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先月に完成した自作曲「デジタルスをたたえるうた」について

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 連休中でおヒマな方がいるかも知れない、という事で、非常に長い文章を用意いたしました。

 動画は有名なネット上の動画サイトにて公開していますが、とりあえず音を聞きたい方は下のバーの三角マークを押して下さい。

 mp3でダウンロードして聞きたいと言う方はこちらをどうぞ。

 万一、mp4で聞きたいと言う方はこちらをどうぞ。

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 今回、携帯電話で聞ける方式を研究しましたが、むずかしかったです。
 電話の会社ごとに聞ける方式が違うようです。しかも容量に制限があるという事で頭を抱えてしまいました。

 以下になんとか作製したファイルを置いておきますが、全く自信がありません。
 モノラルにして品質を下げました。容量の関係で途中で終わります。どういう曲か気になる方は、お使いの電話に適合する形式を触ってみて下さい。

 NTT の携帯電話をお使いの方。
https://hijikuro.com/blog/wp-content/uploads/2014/03/digi_ntt_32khz_32kbps.3gp

 KDDI の携帯電話をお使いの方。
https://hijikuro.com/blog/wp-content/uploads/2014/03/digi_kddi_32khz_64kbps.3g2

 SoftBank の携帯電話をお使いの方。
https://hijikuro.com/blog/wp-content/uploads/2014/03/digi_sftbk_32khz_64kbps.3gp

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最初の思いつき
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 この曲は、まずベースのフレーズを思いつきました。

 歌詞として、私のお友達のバンド名である「デジタルス」という言葉をのせてみたら、うまく合ってしまって、他の言葉は考えられなくなってしまいました。
 そんなワケでまずはフレーズありきでドロナワ的に曲の体裁を整える事にしました。

 ちょうど私のお友達のバンド「デジタルス」はアルバム制作中という事なので、活動を応援する曲という事にしました。曲の中盤でロボットが目覚めるような場面がありますが、アルバム制作が久しぶりである事にひっかけた表現です。

ビジュアル面
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 アニメに出て来るロボットは、四角いカラダをしています。このタイプのロボットの歴史はとても古くて、昭和初期の洋画にはすでに出て来るようです。
 直線が多いので描きやすかったです。速い動きをさせる場合でも、カタチがシンプルなので、見る側としても理解しやすい効果があったのではないでしょうか。

曲の題名
 私が好きな「アディクツ」というパンクバンドに「Songs of Praise」という曲があります。「賛美の歌」というような意味でしょうか。
 これが実に彼ららしい楽しい曲で、私は好きなので、そこから言い回しを借りて来ました。

全体的な曲の雰囲気
 シンセサイザーを用いた歌ものバンドとしては一部に強力な支持のあるドイツのD.A.F.と言うバンドの一連の曲を意識して作りました。
 ですが、ベースの歯切れ良さとかは全く追いきれませんでした。残念です。
 実は今回は、元の曲を聞き返さないで作りました。
 去年、別の曲を作った時に、音を似せようとしてかなり苦しんだので、自由に作ろうかと思ったんですが、やっぱりちゃんと聞いて作った方が良かったかも知れないです。
 まぁことさら似せるつもりもなかったので、これはこれで良しとしましょうか。そもそも元の曲にはギターなんか出て来ませんしね。

細かい制作メモ
 すぐに忘れてしまうので、以下に非常にササイな事も含めて記します。

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 まずは最初から。文字が落ちて来るシーンです。
 アニメとしては今回、トゥイーンと言う私が使っているソフトに備わっている機能を使いました。

 今まで、私のアニメ作りはかなり「パラパラ・マンガ」に近いものだったんですが、今回はデジタルソフトならではの機能も試してみました。画面が明るくなっていく効果などもその一環です。

 音の面では、ここで使ったシンセサイザーは、ドイプファー社のMS-404です。このシンセは、後でもう1度、出番があります。
 音作りとしてはシンプルなものでフィルター発振のバリエーションです。ディレイをかけています。5番目に出て来る「ビヨヨヨヨ…」という音は、アニメを編集する際に、更なる必要性を感じたので、パソコンでステレオのディレイをかけて立体感を強調しました。

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 曲が始まります。曲の本体については、2月2日のエントリに書きました。今回の曲はシンプルな構造をしていて、ボーカルとベースとドラムの3つの要素でほとんどができています。
 2日の内容に補足する必要があるのは、ドラムです。市販の音を通販で買いました。LGRレーベルという日本の会社の製品です。エンソニック社のミラージュというサンプラーを通したドラムの音です。80年代の精度の粗いサンプラーですので、独特の音がします。
 音によってはヌケが悪いと感じるものもあるのであまり好んで使われるものでもないと思いますが、私は気に入っています。

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(今回のアニメにはお互いにパンチするというちょっと暴力的なシーンがありますが、そこは色調を抑えてライトな表現に寄せてみました。)
 曲が走り出しているというのに、大きめの変な音が被さっています。ドイプファーのMS-404です。過激な変調がかかった音はMS-404の得意とする所です。しかしここで聞かれる音についてはMS-404にエフェクターをつなぐ事によって出来ています。

 うまくできてうれしいので、その部分だけのファイルを用意しました。


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 特に重要だったのがベリンガー社の安いコンパクト・エフェクターSP400です。フェイズシフター。シュワシュワした音になります。
 ベリンガーのやる事なんで、この機種もおそらくどこかのメーカーの良く出来た機種のコピーだと思いますが、かかりが良くて最高です。特に今回の MS-404 の音にはガッチリかかりました。
 人の口腔内で響いているような独特な効果はまさにSP400による所が大です。LFOのデプスの深さが最高でグイングイン来ますね。周期の早さも過不足無しで恐ろしい程に良いエフェクターです。写真を見ると分かる通り極端なノブ位置になっています。これはシンセの音を鳴らしながらツマミを廻して、終着点が極限だった事を物語っています。ベリンガーのこのラインナップのエフェクターの欠点はノブが固くて重いこと。それと青いLEDがまぶし過ぎることです。

 フェイザーの前段にこれまたギター用。パラメトリック・イコライザー。BOSSのPQ-4です。富士市のハードオフで買いました。
 曲のイントロという大事な導入部に被さるので、あまり邪魔にならないように低い音域と中域の低めの音をかなり削っています。
 最近はギター用パライコってあまり見かけません。シンセの音を作り慣れているような人にはパライコの方が使いやすいと思います。

 それとディレイですが、AD-1です。これは控え目に使いました。この機種はノブの形がMOOG系で良いですね。

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 曲が静かになる所で、質の悪いディレイが大活躍するんですが、これは愛用中のテープ・ディレイ。VOCU社のVTE-1600です。相変わらず音が悪いですね。前にも似た写真を載せましたが、今回もこれ以上ない働きをしてくれて本当に嬉しいので、また写真を載せておきます。
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 今回、エフェクター面の反省点は、去年の年末に買った機材を投入出来なかった点です。実はそれもテープエコーなのです。設置にかなりの場所を取るので私の小さな作業場に入りませんでした。

 さきほどモンヤリした音が好きと書きましたが、私はテープの質感が好きなようです。将来的にはもう少しテープ方面に歩み寄りたいと思っています。

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今回は珍しくギターソロを弾きました。
 それも1弦24フレットと言う、今までほとんど触った事がない音域を出す事になりました。ギターを買った当時に「ここはフレットの間隔が狭くて音が出しにくいな」と思って以来。20数年ぶりにこの辺の音を出しました。普段は15フレット以上を触る事はほぼ皆無です。
 けっこう練習したんですが、弾き切れていません。その上、フレーズもお粗末で、勉強の必要を感じました。しかし前半はとても気に入っています。
 出だしの所はデュアン・エディの「ピーター・ガン」方式と言うと知ってる人には解りやすいんですが、問題はそう言う人がこのブログを見に来るのかという事です。この場合、アームをギターの下から左手を伸ばして操作するというのが特色です。

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 あらかじめアームを倒しておいて1弦2弦の解放からオクターブ上がって12フレットを復弦かきむしって更に24フレットを小指でバチバチ叩きました。

 今回の曲はルートがEだったので、オープンコードの低いEから24フレット最高音まで使えました。

 今回はギターを他でも弾いていて、苦労したのはむしろそっちで何度も録り直したんですが、あまり聞き取りやすい部分でもないので割愛です。特別な事もしていません。

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 今まで自分のギターを当ブログにおいて紹介した事がないのでそちらを紹介して終わりにしようと思います。ホーナーという会社のG-3Tという機種です。

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 さきほど「20数年ぶり」がドウコウみたいな記述をしましたが、このギターは私が21歳の時に買った最初のギターです。ご覧の通りふつうのギターと較べて部品点数が少ない事が見て取れると思います。特に大事にして来たワケではなく、むしろ弾きまくってきたのですが、この通り無事です。どうやら私が死ぬまで使えそうです。

 これは東京・新宿のKEYというギター屋さんで買いました。当時、私が勤めていた会社の先輩方がギターを弾く人だったので一緒に来てもらいました。ギターを買う前に、みんなで『クロスロード』というギター版カラテ・キッドみたいな映画を歌舞伎町で見て、そのあとギター屋さんに行きました。1987年のゴールデンウィークくらいじゃなかったでしょうか。映画はスティーヴ・ヴァイの怪演が楽しくて良い映画でした。

 ギターの部品を取り替えたりしているのでその改造点を追って行こうと思います。
 塗装は、薬品と紙ヤスリで落としました。元は黒い色をしていました。私は苗字に「黒」がついていますが、黒一色の塗装はむしろ嫌いです。このギターは買ったままだと本当に真っ黒なのです。何度か自分で塗り直したのですが、紙ヤスリで削ってしまって、今は木目が出ています。
 地味な点としてはネックサイドのフレットポジションを大きく白色で塗ってあります。これはギターを弾いていて脳内麻薬がバンバン出た時に位置を間違わないようにするためです。

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 続いて電装的な面についてですが、ピックアップを3ヶとも交換してあります。下の画像の説明通りです。ホットレイル系のふたつは自分で色を塗りました。シールを貼った所もあります。
 3つのピックアップを貫く思想は「歪めば良い」という、ただその1点です。

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 中でも重要なのは、ディマジオのスーパーディストーションです。80年代はカラフルな時代で、こんな緑色のピックアップなんて言うキワモノが容易に買えた時代でした。今はかなり流通量が減っていて、日本では別途カラーオーダーする必要があるようです。細かい事ですがこれはF-SPACEっていうフェンダー系の弦間用のモデルです。
 ディマジオのスーパーディストーションというピックアップは何と申しますか80年代って感じがします。未だにこれを使っている人って限られそうです。エース・フレーリー・ファンとかなんでしょうか。余談になりますが、いつか X2Nっていうピックアップをつけてみたいです。これも80年代には良く見ました。私の価値基準が「歪めば歪むほどエラい」というモノなので仕方がないですが高出力の物が好きです。ニュアンスをつける必要がない音楽性だというのも多分にあります。ワーワーわめき散らすオジさん。人にたとえるとそんな感じです。レミーとかチャーリー・ハーパーとか…。まぁ悪声ですね。

 ピックアップを固定するピンクのプラスティックの部品をエスカッションなんて言うんですが、これも労せずして買いました。80年代がカラフルな時代で本当に良かったです。

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 スーパーディストーションのコイルのボビンの間隔が少し離れています。
 現在のスーパーディストーションは、元から4芯で売られていてコイルタップが容易なんですが、当時のスーパーディストーションは普通のハムバッカーと同様に2芯でした。
 ちょっと残念に思っていた私に福音が告げられます。当時『バンドやろうぜ』っていう雑誌がありまして(この雑誌を立ち上げる前の書店・業界向け宣伝パンフレットの版下作りに私も少しだけ加わったんですけど)、連載コーナーのひとつに有頂天というバンドでギターを弾いていたハッカイさんのページがありました。その内容に「普通のハムバッカーでもコイルに巻いてある粘着テープをほどいて行けばふたつのコイルをつないである接続点が出て来るのでそこからタップを取れる」という内容でした(タップを取るってどういう事かと言うと、ハムバッカーをシングルコイルとして使えるようになるという話なのです)。
 早速、実行に移して、無事にタップを取れるようになりました。しかし初めての経験だったので、少しテープをほどき過ぎてしまいました。ほどき過ぎるとボビンの固定が外れてしまうようです。そんなワケでボビンの間隔が少し広がりました。

 ピックアップの切り替えスイッチを交換してあります。プレートを自作してストラトキャスター系のスイッチを設置しました。以前はトグルスイッチが付いていたのです。プレートに使った素材は、画像の説明通りなんですが、市販の小さなプラ板を切ったり削ったり加工してギターにムリヤリネジ止めしました。

 下のボリュームノブを「カチッ」と引き出すとタップ線がアースに落ちてシングルコイルとして機能するようになっています。

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 ステッカーに「ジーザス」って書いてあります。ジーザス・ジョーンズというバンドのステッカーのおいしい部分だけを転用しました。「パーヴァース」というアルバムのオマケに入っていたステッカーです。このステッカーを貼る事でギターがちょっと意味ありげになるので気に入っています。
 クラフトワークの「テープレコーダーは神だ」に匹敵する位置にあるのではないかって思っています。意味があるようでホントはあんまり無い、でも確かにそう確信できる瞬間はあるって感じでしょうか。

 今、思い出したのですが、ボリュームノブの下に貼ってあるステッカーは、昔あった雑誌「i-Dジャパン」創刊時のシールです。

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 他にはいつも通りのAKAI MPC1000とBoss GT-8で作りました。以上です。お疲れさまでした。感謝いたします。

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自作曲『アリ運輸興業のうた』

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現在、作業中の曲は完成までにまだ手を焼きそうです。
パソコンの中から、去年の秋に作った曲が出てきました。よろしかったら、こちらをお聞きください。


ダウンロードして聞こうかな、という方は、この文字列を右クリックして保存なさってみてはいかがでしょうか。

アリ運輸興業のうた
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なくなった 荷物 なくなった
はこんでた 荷物 なくなった
どこだドコ・ドコ・ドコどこだ
消えたバニ・バニ・バニシング
エモノの重さが無くなった
カラダがフワフワ浮く感じ
予期せぬ事態に右往左往
ダンスのようだと言われます
((どうやら荷物は消えちゃった))
((あらかた踊って気がついた))
((理解に要するプロセスは))
((必要で転換が重要))
なかまのつけたマーキング
たどるといきつく積み荷かな
触覚がにおい感じます
目の性能よくありません
運べるサイズにちぎります
おおアゴを主に使います
重さはしあわせアリ運輸
空荷を削減アリ運輸
((巣穴に搬入 気をつけろ))
((お部屋に設置 慎重に))
((まだまだ備蓄がたりないな))
((探査しよう探査しよう))

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(以下は、製作メモです。)

この曲は、作っているうちに理想の姿から離れてしまいました。本当はもっと非情なまでにシーケンス・フレーズがビンビンひびきわたる予定だったんですけど、そこは私の事。なんだかフニャフニャした曲になってしまいました。
ウームこれは失敗作。というワケでしまい込んでいたんですけど、久しぶりに聞いてみたら、それほどヒドくもないかなと考えを改めるにいたりましたので公開にふみきったと、まぁそういった次第でございます。

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特に後半の「ララララ~」が気に入っています。明らかにバカバカしい曲なんですが、なんか妙に歌い上げてる感じが、我ながら良いと思います。実際、ココを歌っている時は楽しかったのです。ディレイまでかけちゃってもうココはどこなんだって音場ですね。

今こうして振り返ってみると、もう少しうまく作れそうな気もしますが、とりあえずは、このままにしておこうと思います。

この曲は非常に簡単な曲で良いですね。私が作るべき曲のタイプは、やはりココにあると再認識いたしました。
シンセが2パート。それにドラム。あとはエレキギターでなんとかしたという感じです。これなら作業時間も少なくて済みます。

特筆すべきは詩の内容です。アリの生態を調べてみたんですが、これがすごく面白い。
今後は、こんな調子で、他の動物のうたも作っていこうと思います。仕事で動物の絵を描く事も多いので、動物知識はあればあるだけ良いのです。

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詩の風景としては、アリを観察している子供が、アリが運搬中のエサをヒョイッとつまみあげた所から始まります。
エサを失ったアリが右往左往するのを、ご覧になった経験を有する方も多いのではないかと思います。悪い事をしたなって思っちゃうんですけど、アレがなかなかユーモラスな姿です。そんな所から内容をふくらませてみました。

製作に要したシンセ類の事を、いつもならクドいくらいにご紹介するのが常なんですが、全然覚えておりません。たった半年前の事なのにショックです。
特にシンセにまつわる作業の記憶力には自信があったので、かなり真剣にガクゼンとしています。
この先、忘れたくない事は書いておいた方が良いですね…。

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長くなっちゃいましたが、このうたを作るにあたり、影響を受けた曲をご紹介して終わろうと思います。

アメリカは、ニューオリンズ。Mike Mayfieldさんという方のひとりユニットと思われる((PRESSURES))の、『Abnormal』という曲です。
サウンドクラウドがお聞きになれる環境の方は、ぜひどうぞ。
https://soundcloud.com/pressures/abnormal-final
どうでしょう、この素晴らしさ。腰がヌけんばかりですね。CDで出してくれたら、すごく欲しいんですけど、ナニユエかカセットテープで少量売っただけみたいです。
フルサイズのアルバムが出来るくらいに曲が増えたら、CDを出して欲しいです。ですが、なんか古い物が好きなお人のようで、ご本人的にはアナログ盤を出したい、とかいう記述を以前に見た気もします。思いとどまらせたいものです。ココはもう七重のヒザを八重に折るくらいのイキオイでゼヒゼヒCD化を祈願したいです。

変曲、変動画。『恐怖! アリネコちゃん!』が出来ました。

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 やっと出来ました。FlashPlayer8.0で動きます。2006年頃に買ったパソコンでも動くと思います。

 体の半分はネコ。そしてもう半分はアリンコ。奇怪動物アリネコちゃんが、色々と活躍する内容です。その他のお友達も出てきます。
 意味無く楽しい感じです。ご興味がありましたら、どうぞお楽しみください。

(下の画像をクリックすると、動画ページにジャンプします。)
(左下の「白い右向き三角形」を押すと始まります。)
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 携帯電話をお使いの方でフラッシュファイルが見られないという方はこちらをどうぞ。(先週載せたのと同じ動画です。非常に粗い画質。)(容量が大き過ぎて携帯電話では見られないという事が分かりました。失礼いたしました。)

 音だけ聞こうという方はこちらをどうぞ。

ant_neco_110601b.mp3←ダウンロードして聴こうか、という方はこちらを右クリック的にご保存どうぞ。
(以下、製作メモ。自分が忘れてしまわない為にも書き留めてあります。)

 曲としては、去年の6月1日に出来ていたんですが、多忙のため、動画を作る時間が取れず、こんな時期の公開になってしまいました。

 動画はフラッシュというソフトで作りました。まずは下描きを、コピー用紙に鉛筆で描いて、それをスキャンして、あとはひたすらトレースするという作業です。
 少ない労力で簡単な物を作ろうという方針でした。
 トレースの作業は、半分くらいが、去年の6月には出来ていましたが、上述の通り、多忙にて中断。
 続きは今年に入ってから再開しました。
 去年の夏にパソコンが壊れてしまったので、パソコン本体と、ソフトが新しくなりました。使い勝手が変わってしまい慣れずに苦労しました。足りない知識でなんとか頑張った感じです。

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 以下は、曲の制作についての説明です。

 いつも通りにAKAI の MPC1000 という小さな機械を核にしたシステムです。JJ OSという社外OSを使用しています。グレードは2XLです。バージョンは2.21になります。

 ドラムの音はサンプルです。昔のカシオトーン、PT30という機種のドラム音です。『ダンス・メガドラムス』という古いサンプリングCDを使用しています。
 スネアの音だけ多少加工していますが、それ以外はほとんどいじらずに、そのまま使っています。曲の中で聞かれるポコポコした木琴のような音も、実はカシオトーンのドラムの音です。音程を操作してメロディーのような音列を奏でています。

 シンセの音は、DOEPFERのMS-404です。BOSSのGT-8というマルチエフェクターにつないで音を作っています。
 ベースの音は重ねて作りました。低音と高音に分けて作って合成しました。MS-404単体で、私好みのベース音を作るのは少し難しいです。

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 ところで、一昨年くらいに「MS-404はかなり使い込んだので、他のシンセを探求したい」というドクハクを、ここでさせて頂いたのですが、この曲は、かなり以前に作業して、メインのモチーフまでを完成させていた物です。そういった訳で、この曲ではまだMS-404が大活躍しています。非常に抜けが良い音のするシンセですので、やはり使いやすいです。
 別に抜ける音のシンセが良いシンセだという認識も無いのですが、曲を作る際には心の支えになります。つまり行き当たりばったりの無計画な曲でも「とりあえず曲っぽくなるまで重ねてみよう!」という無手勝流が通用しやすいのです。あまり良い事じゃありませんが。

 一番最後のパートに出てくるフレーズ4小節分(を繰り返し使用)だけは、新たに録音した音です。MS-404のフリケンシーモジュレーションを用いた、癖のある『ギョイン』という感じの音です。去年の5月に買い込んだコンパクトエフェクターを通しています。ARTECのディストーション・SE-7DBでちょっと歪めて、ベリンガーのフェイザー・SP400で音色にクセを付加して、更にTONERIDERのディレイ・AD-1で響きを付けました。しかしどれも割と軽めの使用です。
 MS-404は、他の音でかなり一杯の音場においても、埋もれずに主張してくれました。まぁその分、騒がしくなっていますが、エンディングの盛り上がる所なので良いかな…という判断をした次第。

 曲をパソコンに取り込んだ後、波形編集ソフトのSpark XLで、低い方の音域を弱めました。シャカシャカした固い音にしたかったのです。

 この曲は、私にしてはうまく収まったんじゃないでしょうか。ベースが一定の音しか出してないのに、何となく飽きずに進行するという構造が気に入っています。

 しかしまぁ結局、去年の成果はこの1曲だけ…。でも忙しかったですしね…。
 とりあえず、何とかこうして動画に仕立てる事が出来ましたので良しとしたいです。

 今後の予定ですが、あと3本か4本くらい動画を作ろうと思います。こうした動画がまとまったらネット上の動画サイトに自分のチャンネルを持つというのが夢です。しかしこれって前にも書いた事かもしれないです。

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 もう既にかなり長い文章になってしまったんですが、もう一件、今、考えている事を書いておこうと思います。

 今回の動画は古いパソコンでも見られるようにと思って、敢えて古めのシステムで作りました。フラッシュが動かない携帯電話の方向けの(非常に粗い)動画も用意しました。

 しかし最近の世の中にはスマートフォンという物もあるのです。
 これ、どうなんでしょうねぇ…。
 私がお借りしているサーバーのサービスで、当ブログにご訪問されて来た方々のお使いのパソコンの種類などが分かるのですが、実はこれが案外みなさん、新しいパソコンです。
 それなら今回の動画も新しい機能バリバリでも問題無い、とも言えるんですが、ここはやはり少数派も大切にしたい。垣根は低くしておきたいのです。

 それはそれとして、昨今のスマートフォンです。つまり新しいパソコンが比較的多いという事は、類推ですが、日常において、いわゆるスマフォをお使いの方もいらっしゃるのではないかと思う次第。おそらく実態を大きく見誤る推測ではないと思います。今年の春先に都心に出かける用事がありましたが、そこでもちょいちょい見ますものね。ああいう手のひらサイズの画面を見ている人のお姿。

 ちなみに当ブログへのアクセスで一番多いのは、何とアップルの割と最近のOSです。4割くらいあります。意外ですね。アップルだけ合わせると5割を越えるくらい。考えるに、私のブログがこういう、ユルい雰囲気のイラスト主体の内容だからでしょうか。
 まぁそんな訳ですから、何となくですけど、iPhoneとかもお持ちの方が無視出来ないくらい居られるんではないかと、こういう訳です。しかしそれにはまず、このブログをスマートフォンでも閲覧可能にしないといけないのです。手がかかりますが、やっぱりそうした方が良いんじゃないでしょうかねぇ。

 そんな事を考えています。
 私は携帯電話すら持っていないので動作確認を取れないのが不安ですが、全然見られないよりは良いのかな、なんて思っています。

久しぶりの変曲。『Back Hop』です。

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久しぶりに出来ました。あまりに久しぶりなので、当ブログへの音声ファイルの上げ方や、mp3プレーヤーの設置にもアタフタ。
3分ちょっとの短い曲です。
暗い印象の曲です。ご興味のある方はどうぞ。


back_hop.mp3←ダウンロードして聴こうか、という方はこちらを右クリック的にご保存どうぞ。
(以下、製作メモ。非常に長い上に、かなりどうでも良い事が書かれています。)

いやー出来ました。あんまり手のかかっていない曲ですが、気に入っています。だいたい半日で出来ました。
特に個々の音がエフェクトまみれな点が気に入っています。
およそ1週間前の15日の夜に出来た曲です。その前からの数日、天気が悪かったので、そんな空模様を反映したような曲になりました。
混沌とした暗い感じの曲ですが、ドラムのパターンや、シーケンスのリズムが跳ねているので、一種軽快な、トボケた感じも出ているでしょうか。
私はスジの通った世界よりも、あんまりちゃんとしてない方が好きですので、別に意図した訳でもないですが、私にとって居心地の良い世界が描けたかなと感じています。
若干、ディーター・メビウス氏(クラスター)の作風と相通じる所があるかも知れないです。何かそんな気がします。気のせいかもしれません。
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(今回の写真はクリックすると少しだけ大きくなります。以下同様。)
ドラムについてから書きましょう。
全てサンプルです。任天堂のゲーム機のナノループというソフトで使われていた音だそうです。とある会社がそれを録音してフリーサンプルとして公開しているのです。それを使いました。
最近のネット上で提供される(無料の)音というのは、かなり多いんですが、それらも今や24bitのファイルである事がほとんどですね。
私が使っているサンプラーは古いタイプで16bitの物しか読めませんので、変換の必要があります。
サンプラーとシーケンサーには、いつものAKAI MPC1000を使っています。社外OSのJJOSの2XL(ver3.16)を入れています。このOSがちょくちょく仕様が変わるんですね。アップデートが激しいのです。気にせず更新して使っているのですが。
今回はかなり深いエフェクトをかけました。バスドラムはMPC内のローパスフィルターで高域を削って馴染ませました。更に、同じくMPC内のリバーブをかけています。
その他の、ドラム音。まぁほとんどがノイズに聞こえる音ですが、一応、スネア的な扱いです。3つ使いました。以下、詳細です。
「ザッ」って感じのノイズをBOSSのRV-2という小さな機械に通しました。音に”響き”を付加します。これは80年代のコンパクトエフェクターです。最近の機械とどう違うかと言うと、12bit機です。今の物に比べて肌理(キメ)が粗いのですね。そんな訳でやっぱりちょっとローファイな音です。ちなみにご存知の方も居るかもしれませんが、この手のコンパクトエフェクターは、通常、ギターにつないで使われる事が多いです。
もうひとつのノイズは、BOSSのPS-2に通しました。音を”反復”させています。これまた80年代のエフェクターです。同じく12bit機ですが、音の傾向は、RV-2をモッコリ系とすると、PS-2はとんでもなく腰高な音がします。こんなに中低域が削れるディレイも珍しい。フィードバック音のウルオイの無さと言ったら1級品ですね。どんな音を通しても針金みたいになっちゃいます。こんなエフェクター、普通は誰も欲しがりません。私は大好きなんですが。
曲の中で短く「シュルルル…」と言っているのがこのエフェクターの音です。

RV-2とPS-2は性質が正反対ですので、限られた可聴帯域を分け合って使用するには都合が良い組み合わせとではないかと思って愛用しているのですが、まぁどうなんでしょうか。
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そして残りのノイズですが、こちらも”反復”させました。テープディレイを使いました。VOCUという会社のVTE-1600です。中にモーターとかヘッドが入っていて、エンドレステープを録音&再生しています。この機械は上でご紹介した2機種に比べると珍しいかもしれません。今更買う人も少ないと言った位置にある機械です。つまり相当に古いテクノロジーを使用した機械。しかし設計と製造は、比較的最近の2000年代です。
かなりクリップ気味に突っ込んであげています。曲中でモゴモゴ言っているのは、このテープディレイのフィードバック音です。
今回の曲は、その2~3割が、このディレイの音で出来ていると言っても過言ではないでしょう。
こう言った録音テープによる歪みというのは、昨今のデジタル技術においても再現が難しい、まぁ最後のトリデって言えるでしょうか。しかしこの辺もいつまで持つか分かりません。なにしろデジタルの牙城のヤツラは頭が良いですからね。
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以上でドラムの音について書き記す事は終わりです。
私としては、このドラムパターンを聞き続けるだけで、もう充分ピースな心持ちだったのですが、敢えてその外に足を踏み出してみました。
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シーケンスフレーズにD.S.I社のエヴォルバーというアナログ・モノ・シンセを使いました。MPCと同期させました。私にとって外部の機械と同期をとると言うのは大変珍しいケースです。たいていフレーズをメインのシーケンサー(私の場合ですとMPC1000)で打ち込む事がもっぱらですので。
MPC1000がデフォルトではMIDIクロックを吐かない仕様だという事も、今回初めて知りました。いやはや。
エヴォルバーを積極的に曲作りの中で使うのは、相当に久しぶりです。使い方をかなり忘れています。このエヴォルバーというのは、DVDのケースくらいの大きさ。大変に小さな筐体をしていますが、ビックリするくらいのパラメーターを内包したシンセです。そしてそれらパラメーターがまた良く効くのです。
アメリカは西海岸にその名を知られたディヴ・スミスというシンセ馬鹿一代男が居るんですが、いや、”馬鹿”なんて言っちゃいけません。紛れも無くシンセ界の偉人のひとり。その彼が世に放った傑作のひとつがエヴォルバーです。シンセのマジカルを発散する源泉、そのひとつひとつがこれでもかと言うくらい埋まっています。まぁシンセの魅力を熟知した手だれの仕業ですから、かなう訳がありません。
以下は、今回の詳細。
適当なプリセットから出発した音です。イチから作った訳ではありませんが、かなり印象が変わる所まで追ってみました。
16ステップのシーケンスフレーズです。エンベロープでキックする通常な音でしたが、VCA値を直接上げ下げするという設定に変えてみました。元は歯切れの良い音だったのですが、変更により、ボヨンボヨンしたダルい感じ、しかし混沌とした音世界に寄り添う手触りに変化しました。
エヴォルバーのステップシーケンサーは8+8って感じの作りになっていて、私はそれを表の8ステップと、裏の8ステップという感じに捉えています。実際には折り返しの地点も任意な設定が可能なんですが、ここでは16ステップの全てをベタに打っています。音が消えている部分はVCA値を低くしてあるだけです。
フレーズ自体はほとんど元のプリセットから変えていませんが、『裏』の方に高い発音を設定しました。『ホッ』って言う感じに聞こえる音です。これが今回の曲のタイトル『Back Hop』の根拠になりました。
MPCと同期させるにあたって、エヴォルバーのシーケンサーも跳ねる設定に変更しています。
最終的にKORGのエフェクター、カオスパッド2の、フィルタープログラムで処置してあります。がしかしエヴォルバー内部でかなり作り込んだので、カオスパッド2の方ではそれほど加工していません。
エヴォルバーのフレーズごとサンプリングして、MPCの内部で鳴らす形を取っています。
実はそのタイミングがバラバラです。1拍の中で揺れています。聞いていてどうも割り切れない感じがするかも知れません。
今回は余りキッチリとした作りにしないでユルユルした感じで良いやという判断をしてみました。
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(エヴォルバーの写真を撮ったつもりでいましたがなぜかミキサーが撮れていました。)
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最後の方で出てくる長めのシンセ音についても書き記しましょう。
アンドロメダというアナログ・ポリ・シンセを使いました。こちらはプリセットのままです。12デシベルのローパスフィルターの味を活かした音です。
アンドロメダというシンセは、これまた重装備のアナログシンセです。エヴォルバーの方は、主犯の名前がハッキリしていますが、アンドロメダの方はチームで作ったようです。期間にして7年くらいかかったとか。相当に粘りに粘った結晶です。その甲斐あってすごい機械になっています。
アンドロメダは私の一番大事なシンセなんですが、これまた曲作りに使ったのは久しぶり。そしてこちらもまた使い方のかなりの部分を忘れています。
とりあえず今回はプリセットのままですが、エフェクターを2ヶ通しました。
去年に買った、ベリンガーという会社のフランジャーとディレイをかけました。FL600と、EM600です。これが非常に質の良いエフェクターで、使っていて嬉しくなります。しかも値段が安い。
実は、定評ある他社の製品のコピーです。これに限らずベリンガーのエフェクターはコピーが多いです。
値段としてはオリジナル製品の3分の1とか4分の1になるでしょうか。だいたい4千円前後で買えてしまいます。しかしベリンガーのコンパクトエフェクターとしてはちょっと高額な部類です。
4千円程度で高額ラインに属してしまうというのがベリンガーのコンパクトエフェクターの恐ろしい所です。安い物だと2千円以下。いくら外装がプラスティックで出来ているとは言え、物の価値基準が変調をきたしそうです。中にはオガクズではなく電子部品が詰まっていて、ちゃんと使えます。
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次回の曲ではもう少しアンドロメダやエヴォルバーの魅力について自力で開発して行きたいです。
ちょっと調べてみたら、前回の”変曲”がおととしの7月発表だったのですね。これにはビックリ。自分の事をヒマな初老男性だと思っていましたが、案外これでバタバタしているみたいです。うーん。やれやれ。私はこれからの人生においてあと何曲くらい作れるんでしょうか。希望としては年に4曲は残したいんですが…。