「「音作り」カテゴリとは」カテゴリーアーカイブ

歌詞発表帝国「アリボンダンス・ミツまつり(旧題:道案内するメンダコ)」

 下に貼り付けてあるプレーヤーで「曲」が聞けます。

 「歌」が入っていないカラオケ状態です。

 歌詞は次の通りです。

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  アブラムシちゃんのおしりから♪

  アブラムシちゃんのおしりから♪

  アブラムシちゃんのおしりから♪

  アブラムシちゃんのおしりから♪

   甘い~♪ うまい~♪

   甘い~♪ うまい~♪

   甘い~♪ うまい~♪

   甘い~♪ うまい~♪

  シジミチョウちゃんの背中から♪

  シジミチョウちゃんの背中から♪

  シジミチョウちゃんの背中から♪

  シジミチョウちゃんの背中から♪

 

  あふれ出るミツ 仕込まれた

  秘密の仕掛け あるなんて

  思いもせずに 病みつきに

  あやつりあやつられの関係

   敵、敵、敵、敵、敵、敵、敵、敵

   敵、敵、敵、敵、敵、敵、敵、敵

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 いかがでしたでしょうか。

 こっちの曲は比較的ちゃんとしたイントロが作れている気がしています。

 歌い出しのタイミングを察知するのも比較的容易でしたのでは。

 一応書いておきますが7秒くらいからです。

 この曲も歌詞のことを考えていなかったので、変更する予定がたくさんあります。

 「アブラムシちゃんのおしりから♪」の部分が少し暗いトーンになってますけど、明るくするつもりです。

 譜割りがちょっと詞の文字数と違ってるかもしれませんけど、これも作っている時に歌詞のことを全く考えていなかった影響です。改善しようと思います。

 「甘い~♪ うまい~♪」のところはとてもバカバカしく出来て大変に気に入っています。

 「シジミチョウちゃんの背中から♪」の直後にもう1度「甘い~♪ うまい~♪(×4回)」を挿入するつもりです。

  ×  ×  ×

 転調するところの詩の世界を解説した方が良いかもしれません。

 この曲も発想の元としてはNHKのラジオ「科学と人間」における昆虫学者の小松貴(たかし)さんの講話なんですけど、アブラムシさんのおしりから出るミツですけど、アリに大人気なんだそうですけど、それを舐めたアリは、アブラムシの護衛に精を出すということなんですね。それどころかアブラムシが苦手とする虫への攻撃傾向が強まるという研究があるそうなんです。ミツにそうした秘密の成分が含まれているのだとか。コワい。そんなカラクリを転調する部分の詩の世界に込めたつもりなのです。

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 きのうはすみませんでした。ブログの更新ができなくて。

 今日もきのうも介護の1日でした。

 お世話になることにした病院ですとか薬局の引き落とし申請書の作成に手間取りました。

 銀行への届出印がどれなんだか本人の記憶が蒸発しておりまして、きのうと今日、窓口に行ったり帰宅して本人を電話口に出させて本人確認、意思確認などを済ませ、晴れて届出印の特定に至りました。

 申請書2通の作成と届け出を済ませたのが本日のお昼。

 あいかわらず購入する用品も多いです。

 午後は、地域包括支援センターの職員の方が見えて本人の状態を見た上で有益なアドバイスを授けていただいたりしました。

 1歩ずつ前進しているのかなといった次第。

 その他は本人の痛む部位をもんでやったり、さすってやったり。

 そんなことをしていたら本日もおおむね暮れていくのかなっていう現在です。

 明日は外出せずに家のことができると良いなと思います。

歌詞発表帝国「ホラアナのムシたち(旧題:クラゲの集団幻想)」

 きのう申し上げましたが、ブログ用イラストが底をつきました。

 そこで今年の6月ごろに作成しておいた歌詞ですね。自作曲につける。

 それらの掲載でピンチを乗り切ろうというわけなのです。

 曲としては(歌が入っていないカラオケ状態)、下のプレーヤーでご確認ください。

 歌詞は次の通りです。

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  地下にいるムシ

   目がなくなってる

  地下にいるムシ

   カラダが透明

 

  地下にいるムシ

   アタマが大きい

  地下にいるムシ 

   触覚が長い

 

  す~き~ま~を~つ~た~い~

  あ~ら~わ~れ~き~え~る~

 

  地下にいるムシ

   目がなくなってる

  地下にいるムシ

   カラダが透明

 

  こんにちは こんにちは

   こんにちは こんにちは

 

  す~き~ま~を~つ~た~い~

  あ~ら~わ~れ~き~え~る~

 

  とおり~

    ぬける~

  とおり~

    ぬける~

 

  地下のムシ 地下のムシ

   地下のムシ 地下のムシ

  地下のムシ 地下のムシ

   地下のムシ 地下のムシ

 

  す~き~ま~を~つ~た~い~

  あ~ら~わ~れ~き~え~る~

 

  とおり~

    ぬける~

  とおり~

    ぬける~

 

  まっしろだ まっくらだ

   まっしろだ まっくらだ

  まっしろだ まっくらだ

   まっしろだ まっくらだ

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 いかがでしたでしょうか。

 歌い出しのタイミングが難しかったですね。7秒くらいからです。

 イントロは後日改良するかもしれません。

 それとテンポをもう少し落としたい気がします。

 妙に先を急ぐ展開と申しますか、しかし今この文章を書いている私はお酒に酔っていますので大事なことを決断するのは危険。シラフの時に再度検討してみます。

 それとわかるくらいにテンポを落とすと今のままのキーで大丈夫だろうか、でありますとか、ベースのフレーズが持たないかもしれないとか色々他にも心配事があります。

 あとは曲の構造を簡略化するかもしれません。Aメロ、Bメロ、サビっていう風に決まりきった形にするとか。現状ちょっと複雑かもしれないです。

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 詩の内容としては気に入っています。

 とくに「こんにちは」からの「す~き~ま~を~つ~た~い~あ~ら~わ~れ~き~え~る~」ときて「とおり~ぬける~」という部分です。

 確信を持って行動する虫たちのたくましさっていうか、得体の知れない機械的な印象というか。盛り込めたのでは。

 以上の内容は「マツモムシ」と同じく昆虫学者の小松貴(たかし)さんのNHKラジオにおいての講話にもとづいています。4年ほど前の放送です。

 地下の虫は地中にあいたわずかなすき間を移動して暮らしている。ということでした。

 特定の洞窟の中でのみ観察される虫、みたいに言われることがよくあるそうなんですが、それは虫に比べると圧倒的に体のサイズが大きい人間の思い込みであって、せまい亀裂なんかを伝っての虫の移動があり生活がある、ということでした。虫を観察する人間が思い込みを捨てて自分も虫サイズの視点を持つべきだ、それによって見えてくるものが実はたくさんあるんじゃないかっていう学びがあると思います。

 ただし、虫にとっては水分が重要なので「どこにでも勝手に行けるわけではなくて“水系”に縛られる」ということでした。そこまで歌詞に盛り込めれば良かったかなと思いますが、いやむしろそっちは「虫と水」っていう別の歌詞にするべきかなと、どっちも思います。

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 最後に補足ですが、この曲を作った時に仮のタイトルは「クラゲの集団幻想」だったんですけど、地下空間の曲がりくねった迷宮感みたいなイメージを持った曲かなと思い、地下の虫を扱った歌詞にしました。

 この曲を作った時の思いはこのリンク先の当ブログ2021年4月の記事をご参照ください。当時は自分でそんなに気に入ってなかったみたいで記述が若干アッサリとしています。今はかなり「良い曲じゃんか!」って思ってますので勝手なものです。

 今思ったんですけどテンポが早めなのは自信がなかったからかもしれないです。

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 以下は日記的な記述です。

 今日も介護的な1日。

 3連休が終わりましたのでお医者さんにつながることができました。

 往診をしている病院に依頼。診察をしていただいてお薬を出していただきました。

 しかし本格的な検査などは自宅ではできませんので、大きな病院で一度診てもらうことも勧められました。

 出してもらった処方箋を片手に街のドラッグストアに行くことは初体験。こういう風にしてもらうのかと納得。

 それと地域包括支援センターにも初めて行きました。

 介護保険などの関係。その他モロモロのアドバイスを伝えていただきました。

 学ぶことが多かったです。

 私が同居する高齢親族は私より30歳年上の米寿なんですが、先週までは元気でした。毎日飲むお薬もなく、病院に通うということも基本的にこれまでありませんでしたので、今は大変なんですけど、かなりがんばったなという感想もあります。正直なところ。

 今は喫煙も飲酒もしてないですけど以前は相当な深酒。そしてヘビースモーカーでしたし、寝るについてもその辺でゴロ寝。あまり体を大事にしてこなかったのに男性の平均寿命よりも長く、というか健康寿命ってことを考えるとかなり丈夫な人だったんだなと。家族のことを持ち上げるわけじゃないですけど、これまではうまくいったんじゃないでしょうか。この先はわからないですけどね。

 もしも体を大事にしていたら最晩年まで調子よく生きていけたのかもしれないと、その点は惜しいなって思います。

 ココで突然に私のことにお話を変えますけど、実は私。けっこう体を大事にするタイプというか今日の疲れが明日に残らないようにっていうか、タバコは吸いませんし、お酒は40過ぎまで飲まずにいて、今も厚労省がいう1日に摂取してもギリOKみたいに言われる純アルコール量の値も守ってます。守るっていうかそれくらいしか飲めないんですけど。しかも実は私が守っているのは女性を対象にした純アルコール量ですので男性の半分です。お酒なんて飲まないのが一番良いのでなんとも言えませんが。

 そんなわけで、もしもこの先、大病しなかったら90くらいまでは生きてるかもしれません。おめでたいことではありますが、そうなったらこの先大変だぞっていう気も強くします。

 世に残る80年代産のシンセポップを全部聞く!っていう野望をかなえるためには良いことかもしれませんけど。

 現在の私は還暦が近いのをイイコトに当ブログ上の表現においては無力な老人であると自分のことを書いていますが、実際のところは実年齢よりは若めなんですよね。多少。秘密ですけどね。それで余計に心配です。自分も健康寿命的に大きく上回るかもしれないと思うと、この先の人生設計をした方が良いのかな、なんて思えてきます。そんなことを考えずに生きてきたので難問です。

 身近な人間の健康状態を見ていたら、ついガラにもなく自分のこの先のことを考えた私なのでした。

アニメ化帝国〔マツモムシ(01)〕

 本日から新しい自作曲について始めます。

 きのうまでと同様に、最終的にはアニメをつけるつもりです。

 しかし私の個人的な事情なんですが、生活における時間的な余裕がなくなっておりまして。別種の作業が山積しているのです。こちらも進めないとヤバくてですね。

 そこでブログ活動としては、きのうまでの「デメニギス・アニメ」よりも、いくぶんペースを落として「極力、小出しにして」進めます。

 よろしかったらお付き合いください。

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 そんなわけで本日は音楽(カラオケ)だけの掲載です。

 3年くらい前に作った音楽を少し改良しました。

 タイトルは「針状口吻(はりじょうこうふん)・マツモムシ」です。

 改良点は主にイントロの部分です。

 今はアニメ作成に集中したいので、音源におけるちょっとした変更なら放っておいてアニメ作成を優先させたいのですけど、イントロとなりますと、アニメができた後では変更作業が二度手間になりそうです。

 そこで、ちゃんと取り組んで「一応できたぞ!」ってところまで追い込みました。

 もう少しアニメ作成に影響の無い部分を改良するかもしれませんが、ちゃんとした音源はアニメができたときに、きのうのエントリみたいな感じでアニメに付随したものとして掲載しようと思います。

 以前はこの曲って「とったと」という、なんのひらめきも無いタイトルでした。

 よく調べたらこの曲については初公開です。

 公開していたつもりでしたが、過去記事を探しても出てきません。イントロがいまいち気に入っていなかったので公開を控えたのかもしれません。

 カンちがいしましたが、それよりもアニメ作成を急がないとマズいので、自分の記憶力の不鮮明さなど、その他のことは忘れようと思います。

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 詩については明日、掲載いたします。

 楽しい内容になったと思います。

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 以下、日記的な記述です。

 朝の8時より、町内会のお仕事をしました。自主防災会の関係。救護班として倉庫内の備品の点検などをしました。

 30分ほどで終わりました。まださほど暑くない時間でしたので動きやすかったです。早く終わりましたので、その後の生活への影響も少なく済みました。

 参加率もわりと良かったと思います。全員じゃ無いにしろまぁこんなものでしょう。

 そうだ。以前に私が住んでいる町内会の自主防災会において、無線関係のお世話を某大家の漫画家さんにゆかりのあるお店に依頼していると当ブログにおいて記述しました。

 今日、壁際に置いてあった書類をなんの気なく眺めてみたら、無線の基地局かなんかの許可証みたいなものだったんですけど、期限が平成31年とかで切れていました。

 どうやら我が町内の防災として無線を活用するのは、やめちゃったのかもしれません。いろんな判断があったのかもしれませんから私から言うことは特に無いですけど。

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 ラジオ日記としては「子ども科学電話相談」の編集版を聞きました。質問を寄せてくれた子どもさんの中から研修者になった実例をふたつ聞いたりしました。やっぱりあどけないお子さんも長じて研究者ともなると非常にしっかりした人格になるのだなと感じます。

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 きのうのラジオ番組ですけど「クラシックの迷宮」は「ラジオ体操の歴史」を圧縮して知るという内容。

 特に興味深かったのは、占領中からそのあとのラジオ体操、とりわけ音楽のあり方について知ったくだりでした。

 番組解説の片山杜秀さんによると「アメリカには日本のラジオ体操というのが全体主義的、軍国的に見えた。そのためラジオ体操にも規制をかけようとした」「しかし日本放送協会としては国民の健康増進が主たる目的であって、そもそもの成り立ちからして健康保険制度に付随するもの。きわめて平和的である」それでどうなったかというと、「マーチ的な音楽で体操することが多かったのだが優雅な3拍子で体操をする。わりとそんな時期が長くあった。」ということでした。

 実例としていくつか音楽を聞きました。「なるほどね」と思います。3拍子というもののカドの無い丸さっていうんですかね。でも朝の眠い時間には腰が砕けちゃうかもしれません。

 数年前のラジオ番組「ニッポン時空旅」でもラジオ体操のことを学びました。そこでは戦中の事情も知りましたが、同時にまだ西洋音楽を扱い慣れていない時期の、そしてまた、みんなで一斉に行う体操というものがよくわかっていない中で生まれた珍品みたいなものも聞けて楽しかった記憶があります。日本人が体操などの集団行動を行えるようになったのは比較的最近ですからね。

 「クラシックの迷宮」の方は比較的長尺ですので、昔の労働環境における労働災害の多さ。予防に努めるという動きだったり願いと言っても良いと思いますけど、そうした人間の営みのあり方も感じられて思うこと多かったです。

 私も若い時期に建設現場であったり自動車工場での組み立て作業に従事していた経験からラジオ体操は割とちゃんと真剣にやる方です。可動域を大きくしてケガ予防ですよね。非常に大事なことですよ。

 しかしそんな国民的習慣もヨソの国から来た人には奇異に見られることも実際あるのでしょうと思いました。

 逆の立場になったとしたらやぱり私だってギョッとするだろうと思います。

 いきなりみんなで「イチ、ニ!」みたいな掛け声が発生したりしますからね。おどろいたとしてムリもないですよ。

ギター環境再建状況〔03〕

2024年10月19日

 【エフェクター環境の進捗メモ(ギターシンセ編)】

 かなり久しぶりになってしまいました。

 エレキギターを弾く自分にもう一度なりたいなと思って続けております活動の記録です。

  ×  ×  ×

 今回はギターシンセサイザーを買いました(以下、“ギターシンセ”と略します)。けっこう苦労しました。金銭的な努力におきまして。

 本題に入りますけど、私はすでに小さなギターシンセも購入済みです。

 大きい方と、小さい方。カテゴリーとしては同じ「ギターセンセ」ですけど、音が鳴る仕組みと持ち味がそれぞれ違います。

(一目瞭然ですが、下の方が「小さいギターシンセ」です)

 音の傾向から大ざっぱに申しますと「大きい方は、守備範囲が広く、いろんな音を出せる」。「小さい方は、かなりキャラが立っているが、限られた一部の音しか出せない」という感じです。

  ×  ×  ×

 続いて、音を出す方式についてです。

 私の「独自解釈」であることをご了承のうえ読んでいただけますと幸いです。

  ×  ×  ×

 小さなギターシンセは「ギターの音自体」を「加工」するタイプです。今売られているギターシンセとしては「多いタイプ」です。

 ギター本来の「ピーン」っていう音をシンセっぽくする方式。

 おそらく内部で倍音を足してノコギリ波だったりの「いかにもシンセな波形」に近い音に整えている。さらにフィルターであるとかLFO信号で変調をかけるだの、これまたいかにもシンセな音作りをしているのだと想像してますけど、私自身、詳しくはないです。

 多くはモノフォニック発音であり、単音しか出ません。和音が出ない機種が多いのです。和音が出るやつも別に珍しくはないんですけど。

  ×  ×  ×

 大きい方は、こちらも完全に理解しているわけではないですけど、ギターの「どの弦が振動しているか」を「検知」してシンセサイザーを鳴らすタイプです。

 「エフェクター」っていうよりも「モロにシンセサイザー」であって、「ギターの演奏情報を受信できるシンセサイザー」っていう表現の方がぴったりくるかもしれません。ギターは単なる入力装置という位置付けになります。

 専用のMIDIピックアップをギターに装着させる必要があります。

 下のお写真がその「MIDIピックアップ(とコネクター部分)」です。

 ギターに張られた6本の弦振動の全てを捉えますので6和音が出せます。

  ×  ×  ×

 以上のような感じでありまして、両者の違いについてご理解いただけましたでしょうか。いまいちわかりにくかったらごめんなさい。

 お店での“売られ方”としては「(全部まとめて)ギターシンセです!」みたいな感じであって発音形式の違いについては言及されていないのが現状です。それぞれの方式の違いをわかりやすく表現する呼ばれ方というのも確立されていませんので気にする必要もないのかもしれません。

 私はこれまでの人生において「細かいシンセサイザーの発音方式の違いについてこだわり、胸をときめかせ、そうこうしてるうちに人生の大部分を棒に振ってきた人間」ですので、そういった私からすると何かモヤモヤします。

  ×  ×  ×

 以下の文章はさらに踏み込みまして、今回導入した大きい方。青いギターシンセについて、私なりの理解となります。

  ×  ×  ×

 私はこの種の(MIDIピックアップを介して音を出す)ギターシンセに興味はありませんでした。

 ひとつには音源部です。

 特に90年台以降でしたか、この種のギターシンセはPCM波形をトリガーするプレイバックサンプラーという形態でございまして。私は積極的にシンセサイズしたいので、使いたいとは思えませんでした。

 私は“自作音色”にこだわるタイプです。フレーズと音色は不可分だと思っておりまして、自分が細部まで責任持てる音色じゃないと確信も持てませんし居心地が悪いのです。

 加えてパンクロック好きの人間としてはDIY精神っていうか、ちゃんとした既製品よりもちょっとイケてなくても自作の方が素晴らしいっていう価値観。これもすごくあります。良いことばかりじゃなくて、時にはっていうか、だいたいいつもやっかいな価値観ですけど。

 ブラスやストリングスやエレピ、アコピといったむしろこういう音じゃないと困るみたいな音色は別としまして。

 あとはレイテンシーの問題です。

 弾いた瞬間に音は出なくて、ちょっと遅れて音が出るという。楽器としては当然キビしい。

 最後にギター上における設置場所の問題です。私が使っているギターはボディ面積が小さくて、専用ピックアップのコネクター部分を載せる余裕がありません。

 以上の3点からコレはダメだと思っていました。

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 数年前に公開されたMIDI 2.0の仕様書を眺めた際に気づいたのですが、6チャンネルのディバイド・ピックアップに供する便宜に大きく開かれていたのです。

 「これは次のGKピックアップはスゴいかもしれない」と直感しました。

(上のお写真がつまり現状における最新のGKピックアップでございます。旧来より横に6列になっているスリットがギターの6弦それぞれに対応するといった作りは踏襲されていますが、見た目としてはちょっとずつ違ってきているようです)

 思うに昨今のピッチ解析技術の発展であったり、MIDI 2.0の策定という両サイドが組み合わさったことで私も欲しいと思える機械が発売になったのだろうと思います。

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 機能の全貌をBoss社のサイトで読んで驚いたんですが、私の想像を超えていました。

 まずはピックアップからの信号を伝達するコネクタ部分のパーツが小さくなりましたので私のギターにも取り付けられます。

 見た目はなんかモッサリしちゃって従来からの変に未来的なローランドらしいサイバー感っていうか高校生以上の年代は付けるに躊躇があるみたいな独特なセンスから変化してるんですけど。

(右の「古い方」の画像はネット上からお借りしてきました。私は所有してないです。と言いますか実物を肉眼で見たことすらありません。本当に興味がなかったのです)

 音の遅延に関しては以前のアナログ・シリアル方式からデジタル・シリアル方式になって短縮。遅延をゼロにするのは難しいんでしょうけど、すでにお使いになっている方の声を見るに、以前よりはかなりマシって感じだそうです。

 音源部については最近のよくあるシンセサイザーで出せる音のほとんどが出せそうです。

 私が好きなアナログシンセっぽい音も出ます。

 ここまでは良いのですが、音色を本体でフルエディットできない。通常の演奏に要する簡易的エディットであれば可能。みたいな感じ。ここは残念でした。

 しかし別途お金を出してRoland社からパソコン用のソフトウェア・シンセを購入し、音作りをパソコンで行う。できた音色をUSBメモリを介して転送することでゼロから自作の音色であってもエレキギターで鳴らせることができるというのです。最近の事情に疎かった私にとっては目新しいシステムであって驚きました。

 手続きは煩雑ですが、使う人によって全く違う環境を持てる柔軟性は素晴らしいと思います。気になるのは音色ロードに要する時間の多寡ですけど。

 小さな箱に(別売りの)シンセサイザー数台(の音色)を収納できて容易に持ち運べるワケですから、どうこう申しましてもスゴいです。

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 私の希望としては、別売り音源として同社の過去のデジタル音源、あるいは同社の近年の音源に含まれるFM音源とかウェイヴテーブル音源などを使えると最高なんですが、同じRoland社製であっても別系統の製品だったりして、私の希望を全てかなえるのは難しいのかもしれません。現状では。

 別売りの音色環境については資金が足りず未導入です。

 とはいえヴァーチャル・アナログであるとかPCM波形を使ったシンセサイズであればフルエディットの上、ギターで鳴らせるのですから夢のような状況。

 パラメーター構成としては素直な感想として、わりとシンプル。しかしLFOの波形のバリエーションであったり、任意のステップに異なる波形を持てるというステップLFOについては前向きに捉えています。素晴らしいと思います。

 今までは「ああしたい、こうしたい」という希望があっても機能上の制約から諦めざるをえない場面が多かったのではと想像するんですが、今回私が導入したギターシンセであれば相当な無茶も可能。ギター本来のサウンドとは大きくかけ離れますが、楽器なんてあくまで楽曲を表現することが第一義であるわけですから正しいですよ。

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 ついに比較的シンプルなシステムで。遅延に関する心配も少なく。思いのままのシンセサウンドをエレキギターで鳴らせる時代がやってきたのだと感じます。

 しかしネットで見るギタリスト諸兄の反応を見るに、時代が大きく動いたみたいな反応は薄いような。

 コトの重大さがイマイチわかってない風なんですよね。

 Roland社の旗艦シンセと共通するシンセエンジンを軽々と持ち運び可能。それがなんとエレキギターの領域まで来た。前代未聞の出来事です。

 がしかし私のようなズブの素人以下の門外漢がギタリスト様に真理をサトすなんておそれ多い。黙っておきましょう。