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P.K.ディック短編『ヤンシーにならえ』再読

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 昨日の高原遠征ですっかり生気を使い果たしたので、今日は寝てばかり。
 読書をしました。

 といっても、読書にかけるパワーもあまりありませんので、短編です。
 『ヤンシーにならえ』小川 隆 訳
 ディックの短編集『ゴールデン・マン』の一編です。雑誌掲載が1955年。ディックが短編を量産していた時期の後期にあたるでしょうか。しかし掲載されるまでにタイムラグがある事も普通なので、もっと前に書かれたものかもしれません。お話の筋は実にストレートで分かりやすいものです。
 「もっと物事を疑ってかかろうじゃないか。」というディックの提案のように受け止めました。
 非常に緩やかな思想統制の物語でしょうか。そういった社会を描きつつディック自身が読者を啓蒙するという構造が面白いな、と思いました。
 この小説で描いた、ウソの喧伝と言うアイディアが気に入り、後にディックは、長編『最後から二番目の真実』という小説を書いたのだと語っています。そちらも読み返してみようかと思う私でありました。

美術館に行ってきました。

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 三島という街にある、佐野美術館という施設に行って参りました。
 堀内誠一という方の仕事を顧みるといった内容です。

 先日の野球観戦の際にかなりバテたという反省を活かし、今回は帰宅時間が夕方になるような配分をしました。
 お昼過ぎに出発。どこまでも晴れの空の下、自転車を走らせる事3時間弱。ちょっと迷ってしまったので余計に時間がかかってしまいましたが、無事に到着。今日は土曜日という事で自転車に乗った子供たちを随所で見かけました。
 堀内誠一というお名前を、私は今ひとつ良く認識していませんでしたが、仕事内容を見ると、どれも見覚えがあったりするものばかりで大変に驚きました。
 お仕事のフィールドがかなり広いのですが、広告デザイン、雑誌のデザイン、レタリング、絵本作家、挿絵画家、それと旅行記にて外国のさまざまな土地を紹介するといったお仕事。
 そもそもご生家がデザイン事務所であったようで、小さい頃からそう言う空気をお吸いになっていたのだそうです。14才の頃に伊勢丹のデザイン部に勤め始めたというデザイン人生。かなり早くお亡くなりになったそうですが、その全人生がデザインとか絵と共にあったという感じでしょうか。
 私の注目はやはり、絵本のお仕事。非常に楽しみました。しあわせな時間。
 やさしくユーモアを愛するお人柄がしのばれるという作品群でありました。
 非常に触発される部分も大でありましたので、私もがんばって何かを残したい、と思う次第であります。
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 帰宅までの概要でございます。
 美術館を出ると、少なからず驚いたほどの涼しさ。いや実際はさほど涼しくないのかもしれませんが、真昼に比べると相当に過ごしやすい。
 そんな訳で黙々と自転車を走らせます。
 おなかが減っているけど、食欲はあまり無いという、食事大好きの私としては珍しい体調。とりあえずアイスモナカとサイダーを燃料として体内に取り入れてみました。これがかなり効いたようで帰宅まで持ちました。
 家まで3〜4キロという所で帰宅途中の高校生諸君を追い越します。自転車後部にくくりつけたバッグを見るとどうやら野球部の子たちのようです。
 会話の内容から、今日行われた高校野球・県内予選・準々決勝で地元(に近い)の富士宮北高校は敗退した様子。
 「でも準々決勝行ったら充分だよね〜。」なんて事を語っています。それほどがんばらない感じ、この辺が非常に静岡県民マインドです。
 スーパーで少し買い物をして帰宅です。走行距離は70キロ弱。先日の野球観戦時とさほど違わないのですが、本日は、もうダメ…というような局面も無く無事に過ごせました。やはり少しでも涼しい時間を狙ったほうが有利ですね。
 今日も早く休もうと思います。
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 本日のイラストは、美術展で見たコヨーテの民芸品。
 堀内さんが買ってきたお土産品だそうです。