菓子屋さん『美富士』に寄る事にしました。
 ここは、私が愛して止まないタヌキの形をしたケーキを売っているお店。包んでもらわずに、そのままの状態で売ってもらいます。店先で食べるつもりなのです。
100330_tanuki_2.jpg
 道ばたで大きく口を開けてケーキをほおばる私。ふと…誇り高い40代、中年男性の昼下がりがこんなで良いのかという疑問が胸の中で頭をもたげましたが、甘味鑑賞の付け合わせとしては向いていないので黙殺。味覚に集中します。
 一緒に買った草餅などは信号待ちの間を利用して食べました。「朝に作った物だから、固くなっている」との説明を店のお母さんから伺いましたが、そういう事を気にする私ではありません。これまたおいしい。噛み応えあり。しかし、今度買った時には家まで我慢してオーブンで温めても良いのかもと思いました。
 甘い物を食べたあとはいつもそうですが、体力の回復をアリアリと感じます。快調にペダルを回します。
 帰りの道は、いつものバイパスの脇道。田園地帯に入ると人も自動車も滅多に通らない見晴らしの良い一帯です。
 頭をよぎるのは、先ほど食べたタヌキケーキの事。近々制作に取りかかろうと思っているマンガに、ぜひタヌキケーキを登場させたいと、常々考えております。
 タヌキケーキが生きていたら、どんな性格かな〜などと非常にホンワカした事を考えながら走ります。頭部にはクリームが詰まっているので、あまり難しい事は考えないタイプかなウンヌン…。
 畑の脇に異様な物体を発見。ギョッとします。毛が生えたカタマリ。動物の死体ですよ。ゲゲ! タヌキ! タヌキが死んでいるじゃありませんか!
 リアルタヌキ。本物のタヌキです。テレビ業界的に言うとモノホンヌキターと言った所でしょうか。シャレてる場合じゃありません。しかしさしあたり私に何が出来る訳でもなし。自転車を停めて傍らに立ち、両手を合わせて祈るのみです。いや〜驚いた。
100330_tanuki_3.jpg
 まだ若いタヌキのようでした。体がそんなに大きくなくてネコくらい。目立った外傷も無く、死亡の原因を推察するに至らず。見開いた目と、きれいに揃った歯と爪。体表。それらに使い込まれた形跡もなく、これからというところで死んでしまったモノホンヌキター氏。
 きっと数日続いた雨でエサをとれず、やっと晴れたので方々で食べる物を探しているうちに、何らかのトラブルに巻き込まれたのではないでしょうかね…。
 まぁタヌキとは言え、一つの命が絶たれた事は残念に感じてしまいますが、この地で農業を営んでいる方達にとってはそうも言えない訳で複雑です。
 残りの道中、死んだタヌキと、マンガに登場させたいタヌキケーキの事を交互に考えたりしました。
 そうこうしているうちに帰宅。往復66キロあまり。入浴と食事を済ませると急激な睡魔が襲来。少し作業をするつもりでしたが、ここはいったん休憩。横になります。
 しかし目覚めたのはそれから14時間後、翌日の朝だったのです。