───────────────
ラジオ日記です。
NHKラジオ第1お昼前までの番組「ふんわり」が面白かったです。
木曜パーソナリティ六角精児さんによる選曲で「9時ロッカク・フェスティバル」略称「クジロック」。
9時から11時までの2時間企画。
私はロック・フェスティバルという場に足を踏み入れたことがありませんが、大きなエリアの中に複数のステージがあると聞きます。そんな構造をラジオ・プログラムに置き換えたかのような選曲構成でした。
コージー大内さんという方の「オヤジ・プリーズ・ドント・ゴー」という曲が面白かったです。ブルース・ファンの多くが知る「プリーズ・ドント・ゴー」を独自に日本語化。途中、語りによるフェイクを交えるなど本邦化が著しい楽しい世界でした。
全部書くと長くなるのであとは要点のみ。
ちあきなおみさんの「喝采」。すごかった。中野サンプラザにおけるライブ演奏。74年。
スティーヴィー・レイ・ヴォーン&ダブル・トラブル「マリー・ハド・ア・リトル・ラム」。素晴らしいエレキギターの弦の鳴り。この人確か太かったんですよね。弦が。加えて弦高も高かったとか聞きますけど。バーン!と登場して若いうちに亡くなっちゃった天才のひとりですね。実に惜しい。体が悪かったとかじゃなくて事故で亡くなられたっていうのが本当に悲劇です。わかりませんけどずっとコンスタントに良い演奏者であり続けたんじゃないかと思いますけど。人生一寸先は闇とはいえ、あまりに切ないです。
あとはこちらは六角さんの選曲ではなかったと思いますけど石川セリ「八月の濡れた砂」も聞きました。非常に良かったです。
───────────────
ネットの動画サイトでパール兄弟というバンドのメンバーであるバカボン鈴木さんのお話を聞きました。聞き手は同じくパール兄弟のヴォーカリストであるサエキけんぞうさん。
鈴木さんはベーシストなんですが、お坊さんでもありまして。確かまだ私が20代の頃の髪の毛がフサフサしていた頃に見た雑誌の記述によりますと、「鈴木さんは「ちあきなおみ」さんのツアーだかに参加して、合間にちあきさんのお話を聞いて差し上げたりしている」という知識を得た記憶がございます。
私も鈴木さんがお坊さんだということは知っていたので、「やはり徳の高いお坊さんともなると迷える衆生のおひとりまでも慈しみをもって真摯にケアする日常なのだな」と思っておりました。
しかしサエキさんとのやりとりを聞いているとかなり実像はかなり違っていたようです。少年時代の環境であるとか家庭環境であるとか。鈴木さんは三軒茶屋の人だったらしいのですけど、どうかすると同じく都内の少年だったECDさんの生育環境ともあんまり違わないようなけっこうブッ壊れた感じ。意外でした。
現在公開されているのはまだ高野山高校に通って宿坊に生活しつつ宿泊客の人たちのお世話をしつつ高校にも通う。その後、大学へ。というあたりまでです。
───────────────
あとは今朝のことになりますけど、アメリカに住む中国系の若い男性の音楽プロジェクトであるジンジャー・ルートの楽曲の新しいミュージックビデオを見ました。
楽しいビデオでした。日本の文化が好きだというジンジャールート。先週でしたか、NHKラジオ第1の午後の番組「まんまる」にもゲスト出演されていました。かなりよい内容でした。番組制作の人の中にファンがいるのかもしれません。よく調べていて深いお話が聞けました。映像表現に対するこだわりと、ライブ演奏においてもあたかも自分の作ったビデオ作品の中に入り込んでいるかのような体験を提供したいなど、私も通り一遍は彼の話すことを見ていたつもりだったんですが、「そうなのか」と感心しました。まだまだ彼の中には埋まっているものが多そうです。
映像面のみならず、楽曲の構成についても非常にいろんな要素が詰め込まれていて、彼の「ちょっと古い音楽」に対する愛情の深さが伝わってきます。
YMOがフェイバリット・アーティストのうちのひとつだということで、その核心は「グルーヴが優れている点にひかれた」ということを言葉を選びつつも確信をもって語ってくださいました。
折しも私も本日はラジオ番組「ふんわり」内にて「ファイヤクラッカー」のライブ演奏の録音を聴いたわけなんですが、これは本当にグルーヴィーで優れた演奏でした。
お話を今朝に見たジンジャールートの新しいミュージックビデオに戻しますが、日本のシンガーソングライターである「アマイワナ」さんが大活躍。以前のビデオの内容ともつながりつつ、人々の生活が同時に進行する中での出来事というか、ちょっとした騒動が愛情深く描かれるというようなものだったと思います。良いですね。
アマイワナさんは「聖子ちゃんカット」っていうんですかね。彼女自身の活動におけるライブ映像を見るにつけ色んな髪型をしているのでどれが地毛なんだかわかりませんけど、とにかく80年代のアイドルのオマージュっていうんですか。そうした映像を撮るには最適な人材。
せっかくなのでアマイワナさんご自身の活動について私の感想を書いておこうと思います。
ニューウェイヴで素っ頓狂な感じが濃厚で私は好きです。
自作の楽曲の一つには「若い女の子が“装う”ということについて」の考察というかステイトメントみたいなものがあったと思います。「誰かの気を引こうとしてこうした格好をしているわけじゃない」「着ること自体がその目的」みたいな感じでしたでしょうか。とても良い主張だと思います。とりわけ若い時分なんて「こんな服が着たい!」っていうそれ自体が目的。確かにその通りなんだと思います。
年かさの人間としましては若い人たちの装いに対して眉を吊り上げてみたり何かひとこと言いたくなってみたり。もちろん何か言うのも良いんですけど、やさしく見てあげられたらなって思います。広義の「トライ・ア・リトル・テンダネス」ですよね。オーティス・レディングさんの楽曲タイトルなんですけど。