「おカーさん」タグアーカイブ

おカーさん〔13〕

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 本日のイラストも「英雄ネコ太郎」さんと「戦後すぐのスクーター、シルバーピジョン号」です。

 イラストに描かれた内容なんですが、私のアタマの中の会議で決まりました。
 以下に、しるします。

 ─────完全再録・脳内会議!───────

 英雄キャット・ネコ太郎「2日続けて楽しいキャットの絵が続いたので、カッコいいキャットの絵も描いてほしい」(以下、「ネコ」と表記)
 私「いいですよ」

 ネコ「絶体絶命のキャットが起死回生の一撃を放つ、カッコいいところを描いてほしい」
 私「ほほう」

 ネコ「宍戸錠の映画みたいな」
 私「…ネコ太郎さんアンタいくつ?」

 ネコ「……。13ななつです」
 私「ウソだよね」

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 ネコ太郎さんの実年齢については疑惑が深まるばかりなのですが、それはおいておいて、描きました。
 けっこう大変なイラストでした。
 将来的にこの経験が役に立つといいな。と思いますが。

 脳内会議はともかく、おとついでしたかね。「シルバーピジョンで荒れた道を走ると、かなり飛び跳ねたのではないか? 乗り心地はどうだったんだろう?」
 みたいなコトを書きました。その辺から発想をひろげました。

 つまり、道のギャップを拾って大きくジャンプしたシルバーピジョン号。投げ出されるかに見えたネコ太郎さんだが、真うしろに追ってくる敵をとっさの一撃で仕留めたのだった………。ん〜。カッコいい…」
 みたいな感じです。

 まぁマンガの世界じゃないとありえなさそうな、難しい場面となりました。

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 別のお話になるんですが、昨日のイラスト。
 ちょっと描きなおしました。

 しっぽの処理が違う気がしまして。

 正確に言うと、しっぽよりも、お尻の毛がモシャモシャした感じ。
 もっとモシャモシャしていて欲しい。しかし全然足りなかった。
 そこで修正しました。
 どうぞ見てください。

描きなおしたスクーター・キャット

 なぜ、描き損なってしまったかの分析ですよね。
 つまり、お尻のモシャモシャ、及び、しっぽの取り回し、なんですけど。
 それは下の図を見るとわかると思います。

下描き

 物体的に前後が重なって複雑なので、パーツごとに分けて描いているのです。透視図っぽい感じもありますか。

 そうすると「下書き単体では問題ないが、全部を合成して仕上げていくと問題が生じてしまう」。というワケなのです。

 「前後に何が来るか」まで意識しないと今回のような「せっかくの描きたい部分が死んでしまう」といった事態が生まれてしまう。そんなコトがわかりました。

 小さい部分であれば、“イラストならではのウソ”って私はむしろとても好きなんですが、今回のしっぽとお尻のモシャモシャは許せませんでした。

 お尻のモシャモシャした感じを描きたくて動物のイラストを描いているようなフシは充分にありますからね。私。

おカーさん〔12〕

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 ラジオ番組「子供電話科学相談」を聞きました。

 お魚などに“心”はありますか? という質問。

 興味深いですよ。
 以前の「〜科学相談」で昆虫の先生の久留飛克明(くるびかつあき)さんが、「虫を見ていると心があるかのように感じられるコトがあります」というようなコトをおっしゃっていたように思います。また、別の回では「記憶については客観的に見ても、あるんではないかと思う」とされていました。

 「へ〜」って思っていたんですけど、今回はお魚の分野から先生のお話をうかがいました。

 北里大学海洋生命学部の林公義さんが目撃したという巨大なお魚、ロウニンアジのお話。
 巨体の年老いたロウニンアジが沈んでいきそうになると前を泳いでいた若くてまだ小さいロウニンアジが助けるようなそぶりを見せたのだそうです。

 脳科学者の篠原菊紀(きくのり)さんが後を引き取って思うところを述べました。
 心を感じ取る脳の部位について教えていただきました。
 犬の行動に心を感じる人がいて、魚の行動を見て心を感じる人がいる。刺激されている脳の部位はおそらく同じでしょうというお話。
 しかし同じものを見て心を感じない人もいる。経験などにもよる。

 “心”というもののメカニズムを議論する人と、“心”を感じるという分野を議論する人はまた別なんですよという現状の説明もありました。

 異常とは別の話になりますが、私が好きなSF小説のP・Kディックさんは「共感」能力についてかなりこだわった人で。
 おそらくよく知られた場面ですと「ブレード・ランナー」におけるフォークト=カンプフ検査ですね。

 同じく小説家のダニエル・キイスさんが、ずいぶん前になりますけど来日して受けた新聞のインタビューでもやっぱり「共感」について強く言ってましたね。
 私の場合、小さなコトになるかもしれませんけどイラスト作成においてこのアタリは大切にしていこうと思っています。

おカーさん〔11〕

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 今日のイラストもスクーター「シルバーピジョン」さんと「英雄ネコ太郎」さんです。
 今日はおだやかですよ。ネコ太郎さん。
 なんかイイコトあったのかな。

 イラストを描くにあたっていろんな写真を参照するんですが、戦後まもない頃のバイクであり、かつまた、乗りつぶすタイプの下駄バイクであったのか違うのかわかりませんけど、写真がちょっと少ないんですよね。
 別に正確なイラストを描く場でもありませんから気にしなくても良いんですが、かと言って全然気にならないというワケでもないです。

 気になっているのは、きのうも少し書きましたが前後のバランスです。
 ネタ元のアメリカのスクーターよりもさらにほんの少しホイールベースが短いような気がして、不意のギャップに出会った際など、転倒の危険があるのではという気がしてなりません。
 しかもこのバイク。シートの真下にエンジンが位置していて今のバイクよりも重心が高そうに見えます。
 マスの集中化って意味ではコシの下に重いものがあるというのも悪くないのかもしれないですけど、地上から比較的高い位置にありますから、いったんバランスを崩しかけた時なんかアワワっていっちゃわないか心配。
 杞憂でしょうかね。
 ま、そもそも今はほぼ走ってない。70年ほどもおそいお話なんですけど。

おカーさん〔10〕

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 今日のイラストは日本の戦後まもないころのスクーター「シルバーピジョン」です。
 作っていたのは財閥解体時の三菱。

 古いクルマの画像を探している過程で発見しました。
 見ていて不安になるような簡素なデザインですね。
 まず前のタイヤの小ささがスゴい。
 アメリカのバージニア州にあるサルスベリー社が戦前に作っていたスクーターを模したものであるようです。
 アメリカはともかく当時の日本の道路事情なんて恐ろしいものでしたから、この小径ですとバビン・バビン飛び跳ねるような、乗っていて相当に疲れたんじゃないかと想像します。
 しかもサスペンションが無いみたいなんですよね。どうやら。かなり向こう見ずなコトしますね。

 ドライバーは、ちょっと久しぶりの「英雄ネコ太郎」さん。
 私のお気に入りのキャットです。
 かなり気合が入った表情ですけど、当時の車ですからスピードはどうなんでしょうか。
 かなりのんびりした感じだと思います。