「イラストとマンガ」カテゴリーアーカイブ

先月、静岡市で見た展覧会〔2〕

 ラジオ日記から始めます。

 NHK・FM「出会いは!みんようび」を聞きました。ゲストに大変に明るい女性タレントの丸山礼さんを迎えた回。丸山さんは北海道は北見の方だそうです。

 先日、当ブログにて私がかつて交流していたテクノポップのアマチュア音楽家であった方の訃報をお伝えしました。確か奥様が北見のご出身でご実家はメロンを作っていると聞いたことがあります。そのせいかわかりませんけど生前の氏は「ホタテメロン」というハンドルネームを使っていました。ホタテは氏の地元である紋別の特産ですから夫婦としての結びつきを象徴する名前だったのかなと思います。

 番組の内容に戻します。私なりにまとめますと「民謡におけるキャッチーな掛け声に今後の民謡の発展性を見出す」というようなものでした。堅苦しくなくまずは楽しもうというような提案なのかもしれない。

 「いやさか音頭」における「い~やさっか~」みたいな感じです。実際楽しいですよね。

 丸山さんと森口博子さんが楽しそうにリアルタイムに掛け声をかぶせるといった局面もございました。

 それと「伊勢音頭」も聞きました。

 私がよく聞く「ニッポン時空旅(NHK第2)」においても、もう数年前になりますか。聞きましたが非常に楽しい回でした。役者の永野宗典さんが江戸時代のいい加減なオジさんになりきっての怪演。おそらく実際に「お伊勢参り」という非日常下においてハメを外しすぎちゃった人も多数いたんだろうなって思いもしてくる内容だったと思います。

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 というわけで、きのうからの引き続きです。静岡市の美術館で見てきた絵。伊藤若冲さんですね。

 本日のブログ用イラストは「踏歌(とうか)」と題された絵画というか水墨画。そちらを自分なりに描いたものです。

 イキイキとした楽しそうな雰囲気が伝わってくる楽しい絵でした。

 伊藤さんの作風というのはリアルであって真に迫ったもので知られると思うんですけど、その反面とても力が抜けた一発描きなんかも達者な人だったんだと展示を見て初めて知りました。ちょっと「しりあがり寿」さんの画風に通じる部分も感じました。

 私は前情報なしに見に行ったので「こんな絵の展示も含まれていたんだ!」と驚きました。なんかこう「芸術品!」みたいなおごそかなものを予想していたんですよね。しかし思いに反して当時の民衆の姿を捉えたものも多かったです。というか私がそういうのが好きなものですからそっちの印象の方が強く残りました。

 「踏歌」についてもニッポン時空旅で聞いたことがあります。

 非常に流行したのだけど風紀の乱れにつながる。これはよろしくないということで禁止された。今は神事として残るのみ。元は中国からきたもの。みたいな感じでした。

 今は残っていない「踏歌が“熱かった頃”の状況や音が知りたいものだ」なんて感じでした。

 私は伊藤若冲さんの「踏歌の絵」を前にして「ひょっとしたらこんな感じだったのかな……」なんていう数分間の濃密な時間を過ごしました。

 ただし伊藤さんは江戸時代の人なんですよね。にわとりを描いた見事な絵を見ても「これは日本に洋画だったり解剖学が伝わってきた後の人の視線なんだろう」と感じました。

 踏歌の全盛期は1500年ほども前だといいますから時代としては全然合いません。伊藤さん描くところの「踏歌」は「別の踏歌」なのかなと思います。

 しかし思うに盆踊りなんかも風紀が乱れるってことで幾度か禁止になったと聞きますし、要は大衆の楽しみ。とりわけ若い男女の営みってことだと思うんで、「ダンスパーティー内の交流」であったり「熱狂」「陶酔」ってことなんだろうと思います。

 そういう線で言いますと伊藤若冲さんの絵画というのも普遍的な人々の楽しみの瞬間を今に伝えるものであるんだろうなと思うのでした。

 以上のような感じでありまして、「琳派」と言われる迫真的な絵を見ておこうという動機でしたけど、昔の人々の暮らしであるとか表情、息遣いなども強く感じ取れる非常に良い展覧会でした。心境としてはかなり興奮しました。良いものが見れました。あとドえらい細密表現の絵も多数ございまして。息を呑みました。面相筆の限界を見た思いです。

 ゴールデン・ウィーク前夜の夕方でしたので地下道に人がたくさんいまして。こんな角度から迷惑にならないように撮影したお写真です。

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 ついでに当日のお写真も掲載しておこうと思います。

 どれも4月26日のものです。

 上のお写真は富士山です。この日はくもりでした。

 やはり最近に比べると冠雪の残り方が違います。

 手前の川は潤井川(うるいがわ)と言います。

 自転車に乗って行ったんですけど、川の脇に細い道があるのです。

 上のお写真は富士川(ふじかわ)の下流というか河口付近というか、スポーツ公園などが広がる場所なんですけど解禁された桜エビ漁。その天日干しをするエリアです。

 こんな感じにピンク色になってます。イイですね。おいしそうです。

 私が子供の頃には由比(ゆい。桜エビ漁の本拠地)の道端にゴザかなんかをひいて天日干しにしていたんですけど、「これは排ガスの影響であるとか大丈夫なんだろうか」って印象も非常にありましてモヤモヤしてましたけど今はご覧の通りで安心です。

 昔は自動車の排ガスもけっこうヤバかったですからね。あれはちょっとムリがありました。車が通るすぐ脇でしたからね。

 3月の末にもこのドラッグストアで休憩したんですけど、今回もここで休みました。

 寄る年波には勝てないといいますか、静岡市の市街までとなると「えいやぁ」とはいかないという。

 しかし帰り道もヤバかったです。

 日が暮れてしまって暗かったので曲がり角を間違えました。

 あやうく「三保(みほ)」まで行きそうになりました。

 本当はJR清水駅を目指さなければいけないのですけど。

 無事に帰宅できてよかったです。

 関係ないですけど、5月5日に撮影したお写真もついでに掲載しておきます。

 こちらは富士市内からのお写真です。

先月、静岡市で見た展覧会〔1〕

 本日のイラストは、きのうまでとはおもむきを変えまして。去る4月26日に自転車で静岡市の美術館に行ったんですが、そこで見た日本画の印象を私なりに再現しました。

 「飯炊き男」の図だったと思います。

 たしか、地元から江戸に応援要員として呼ばれた人がモデルであったとか、そんな感じだったと思います。

 非常にたくさんの人たちの食べ物を用意する仕事だったのでしょう。料理というのも大量に作るとなると「労働」とか「作業」としか言えない領域になりますから、からだの丈夫な人が担っていたのかなと思います。

 私がその絵を見た展覧会というのは「京都 細見美術館の名品 ―琳派、若冲、ときめきの日本美術」というものです。静岡市美術館で今月の26日までやっている企画展です。

 伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)さんというのは一般的に申しますと「にわとりの絵」でよく知られる人だと思うんですが、人物画も素晴らしかったです。一度にたくさん見たので、私が感銘を受けた絵の全てが伊藤さんの作品であったかはわからないですけど。

 この展覧会のことは明日また書こうと思います。

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 以下はラジオ日記です。

 NHKラジオ第1のお昼前までの番組「ふんわり」を聞きました。

 ダン・ヒックスさんという音楽家のことを初めて知りました。「Scare My Self」という曲を聞きました。とても良かった。あとでネットの動画サイトでも聞いてみましたが、トーマス・ドルビーさんが同じ曲を歌っていました。ドルビーさんはカテゴライズ上はシンセポップの人ってことになってまして事実そうではあるんですけどアルバムを聴いた感じからは伝統音楽寄りの人であるなっていう印象を持っておりましたので意外ではなかったです。私はもうちょっと破天荒で素っ頓狂なことをしている人の方が好きではあります。

 ラジオ番組のお話に戻します。

 今日は「音楽プロモーターのお仕事を知る」みたいな内容で長門芳郎さんのお話を伺いました。

 ニック・ロウさんの招聘であるとかですね。私が好きな感じから申しますと。楽曲としては同氏の「American Squirm」を聞きました。これはロウ氏の数多い名曲のうちのひとつ。とりわけ日本人ウケが良いのではないかっていう歌。私も大好きです。

 ロウさんは割と日本によく来る人だと思います。それで日本酒が好きになったとかで関係者がご自宅に日本酒を送ると喜んでくださって近所の人にも配布したとか。いかにもそんな感じの気さくな人だって伝わってます。下のヒモを引っ張るとお燗してくれるというテクノロジーだったと思います。

 長門さんのお話の続きですけどエルヴィス・コステロ氏がニック・ロウさんと一緒にコンサートをしに日本に来た際に、ロウ氏単独のライブもやったんですけど、そちらの企画だったり主催が長門さんのお仕事だったという内容でした。初めて知りました。

 後年、私は九段会館で行われたニック・ロウ氏の公演を見たんですけど、それも長門さんのお仕事だったのかなと感じました。前に私の別のブログで書いたんですけど当時ブルー・ハーツのメンバーであるとかジュン・スカイ・ウォーカーズのメンバー諸氏なんかも見に来ていたライブでした。大変に昔の出来事です。

 長門さんのお話としては成功した公演もあった一方でそうもいかなかった公演もあった。みたいなお話でした。私の感想としては呼ぶアーティストの人選が攻めすぎていると感じました。ザックリ言って会社が存続できただけでも大成功だと思います。

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 番組の後半では六角精児さんがお持ちの楽器についてのお話も聞きました。

 保管していたベースが熱にやられてピックガードに歪みが生じたというお話でした。

 67年製のムスタング・ベースだそうです。

 六角さんが落語家の春風亭昇太さんとやってらしたバンドでベースを弾いてましたけど、あのベースなんでしょうか。たしかに赤いムスタングベースでした。しかしまさかあれがヴィンテージものだったとは想像もしていませんでした。聞くだにもったいない。ピックを挟んでおいたままにしていたのが原因なんだそうです。やりがちと言えばそれまでですけど、これはうかつでしたね。

 デヴィッド・ボウイさんのバンドでトレヴァー・ボルダーさんが弾いていたのと同じタイプのベースだろうと思います。

 あとは六角さんがお持ちのギターのネックが折れたっていうお話も聞きました。修理するっていうことですので続報があれば楽しみ。こっちはブラジリアンローズウッドのサイド&バック。アコギですね。エキゾチック・マテリアルですよ。こっちも高そう。修理に際しては補強材を入れるケースなんかですと折れる前よりも丈夫になるって話も聞くんで前向きに捉えるしかないのかなと思いました。

 他にはプリ・ウォーのピックギターが欲しいとか話が止まらない感じの六角さんでした。大変な値段がしそうです。最近は古い楽器の値段が高騰しています。ギター関係ですとすでに数十年前の時点で戦前のフラットトップのマーチンの人気機種なんかは恐ろしい値段がしていたと思います。

 以前に当ブログ上で私が自作したフェイクファーの白いコートの写真を載せました。裏地がキリン柄だったんですけど、あれはギブソンのSJ-200のヴィンテージもののハードケースの裏地がキリン柄だったことに着想を得て作ったものです。新宿にあった山野楽器で見ました。でもギリギリ70年代のだった気がします。100万円近かったですけどね。今だといくらするのやら。

 マとにかく私の場合大体の発想の源泉は楽器とか音楽です。

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 古い楽器の値段高騰は悪いことばかりでもなくて私の場合ですと買った時の値段の倍額以上で売れた楽器もあります。こちらはシンセ関係です。大変に助かりました。売る時はめちゃくちゃドキドキしました。内幕をお伝えするとそういうのって海外に転売する人が買うんですけどね。円安ですからね。私自身からして転売して儲けが出るくらいを狙って売価をつけたっていうのもあります。ですんで恐ろしい値段で海外向けに売られているのだろうと思います。楽器の転売行為を忌み嫌う人がもしかしたらおられるかもしれませんけど私自身は全然そういうのはないです。業者の方だってリスクをしょってやってることですし。かつて世界中の楽器が日本に集まってきたのが今は逆流してるんだなってくらいの印象。それ以上でもそれ以下でもないでしょう。

 ともあれヴィンテージものはもう音楽家が買える値段じゃなくなりつつあるなっていう最近ですね。良いんだか悪いんだか。

ヤマアラシ帝国〔15〕

 このところブログの更新状況が悪化しております。すみません。

 5月も中旬になってしまいました。はやいはやい。

 イラスト作成以外の作業で忙しくしています。

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 下のお写真は本日の富士山です。

 今朝のお写真なんですけど、湿気がとても少なくて空気の透明度が高かったと思います。

 まだ冠雪も残っています。

 4月の気温が高かったので心配していましたけど、この調子なら例年と同じく5月いっぱいは雪が残っているかもしれません。

 それにしても今朝は富士山がきれいに見えました。こうして写真にすると富士山の根元がすぐそばにあるかのように思えてきます。