「イラスト」カテゴリーアーカイブ

こどもライフ-まほう

 きのうに引き続きまして、お正月のあたりにラジオで聞いたNHKのアナウンサーの方の育児エピソード・シリーズです。

 「サンタさんにプレゼントのお願い」をしたためているところです。

 6歳の男の子。何が欲しいのでしょう。

 「まほう」が欲しいのだそうです。これはむずかしそう。

 いっしょうけんめいにサンタさんにお伝えしようとしている姿を想像したら可愛らしかったのでイラストにしました。

 ───────────────

 魔法と聞いて思い出すのは私としましてはLou Christieさんの楽曲「She sold Me Magic」です。1969年の作品。邦題がズバリ「魔法」。

 ルー・クリスティーさんはアメリカはペンシルベニア、1943年のお生まれだそうですけど、私がこの曲を初めて聞いたときの衝撃は大変なものでした。まだハタチになる前でしたけどそれからずっと好きです。このめくるめく展開。展開がありすぎるのが今の風潮からすると、もしかしたらダサいのかもしれませんけど音楽的な豊かさを多く備えた曲であろうと思います。特に最後の方のブラスとの掛け合いの狂おしい局面。素晴らしいですね。

 聞いたのは妹が偶然に録音してあったカセットテープだったんですけど、次の曲がその繋がり含めてよくってShocking Blueの「Never Marry a Railroad Man」でした。このザザズコって感じのリズムが大変に良いと思います。妹のテープは何をエアチェックしたのかわかりませんけどかなりポップスの魔法としてはかなり良い線いってる選曲でありました。私がMatia Bazarってバンドの「Elettrochoc」っていう曲を知ったのもそのテープでして、今に至る音楽の趣味を補強したという意義において大きな存在です。

 この「Elettrochoc」という楽曲は1983年の作。制作的にはパソコンのApple II。ソフトウェアとしてのAlpha Syntauriを使用した作品なのだとか。名前は知っていても音であるとか使用例とかが広く知られているワケではないそのシステムってことになるんじゃないでしょうか。他にも弾けるメンバーがいたバンドですので打ち込みパートはかなり限定的だと思うんですけどもうこれは80年代のギッチリとしたシンセポップの魅力、魔法がパンパンに詰まった良曲、名曲っていうのが私の評価なんですけどね。アクロバチックなヴォーカルもまたたまりません。この80年代も初頭における未発達なデジタルシンセ感ね。これは好きな人にはたまりません。熱弁したところで誰がこれを読んで楽しむのやらっていう感じではありますけど。

 以上のような感じでありまして、こと「魔法」というキーワードにおけるポピュラー音楽の連なり、系譜。ポップスが好きな人における「Do You Believe In Magic?」みたいな標語もあるわけなんですけど、思えばそれだけのために私はずっと生きてきたのかも。ずばり本流っていうよりはかなり傍流のかろうじてポップスの魔法魂に引っかかるか引っかからないかの微妙なところでしょう。これ言っちゃ怒られるかもしれませんけどハードコアパンクで私が好きなものたちでも「ポップな要素があるかないか」という観点は重視しています。

 ───────────────

 ラジオ日記です。

 NHK・FM「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。

 今日はかなり私にとっては良い曲が多かったです。その反面、今までも好きだった既知の分野に反応できているだけじゃないかって危惧も多分にあるんですが、そこまで堅苦しく考えなくても良いのかもしれません。

 本日の選曲家は湯浅学さん。お題はけっこう驚きました。「栓と蓋の音楽」。これは斬新だなって思いました。

 よかったなって曲を列挙していこうと思います。まずはゴンチチの演奏で「オルゴール」。非常に小さなキラキラとする部品の組み合わさり方とか、軽やかな音の連なりの背後にあるゆっっくりと回るドラムの鈍い輝きなんかが感じ取れる良い曲だったと思います。

 「Prince Albert Hunt – Blues in a Bottle country blues」これは良いものを教えていただいたという感想。しわがれ声とフィドル。カントリーブルース。なのかな。

 「Dua Lipa – Good In Bed」Dua Lipaさんがかかりましたね。驚きました。ゴンザレス三上さんの選曲。Dua Lipaさんは私が毎朝続けている「朝のシンセポップ・チェック」というネットの動画サイトにその1日アップロードされた楽曲からめぼしいものを片っ端からあたって主に80年代の細かい細かいバンドだったり個人の変な曲を探す活動。そこでも度々その名を目にする若い方たちに人気の(オーバー・グラウンドの)アーティストだという認識です。三上さん聴いてますねと思いました。

 ドビュッシーさんの「バレエ音楽「おもちゃ箱」から 前奏曲」も聞きました。かわいらしい曲。ゴンチチお二人のコメントとしては「ドビュッシーの曲に常にある独特なコード感」みたいな感じ。その通りだと思います。あとはドビュッシーさんの愛娘シュシュさんについての言及あり。当ブログでも年末に取り上げましたけど、ドビュッシーさんの「こども音楽シリーズ」を聞くにつけ相当にシュシュちゃんは愛されていたんでしょうね。

 「Hatfield&The North – Fitter Stoke Has A Bath」。私は初めて聴く曲だと思ってたら、これ持っていました。アルバム「The Rotters’ Club」です。いや違った。アルバムタイトル「Hatfield And The North」のバージョンでした。私はHatfield&The Northのアルバムって3枚持っていたらしいです。ピンク色のアルバムばかり聞いていました。前にも書いたんですけど桜が咲く時期になると聞きたくなるっていうこのホンワカとしたヴォーカルの男性の声質。あとはもう非常に彼ららしいなというちょっと引っかかりながら進むようなリズム感。歌メロのポップな感じと演奏面にも光を当てるニクい作り。私は最近アメリカはロザンゼルスのKnowerっていうバンドを知ったんですけど似たような構想を感じます。Knowerはちゃんと現代なりのことをしているのがまた素晴らしい。個人的にはドラムの方の右足のペダルワークに度肝を抜かれました。ツーバス・ペダルだとしか思いませんでしたけどよく動画を見たら違っていて左足は左足でハイハット踏んでましたね。スゴい人はいるものです。ペダルがどうこうさておいても斬新なパターンを繰り出していて非常に興味深いプレーヤーだと思いました。

 番組に戻しますけど「10cc – Life Is A Minestrone」も聞きました。かなり久しぶりに聞いたという感想。デザイナーとして会社員していた時の先輩の人が10ccが好きだったんですよね。私は断然「I’m Not In Love派」ですけどね。ゴンチチのお二人のコメント内容としては「圧力鍋」のことでした。関係ないんですが、新しく導入した「無水鍋」をきのう初めて使いまして、「焼きイモ」を作ったんですが驚くくらいおいしくできまして。私の中では「無水鍋」の順位がかなり高い位置にランクインしています。

 「Motorhead – Beer Drinkers And Hell Raisers」。これは本当に初めて聞きました。ZZ Topのカバーなんだそうです。ギターソロが大爆発していて大変にけっこうでした。ありがとうございます。

 ───────────────

 長くなっちゃいました。すみません。一応、私の「栓と蓋の音楽」を書き加えておきましょう。上の方で自分の趣味は語ってしまっているので1曲だけ。

 ものすごく好きな曲ですので、もう1度くらい書いちゃうかもしれません。基本的には同じ話は避けようと考えているんですけど、リンゴ・スター氏のドラミングのカッチョ良さを称えるくだりなどは年2くらいでどうしても書いちゃいますね。

 当ブログでは初めて紹介する曲です。番組で「お風呂(の栓)」の音楽が紹介されていたので私も「そうだ! あれがある!」と思い出したものです。

 「Bathroom Renovations – Apathetic Hell」です。ドチカチいう覚醒系のリズムパターンと、非常に良い歌メロ。それとギターのエフェクターのオート・ワウがお好きな方におすすめ。ネットの動画サイトで聞けます。久しぶりに確認したんですがかなり再生数が伸びてます。クセのある音楽だと思いますけどやっぱり好きな人が多いのではないでしょうか。私が調べた時はあまり情報が見つけられなかったんですがイギリスはマンチェスターの人たちの音楽を集めたコンピ盤に収録されたものだったようです。まだ聞いてない方もそれなりにいらっしゃるんじゃないでしょうか。私はぜひ1度は耳にしていただきたいなと思います。バンド名が「バスルーム・リノベーション」ですので、ネットで検索するとお風呂のリフォーム画像とか工務店の宣伝ばかり出てきて困るバンド名ですね。

 本日は以上です。長くて申し訳ない。ありがとうございます。

こどもライフ-うしろまえ

 1月の後半は「こどもにまつわるイラスト」を掲載します。

 こどもの風景です。

 お正月のあたりにラジオで聞いたお話をもとにしています。

 NHKのアナウンサーの方の育児エピソードです。

 「朝の忙しい時間なのに6歳の子どもが着たお洋服が後ろ前。しかも上下とも」ギャーッみたいな内容でした。

 小さな子がお母さんに向かって「着れたよ」って見せて立っている場面を想像すると、とても可愛らしかったのでイラストにしました。

 この場合、たしかに「着れてはいる」んですよね。

 前後の見分けがまだちょっとできていないだけで。

潤井川の伝説〜かぐや姫に付随する〜

 これはちょっと私らしいバカバカしくもハッピーなイラストが描けたんじゃないでしょうか。上の方にお姫様が浮かんでいて、下の方で動物たちが泣いています。「なに描いてんの?(いい大人が)」って感じでありまして、ウマくいったと思います。

 解説いたしましょう。

 これは富士市に伝わる「かぐや姫」のお話を元にしたものです。

 きのうまでのエントリで「潤井川(うるいがわ)」の話題が続きましたので、挟みこんでおこうと思いました。

 富士市における「かぐや姫」って、全国的に伝わる主流のお話とは少し違っておりまして、「月に帰るかぐや姫」っていう最後の部分ですけど、「富士山頂に帰るかぐや姫」っていうことになっています。

 かぐや姫は富士山の住人だったというか。化身、権現とかそんな感じなのかもしれません。

 付随する描写として、「かぐや姫がいなくなっちゃうって!」と聞きおよんだ村人たちが心の平衡を失って泣き出すにいたる。その涙が集まって「潤井川(うるいがわ)」になったよ、みたいなことが描かれております。

 私の感想としては、かぐや姫の伝説が伝わる原田の地域と、潤井川が流れるその流域ってちょっと離れてますので、どうなんだろうかって思いもございます。

 むしろ原田に直近の「滝川」の方がそれっぽいなっていう気がしますが、別に古い昔に成立したお話に今の私が文句をつけても仕方ないでしょう。

 そうだ。ついでですので、撮ったは良いけど使いどころがわからなかった画像をご紹介いたしましょう。

 滝川の川沿いの道のお写真なのです。原田より北に移りまして、地図でいうと「三ッ沢大橋」っていうところです。

 画面中央に小さなトンネルがあります。

 トンネルの上にはちょっと大きめの道路が通っています。地元的には「富士見台の南側の道だら(“だら”っていうのは方言でありまして、この場合「ですよね」といった同意を求める用法)」って感じ。

 滝川はこのあたりですと深い谷の底を流れておりまして、左側の地面が下がっている感じが見て取れると思いますが、その先の下の方になります。このアングルからですと見えません。

 上の画像に特別な意味はないんですけど富士山の姿をお見せしたくて掲載いたします。頭がちょっと見えています。

 これです。

 「MILKY」って書きたかったんじゃないでしょうか。惜しいですね。一文字多かったようです。

 もうずいぶん前からある落書きですので、おそらくこれを書いた人も今ではかなり良い年なんじゃないでしょうか。

 落書きは犯罪ですけどね。念のため。

 伊集院光さんがやっているラジオ番組でも短期間にこうした「違法であるがちょっと笑える落書き」の企画があったことを思い出します。

 しかしおそらく自分たちのチーム名をトチるってなかなかですね。カタカナで書いておけば良かったのかなって思います。

 本日は以上です。ありがとうございます。

 ───────────────

 ラジオ日記を短く加えておこうと思います。

 NHKラジオ第一の午前中の帯番組「ふんわり」を聞きました。俳優で音楽家の六角精児さんと、イラストレーターでありデザイナーであり、音楽活動もされている安斎肇さんがご出演。楽しいお話を聞きました。

 おふたりのお父様のお話も聞けました。どちらもひとつのことに熱意を傾けて過ごした人生だったご様子。真面目な人柄が伝わってはきましたが、チャーミングな面も備えていたのかなという感想でした。

 音楽的にはライ・クーダーさんの曲を聞きました。ミシシッピ・ジョン・ハートさんの名前なんかも出てきたり、囚人の人たちが敷設していったアメリカの鉄道建設における労働歌のお話、平たく申しまして戦前ブルースの一部でしょうか。そんな局面もあったと思います。

 それと安斎肇さんの歌唱を2曲聴きました。どちらも意外なほど良かったです。特にロック調の曲の最後の方におけるフリースタイルな部分は力強いものというか、普段のおしゃべりの様子とはまた違う発見がありました。

鷹岡地域に伝わる石碑とか青銅像

 上のお写真は鷹岡(たかおか)地区の商店街の南端の小さな広場で撮影したものです。

 きのうの当ブログエントリで出てまいりました「龍巌淵(りゅうがんぶち)」から数100メートルほど「入山瀬(いりやませ)」の駅に近づいた位置です。

 お写真中央に石碑などが存在しております。近づいてみましょう。

 こんな感じ。ちょっと楽しいです。

 もっと楽しくなってきました。旗を持っている人物の像ですね。

 名前のついた像でした。「夜明けの像」ということなんだそうです。下の石板にも何か書いてあります。

 ここ「鷹岡の地」。それが「日本における「洋紙製造発祥の地」」だというんですね。

 きのうのエントリにおけるお写真で見ました通り、ここは「取水」においては有利でして。「製紙」と言えば「水」。川がすぐそばを流れております。加えて人々も昔から住んでいたので労働力の存在に豊富。原料としての木も富士山に生えている。それら条件を生かして西洋式の大量生産への転換。そうした理屈みたいです。

 「洋紙」というのはもしかしたら特別に意識していない方も多いかもしれませんが、ざっくり申しまして「和紙」以外の全部の紙。つまり日常で手に触れる紙はほぼ全部が洋紙です。お札は和紙の系統に入りますが。和紙は和紙で素晴らしいのですけど。

 日本における「洋紙」の発祥がここ鷹岡に求められるというのは素晴らしいことですね。

 しかし、洋紙生産が明治23年に始まったというのは初めて知りました。1890年です。

 調べてみますと、大日本帝国憲法の公布。教育勅語。第1回帝国議会の招集。あるいはそこにいたるまでの自由民権運動。そうしたものたちと「洋紙の生産」が時を同じくしているというのはなんだか重い歴史の出来事だななんて思いますし、また同時に「そんなに昔のことでもないんだな」っていう思いも湧いてまいります。

 同時にここが昔に運用されていた「馬車鉄道の駅舎跡地」であるということも知りました。田子の港と富士宮市をつなぐという線路です。ヒトとモノの移動があったんでしょうね。

 ところでさきほどからずっとお写真に私自身の姿が写り込んでおりましてちょっと恥ずかしいですね。

 位置関係としてはこんな感じ。

 背景に社名が写り込んでますけど、ここでは今も製紙産業が続いております。

 旗には「PAPER」って書いてあります。わかりやすい。

 碑文を参照いたしますと、「この像はレプリカであり、本物は東京は王子の「紙の博物館」に存在する。そもそもこの像の由来は、アメリカより機械(抄紙機)を輸入した際に付随してきたマスコットである」ということがわかります。

 「紙の博物館」ね。

 実は私、東京に住んでおりましたまだ若い時分に「紙の博物館」を訪れております。

 「東京くんだりの人間どもに製紙の何がわかるっていうんだ! 製紙が盛んな富士市出身のこのオレが全員ブッ殺してやる!」との決意で腰のあたりにダイナマイトを数本巻きつけて大型ダンプを運転して入り口に突っ込んで「死にたくない奴はおもてに出ろ!」みたいなことをわめき散らしながら爆死したんですけど、なかなか見ごたえのある良い展示でした。記憶は薄れていますけど古い機械や用具なんかを見た気がします。

 ですが「PAPERの像」はどうでしょう。たぶん見ていないと思います。

 そんな像があるとは知りもしない当時の私でした。

 下の画像は見学の際にもらってきたパンフレットです。

 チラシの文面を見ますと「1989年」って書いてありますね。これは古い。それに文面をつらつら眺めておりますと昭和20年の空襲で工場が燃えてしまったとか。見逃せないのは王子工場は明治8年の創業だったこともわかります。製紙産業の歴史を見るだけでも明治から昭和といった日本の歩みが見えてくるような、そんな気がします。

 それとやっぱり王子製紙の施設だけあって使ってる紙が豪華ですね。単なるチラシに使う紙じゃないと思うんですけど。

 この施設の建っている場所ですけど、今は移転してるみたいです。当時は王子の駅を出たらすぐソコに建物がありましたけが、ネットで調べると今はなんかの公園の中に移動しているみたいです。環境としては素晴らしいのかなと思います。

 当時の建物はかなり古かったという記憶です。建て替えになっても何ら不思議ではない。特に内部の印象ですけど「昔の小学校の教室」のようでした。床材の両端が反り返っていて「波みたい」になっていた。そんな記憶です。

 下のイラストは当時の私の心境。「床が古くて楽しいな!」っていう思いを表現したものです。

 本日は以上です。ありがとうございました。