こときれるコオロギ氏です。
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日記的な記述です。
今日は寝てばかりの1日でした。月曜、火曜と運動量が多かった影響だろうと思います。
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ラジオ日記です。
NHKラジオ第1、午前中の番組「ふんわり」にて音楽プロデューサーの藤井丈司(たけし)さんの語る楽曲制作についてのお話を聞きました。
YMOにはじまり、サザン・オールスターズ、玉置浩二さん、布袋寅泰さんなどのお仕事で知られる藤井さんのお話はとても興味深いものばかりでした。
私はずいぶん誤解をしていたんですが、そもそも藤井さんは最初からヨロシタにいたんだそうです。私はきっと冨田勲さんのところに若くして入って松武さんをサポートする立場でYMOの現場に携わったとかそんな感じに思っていました。間違いでした。
そもそもシンセサイザーのことは知らなくて、むしろずっとギターを弾いていて、サザン・オールスターズのコピバンをしていたんだとか。
わりとよく松武さんと一緒にYMO関連のことを振り返るみたいな集いでお話しされることも多いように感じていて、違う思い込みをしていたようです。
現在では音楽制作の他に、大学で日本のポピュラーミュージックの講義をしているそうで、そこからのフィードバックで現在の若い人たちの音楽との接し方に触れる局面もあるんだとか。
そうした若い世代の方達が現在のネット文化に接する上で醸成されたとおぼしき批評精神というか巨視的なものの捉え方。そんなお話もされていたように思います。
番組中、藤井さんの手がけた代表曲をたくさん聞きました。
最新のお仕事として、東京在住で中国出身の若い男女おふたりの音楽を聞きました。エレクトロポップスの作風を旨とする人たち。
Wang One(ワンワン)の「Crap」という出たばかりのシングル曲だということでした。
近未来的な音楽。クリーンなヴォコーダーサウンド。わりと整理された印象。その反面、ヴォーカリストの声質は表情豊か。よくコントロールされているように感じました。ラップパートあり。声の表情を余すことなく捉えた良い録音で、聞いていてドキッとするような部分もあったと思います。
詩の世界としてはこれからのテクノロジーと人の関係、関わり方みたいなことを歌っているのではと思うんですが、上記、人らしさが溢れる美しい瞬間というのは詩の世界にもあっていると思いますし、禁欲的なシンセサウンドの構築との対比という点でも効果的でした。
若い人の音楽制作ですが、どうやら特にベースなどはMoogの小さなリアル・アナログシンセを使っているようです。全体的な起伏も巧みで良いパートでした。ヴォーカルに対する楽器の距離の取り方も適切で、藤井さんがどこまで携わったかわかりませんが声の鳴りを阻害しない良いアンサンブル。先行シングルの曲も聞きましたが私の聞いた感じでは番組でかかった曲の方がシングル的というか、ヴォーカリストの良さをアピールするものになっていると感じました。
パートの1本1本がかなり磨かれた高品質な音楽でしたけど若い人たちですのでガーッと行くロックンロールなものが1曲あっても良いのかなと思います。
このユニットを手掛けるにあたり藤井さんの狙いとしては、かつて細野晴臣さんがしていたようなアジアと欧米のポップスの合流。懐かしく新しいサウンド作りということなのだそうです。納得でございます。
私の感想としてはポピュラーミュージックとテクノロジーの合一点に藤井さんがいてくださるのは嬉しいことだなと感じました。