個人的な音楽聴取メモです。
先週のNHK・FM「世界の快適音楽セレクション」でジェリー・マリガンさんの名盤「ナイト・ライツ」から「プレリュード・イン・Eマイナー」を聞きました。
それ以後ネットの動画サイトで何曲か聞いています。
ギターはジム・ホールさんなんですね。全然わかりませんでした。てっきりピアノだと思いました。いわゆる「黒いオルフェ」におけるコードの置き方はすごい。あとはソロ・パート。エンディング。メチャ渋です。大変素晴らしい。
戻しますけどマリガンさんのことをネットの無料辞書で読んでみるとバリトン・サックスの人でもあり、そしてまたアレンジャーでもあったということです。
私が1枚だけ持っているチェット・ベイカーさんなんかとのアルバムはコード楽器が存在しない中でコード感を出したいっていうような試みが展開されたものだと思うんですけど、どうやらアレンジャー的な視点があったのかなと思いました。
さらに読み進めるとマイルス・デイヴィスさんがやっていた9人編成のバンドにもいたという。全然知りませんでした。
アルバム「クールの誕生」ってことなんですけど、ことデイヴィスさんの作品ってなると9人っていう編成よりももうちょっと個々の演奏家の動きをつぶさに追いたいかもって思いながらもネットの動画サイトで聞いてみると良いですね。これ。
「さすがにこれは書き譜だよね」って思ったんですが、ギル・エヴァンスさんとジェリー・マリガンさんというふたりのアレンジャーを持つ構成だったと知って納得。なるほど。ピアノのジョン・ルイスさんも編曲に携わったということだそうです。
ジャズの歴史の中ではビ・バップに対する新たな潮流とかそんな感じみたいです。
チャーリー・パーカーさんのバンドで演奏していた若きデイヴィスさんのチンピラ時代みたいな有名なお写真があると思うんですけど、そこからすぐの40年代末からの録音。まとまったアルバムとしての発売は50年代後半。主にシングル盤で売られていた録音群。そういう存在なんですね。なるほど。なんか音質がマチマチですよね。
しかしやっぱり聞いていくとマリガンさんの作品とかエヴァンスさんがやっていた楽団の音とつながる感じがあるなと思いました。
やわらかで豊かだという印象。あとはマックス・ローチ氏が素晴らしい。バンドをリズム面でハンドリングして躍動させているサマを目撃いたしました。
総合しますとジェリー・マリガンさんが私が思っていた以上に重要人物だったっていうことですね。勉強になりました。
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ラジオ日記です。
木曜日ですのでNHKラジオ第1「ふんわり」を聞きました。
俳優の六角精児さんが、ご自身も出演されているTVドラマであったり映画作品であったりする「相棒」のプロデューサーである須藤泰治さんがゲストにいらしてくださっての楽しいおしゃべりを聞きました。
須藤さんは東映の方だということなんですが素晴らしく有能で魅力的な方だとわかりました。
これまでの六角さんのラジオを聴いていると「相棒」という作品には小劇場の人のご出演が多いみたいで、私は一度も「相棒」を見たことがないものですから「そういうものなんだな」と思っていたんですけど、「相棒」はとりわけ小さな劇団の人の出演が多いと知りました。
そもそも須藤さんが小劇場の文化がお好きだということ、それと音楽にすごくお詳しいということも知りました。
Judee Sillさんという女性シンガーの楽曲「the Kiss」を紹介していただきました。全く初めて知りましたがよかったです。
須藤さんにかかると、映画のどんな場面でこの曲を流したいかなんかも思い描けているようす。プロデューサーであり脚本もかけるということでした。
あとは六角精児バンドの新しいアルバムより楽曲「ミス・アシュトレイ」を聞きました。こちらも作詞が須藤さん。作曲は谷口雄さん。ちょっと出会った人の印象なども大切に物語作りに活用する態度を伝えていただきました。
あとはザ・モップスの楽曲「晴れ時々にわか雨」を聞きました。私もベスト盤で持っている好きな曲。
来週の予告を聞きました。「ジャーマン・ロック特集」」だそうです。一度お流れになった企画だと思います。どういう曲が流れるんでしょうか。楽しみ。
音楽ライターの北爪啓之さんが関係するみたいです。ネットの短文SNSに載ったお写真によると北爪さんはクラスターのアルバム「クラスター II」のTシャツをお持ちの様子なんですけど、さすがにクラスターはラジオではかからないかなと思います。
「クラスター II」は私も好きなんですが、聴いてみて「漠然と思い描いていた音の感じがすでに作品として存在していた」と知った私が愕然としたというアルバムです。「もうあったんだな……」っていう。そんな経験はこのアルバムだけです。あんまり音楽的ではないとも言えるんですけど非常に好きです。ノイズミュージックと言えるかもしれませんね考えてみると。ノイズの世界がまた「言ったもの勝ち」みたいな側面ありますしね。
この「ジャーマンロック特集」は「クラフトワーク来日記念」ということにもかかっているみたいです。
くるんですよね。クラフトワーク。夏の音楽フェスですよね。行ける人たちが羨ましいなと思います。
私は今のクラフトワークの存在にはちょっと懐疑的なところもあるんですけどね。
特に昔のクラフトワークを賞賛していた人ほど今のクラフトワークはどうなんだって問いたいんですけど、ネットで見る分の意見なんかからですとあんまり疑問も持っていないようすでございまして。
使われている音色が強靭であるところなんかは昔も今も変わらないと思うんですが、それ以外はどうなんだろうかって、どう思われているのか私は興味があります。なんかもう過去の遺産で続いているような見方を持っています。90年代くらいまでは本当にもうワクワクしてましたけど。