以下はすべてラジオ日記です。
昨夜は「クラシックの迷宮」を聞きました。團伊玖磨さんの作品集。
團伊玖磨さんが作曲家になるまでについてのご紹介。それと團さんの大陸趣味というか中国的作風に寄せる自覚についてのお話。
放送された曲としては映画「世界大戦争」からの三つの曲が私は良かったです。
それと曲としては流れませんでしたが番組の片山杜秀さんが團さんにお話を伺いに行った際のお話で、オペラ「ひかりごけ」を挙げたことがあったと知りました。昨年もこの番組で「ひかりごけ」のことを聞きまして、私は初めて知ったんですけど、世界で起きる戦争などは全部繋がっている、個々の問題について無責任ではいられないんだというような一節があるんだとか。よくは知らないんですけどたまに思い返す時があります。その度に「本当にそうだろうな」って思います。
ズレますけど、きのうのラジオ番組「文芸選評」における選者の池田澄子さんの俳句に「春の季節の中で家が焼かれる。人を焼くことである」ということだったと思いますけど、それを聞いた際にも思い出しました。ひどいと思います。今すぐやめてほしい。
團伊玖磨さんに戻しますが、すごく良い家柄の人だとは知っていましたけど、だからといってご両親から作曲家になることを期待されていたとかそういうんじゃなかったとか、長じてから師事した先生からの影響であったりの連続性などを知れたなと思いました。
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明けて今日聞いたラジオ番組。
「現代の音楽」。先週のピアノフェーズは良かったですね。チャンス・オペレーション。偶然性の音楽。そんなわけで今週もジョン・ケージさんの曲のご紹介でした。楽しいですね。
今週は東洋からの影響についてまとめられていたと思います。インドの思想。四季の概念。また日本の「易」など。具体的には数字の書き込まれた早見表が役に立ったんだとか。「易」については小説家P.Kディックさんのファンである私もちょっと身近に感じます。
ケージさんは1940年代に自らの仕事に対する理解のされ方に悩みがあったと知って意外でした。こちらも初めて知りました。
聞いた曲としては「6つのメロディ(1950年)」が良かったです。こっちはエリック・サティさんからの影響というか研究の成果だったということでした。聞いていると確かにそんな感じもありました。バイオリンにギドン・クレーメルさん。ハープに吉野直子さん。
ハープのパートは本来はピアノ想定だというご案内でした。
あとは今、聞き返してみて思ったんですけど高橋悠治さんと高橋アキさんのご兄妹による「易の音楽」第1部」。ふたつの曲の同時演奏。こちらも良かったです。緊張感がありましたね。
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NHKの「聞き逃しサービス」のサーバから消えてしまう前のギリギリのタイミングで先週の「伊集院光100年ラヂオ」を聞きました。
小説家の三島由紀夫さんに高校生の男女二人がインタビューした際の録音。これは非常に非常に良い内容でした。
さすがに60年前のことですので今だと通用しないような「男脳」「女脳」みたいな事柄についての対話もありました。三島さんの「女(の理想像)は良妻賢母」みたいな断定も飛び出していましたけど、そのあたりは当時でも批判を浴びたとかなんとか。
書いていて思い出しましたけど、このインタビューは別の部位だったと思いますけど保阪正康さんのラジオ番組「昭和人物史」でも聞きましたね。三島さんは頭の良い人だなと感じましたけど、インタビューした高校生のお二人も聡明な人たちだなと改めて思いました。
「伊集院光100年ラヂオ」はこの回で2年目だというご案内でした。おめでとうございます。
私の予想としてはきっと伊集院さんのことですからNHKとの関係が悪化して降板。後任には天野ひろゆきさんがつとめることになるのではと思っていたのですけど見事に外れました。
同時にどこかの局でラジオ番組「ゲルゲット・ショッキングセンター」が始まるんじゃないかと思っていたんですがそちらも外れました。
伊集院さんが過去にご自分のされていた帯番組を降りた際に同時期に始まっていたような記憶だったんですが、調べてみると半年ほどのタイムラグがあったようです。もう数十年前のことですので記憶もあいまいモコモコとしています。
伊集院さんのラジオを初めて聴いた時には驚きましたね。世の中にこんなにしゃべれる人がいるんだって思いました。パワフルであり量感がありました。次の機会に「またあの凄い人のおしゃべりを聞こう」と思ってチューニングを合わせてみたらまるで別人みたいに元気のない口調になってしまっていて深刻な驚き。
「あれは聞き間違いだったんじゃないか」ともう一度、別の日に聞いてみたんですけど、そちらでも変わらず。「どうされちゃったんだろうか」と思いましたが、次に聞いた時には天野さんが進行する番組になっていたのでした。
ご本人の弁によりますと伊集院さんはその後にギックリ腰をやったり座薬を入れてもらったりご結婚されたりした後に現在知られているような人に成長して行ったのかなと思いますけど、やっぱり若かった分なのかパワーとか量感の部分では最初に聞いたときが一番すごかった気がします。でも考えてみたらそんなやみくもなパワーが50代まで続くわけはないのかなっていう当たり前のことも思うのでした。
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「吹奏楽のひびき」を放送時間変更後に初めて聞きました。後半だけ。番組のテーマとして毎週の冒頭に聞く「三角の山」を初めて通して聴きました。酒井格さんの作曲なんだと知りました。
今日はリクエスト特集。最後の曲は石川県に寄せたもの、アルフレッド・リードさん作曲、指揮の「ゴールデン・イーグル」を聞きました。国体の曲だったみたいですね。石川県を応援するような曲。良いリクエストだと感じました。
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「子ども科学電話相談」も聴きました。宇宙食には「ちらしずし」というメニューもあるのだと知りました。
元の質問は「宇宙でもお寿司が食べられますか?」という可愛らしいものでした。質問を寄せてくれた子も回答者の永田美絵さんもお寿司が好きなのだそうです。私は酢飯とお刺身が嫌いですのでお寿司は食べないです。
回答としては「宇宙食はフリーズドライであって、パックに収められていて、そこへお湯を注いで食べられる状態に戻すので、地上で食べられるようなお寿司はありません」ということでした。宇宙と言わず全地球上でお寿司を食べられないようにしてほしいなというのが私の願いです。お寿司のみならずだいたい多くの人が喜ぶご馳走というのが私は苦手なんですけど。でも代表的なものはお寿司とかメロンとかの高級食ですね。みんなが「やったー!」って喜んでる隣で私の顔色が真っ暗になってる感じ。
逆に好きなものはスーパーで買った安いパンとかを歩きながらポソポソ食べるというものです。結局のところお行儀よく着座してお給仕されて食べるみたいなものが非常に苦手だという。あるいはパソコンでイラスト作成しながら機械的に食べる食事であるとか。総じて「素晴らしい味覚を吟味する」とかのちゃんとした行為が苦手なんですね。何かのついでに片付けたいです。食べること自体位は好きですし食べる量も同年代の方たちに比べれば多いと思うんですけど。
番組に戻しますけど「人工知能の作り方」というのが私が全然知らない世界のことでしたので勉強になりました。ニューラル・ネットワークとかの話でした。名前は聞きますけど良くは知らないこと。つながりの階層を深くするほど効果が出るとかというご説明だったと思います。
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久しぶりに長文を書きました。おそらくここまで読まれた方はほぼいないと思います。
しかし、もしかしたらの可能性にかけて音楽をひとつご紹介しようと思います。
上の方で「易経とP.Kディックがどうたら」みたいな記述をしましたけど、それに関連した「オール・ザ・ヤング・シンセポッパー」です。
「The Present Moment – Intrigue」という曲です。小説「高い城の男」をイメージしているみたいです。音楽としてはかっちょイイ曲です。ご興味ある方で未聴の場合はゼヒ。2011年の作品。機械的な軋轢にとり囲まれた美声系シンセポップだと思います。
小説の「高い城の男」は名作ですね。私も若くてヒマだった時期に何度も読みました。
考えてみたらシンセポップの一部で描かれる世界とディックさんの小説世界って相性が良さそうです。おそらくもっと「ディックなシンセポップ」というのもたくさんありそうです。
ですけどパッと思いつくのはアラン・パーソンズ・プロジェクトの「アイ・イン・ザ・スカイ」くらいしかない私です。あれもおかしいですけどね。原作はなんだかもうハチャメチャな読んでて面白いドタバタな感じ。最初は深刻な話なのかなて思っていたら段々これは違うぞってわかっていくようなお話だったと思います。アラン・パーソンさんは何を思ってああいう曲調に仕上げたんですかね。極めてシリアスな感じになってますけど。
音楽としては大変な名曲だと思いますけど、私にとっては解明できないナゾが大きく横たわる曲でもあります。