
「野獣のリリアン」というバンドのライブ配信を見た感想を記します。
出番としてはこの日のライブの最後。盛り上がりました。
とても人数の多いロックバンドです。10人以上のメンバーがいるんじゃないでしょうか。
そのうち4人がヴォーカル担当。3人はオジさん。もうひとりは着ぐるみを着たおそらく女性。着ぐるみの頭の部分がけっこう大きいので背も高くなりますから異様です。
音楽的には私の聞いた感じ、ハイパーロックンロール(和風なおもむきが濃い)みたいな感じでしょうか。
このバンドの存在を私が知ったのはもうかなり以前のことになります。ヴォーカル4人のうちのひとりである安田理央さんが昔やられていたバンド「モデルプランツ」が私は好きでしたので、その動向を探っていた時にバンド名を目にしたか、安田さんが遠藤遊佐さんと今でもごくたまに更新しているネットラジオ「ダメダメ60分」を聞いた時に知ったのか、今となっては曖昧です。
その際に吉田仁郎さんというギタリストの存在も知りました。もうその時点でニューウェイヴ方面に明るい演奏家なのかなみたいに感じたと思いますので、付随する情報もその時点で得たんじゃないかと思います。
「野獣のリリアン」というバンドのことに戻しますが、確か知ってすぐにネットの動画サイトでライブのようすも確認してみたように思います。
印象に残っているのはポップ・ウィル・イート・イットセルフのキャンニュー・ディグ・イットかなにかのカバー演奏です。割とちゃんとしてたような気がするんですが。
その後、折につけ野獣のリリアンのライブ動画を今までに十数本以上は見ていると思うんですが、実はどれもピンとこなくて、どこを聞けばいいかわからないと感じていました。
吉田仁郎さんがネット上でいろいろと文章を書いているサイト「note.com」上に今でも読める彼のバンド参加歴を記したものがあるんですが、それによりますとバンドに誘われた時を振り返って「安田さんはハードロックをやりたかったらしい」とあります。しかし私の思うハードロックとはどうもつながらないなって感じでありまして「これはきっと私にとって縁遠いバンドなのでは」と思っていました。
幸いにも今回、ネット越しではありますが彼らのバンドのライブセットを最初から最後まで聴く機会にあずかりました。
聞いた感想としましては大好きとは言えないものの楽しかったです。
先にこのバンドにはヴォーカリストが4人いると書きましたが、ギタリストも3名いるんですよね。非常に贅沢な布陣。
一人は当然ながら吉田さんなんですけど、あとの2名はどちらもなぜかフライングVというモデル名で知られるギターを使用する方達でした。しかし見た感じはけっこう違っておりまして、片方のVはギブソン社が最初にフライングVを出した時のわゆる58年型モデル。私はギブソン系のギターには詳しくないんですけど多分そうだと思います。そのVに、たまに見かけますけどビグズビーのトレモロユニットをのせたやつ。今回せっかくだからと思って調べてみたらビグズビーを設置するためにVの“股”の部分に渡すブリッジというか金属製パーツ。あれの値段を見て目玉が飛び出そうになりました。お金がかかりますね。クラシックな見た目に合わせたのかカールコードを使っていてとても趣味が良いです。ただしおそらく配信の環境ではこの方の弾くギターの音が出てなかったと思います。ソロパートもいくつかありましたのでこの機会に聞きたかった。残念でした。
もうひとりの方はマノウォーのTシャツにアンスラックスのスコット・NOT・イアンさんのキャップをかぶってる方でありましてメタル系です。いでたちから拝察しますにちょい古い感じ。使用するフライングVもそんな感じでジャクソンヘッドのモダンなVでした。ボディ下部に2メートルくらいの長さの蛍光灯みたいなおそろしくよく光る棒がくっついていて点滅も可能なんですけどメチャクチャ目立ちます。しかし場所を取りますので普段の定位置は舞台の一番ソデで弾いてる感じ。ソロパートは非常に良くて良いメタル系ギターソロを聞けました。私的にはここが一番高揚しました。
全体的には3人のオジさんがガナリたてるというハタ迷惑な音楽性でもあるのですが、強くうねりまくるグルーヴも備えておりまして心が持っていかれる感じも強くあったと思います。
本日のイラストとしましては、その3人のヴォーカリストの中から一番がんばってらした茶谷恒治さんを描きました。茶谷さんはもうひとつバンドをやってらして「ヤング100V」でもそのノドを披露されているということです。こちらは以前にネットの動画サイトで演奏の様子を拝見したことがあるのですが、とても良かったです。
以上のような感じでありまして、思っていた以上に悪くはなかった野獣のリリアンのライブでした。
あと意外といえば着ぐるみのヴォーカリストの役割です。私はダンス担当だと思っていたのですけど、けっこう音楽的な役割も多く担う存在なのだと知りました。以前に私が見た動画ではそんなに歌ってなかったと思うんですけど、とにかく現実にはちゃんと声を出していたのでした。やっぱりちゃんと見ないと知りえないことって多くありますね。
関係ないですけど今回出演した4つのバンドのうち3つまでがバンド名を英語表記に直すと「L」の字が2つ続くつづりを持つんですね。偶然なのかな。
アンコールでは当日ご出演の人たちも多数ステージ上に上がって何曲か演奏して終わりました。とても楽しく感じた良いライブだったと思います。感謝感謝。
以上です。ありがとうございました。