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配信で聞いたライブ演奏〔オフィスカジュアルズ〕

 おとといからの続きです。ネット配信でライブ演奏を見ました。その感想。

 今日は「オフィスカジュアルズ」というバンドのことについて記述します。

 若い女性3人組です。ギター、ベース、ドラム。

 このバンドのことは今回初めて知りました。ネットで調べてみるとすごく良くて、聞くのが楽しみでした。ライブは期待以上に素晴らしかったです。

 主催の吉田仁郎さんによる出演オファーはとても良い判断。ありがたいものを見せてもらえたと感謝しました。

 このバンドの曲風としてはパンクロックにも通じるような割と簡単なものが多いみたいです。そんな簡単なものを3人の生命力と演奏で大きく膨らませている印象。

 本日のブログ用イラストの説明をします。青色系の犬っぽい動物がギターの人です。この人の歌う歌詞が「痛飲しすぎて吐いた」とか「失禁した」とか、完全に若さに任せた飲みすぎなんですけど、心で泣いての告白ソングみたいな感じです。そんなわけで泣きながらガーッみたいな犬さんにしてみました。ご本人の顔立ちとしてはけっこうかっこいい人です。ちょっと時代劇の浪人役で出てきてほしい感じ。女性ではあるんですが超越している感じもなくはない。

 このバンドは全員が歌えるみたいですけど実質的にはギターとベースの両人が弾きながら歌うといった分担。それぞれ声質が全く違うので聴いた印象として声の帯域がワイドに伝わってくるという効果があったと思います。

 結成してからまだ短い新しいバンドなんではないかと思います。新しい曲が次々と生まれつつある段階にいるみたいです。3人の相性がかなり良いみたいで色々と連鎖して大きなうねりになっているのかなと思います。

 やたらとギターもベースも新しくて去年くらいに買ったという感じ。きっとこの3人じゃなければここまでにはなっていなかったのではないでしょうか。

 ネットの動画サイトで見られる動画によりますとギターのエフェクターも素晴らしく買ったばっかりっていう風情なんですが、歪み系を3つ並べて曲想に合わせてオンしている感じ。この3つは定評のあるメーカー製で鉄板中の鉄板。手堅くいってますけど後段の空間系とかは割と安くまとめてる感じ。おそらく歪んだ音色について譲れないというかガッチリ決まってくれないと進めないという気持ちの表れではないかと感じました。まさにそういうバンドです。

 演奏された曲の内容について書こうと思います。

 買い物の歌

 社員食堂の歌…安くて美味しい。生きることの喜びにつながるような内容

 彼氏に振られた衝撃…気持ちを切り替えられず散らかっていく部屋の描写など

 痛飲の歌…上述しましたが失禁であるとか嘔吐の危険について

 単純にお酒賛歌…お茶割りについての歌

 以上のような感じだったと思います。

 私の聞いたところ、普通の子が社会に出て抱くちょっとした、それでいて普遍的な違和感というか、社会という大きな枠組みの中に置かれた個人がよって立つ位置を探す途中にあるその現在過去未来みたいな感じなのかなと感じました。ちょっと面白おかしく泣けてくるような感じです。

 買い物の歌はあふれかえる商品群を前にしてハッピーに買い物できない自分、人気のあるお店にハマれない自分を発見する内容かなと思うんですけど、ここはやはりザ・クラッシュのスーパーマーケットの歌を思い出します。あの歌ではお店の中の描写から住む家の周辺のことまで歌っていますけど、オフィスカジュアルズの方はひたすらお店の中に居続けます。

 以上のような感じでありまして、成長中だな!って思うんですが、きのうの19日には初のワンマンライブをしたそうです。まだそこまでの曲数はなかったみたいですけど、ライブハウス側の後押しもあったっぽい感じ。好判断。たぶん今です。

 あんまりカッコ良くない現実を楽しくガチャガチャまとめてる感じといい、バンド3名のパーソナリティ、素晴らしいですけど、とくにやっぱりギターヴォーカルの人の存在感というかフルパワーな感じ、おなかからダーンって声が出る気持ちよさはなかなか類を見ない。これからもっとたくさんの人に届いてほしいと思いました。

配信で聞いたライブ演奏〔ジョリッツ〕

 きのうの続きです。4月の17日に見た配信ライブのこと。

 「ジョリッツ」というバンドのライブ。

 出演順としては最後。“トリ”ですね。このバンドにも吉田仁郎さんがギタリストとして参加。もう一人のギタリスト「亀」さんもいるバンドです。

 私は初めてこのバンドのライブ演奏を配信越しではありますが体験いたしました。

 風通しの良いバンドだと思いました。

 メンバー全員が歌えるバンドなんですけど、ヴォーカルを邪魔しない感じの発声であればバンバンかぶせていこうという感じ。

 私の思うところ、サエキけんぞうさんのヴォーカルとドラムの泉水敏朗さんのバンドだと思うんですが、かなり民主的なバンドなのかもしれません。上記2名の他は世代的には若い人たちですけどのびのびやっているかんじでした。

 音楽の系統としてはロックバンドを標榜しているようなんですが、聞いた感じとしてはヒリヒリとした焦燥感に向き合う。みたいなニューウェイヴの主要なテーマは常にあるのかなという感じ。平たく言ってニューウェイヴなロックバンドっていうことで良いのではというのが個人的な見解です。

 私の考えるニューウェイヴっていうのはギターの音色の加工感が強いものですが、ジョリッツの場合、楽器の音は非常にベーシックなものでした。

 基本的なバンド編成からにじみ出るニューウェイヴ感っていうんですかね。

 最近の私はネットの動画サイトでサエキさんの語るお話をよく聞いているんですが、初めて知りましたけどサエキさんの育った千葉における10代当時の流行というのがアメリカンロックだったと知って意外でした。

 以前にネットのニュースサイトでサエキさんが訪れた楽器店でのエピソードとしてのデヴィッド・リンドレーさんの行動、表情についての記事を読んで「サエキさんはリンドレーさんまで聞いているのか、博識だな」と思いましたが、むしろどちらかというとデヴィッド・リンドレーおよびライ・クーダーみたいなラインが本筋というか主要な根幹である可能性が濃いようです。認識を改めました。

 そうした基盤がある上でのニューウェイヴっていう構造なのかと考えるわけですが、そうなるとバンドのエレキギターなコンボ編成、その基本的な出音に依拠する楽曲というのはおそらく一番しっくりくるんだろうなという理解です。

 サエキけんぞうさんのヴォーカルは若い頃と声質が変わらず。なんか当たり前に接していましたけど考えてみればけっこうすごいことかなと思いました。

 バンドとしては泉水敏朗さんのドラムが中心であると言って良いと思います。この方の演奏も枯れてない感じで、冒頭から突っ走るぞという感じで終始力強く鳴り響くといった印象。調べてみたらたぶん私はマッスル・ビートのライブにおける泉水さんの演奏に接しているはずなんですが、久保田慎吾さんとブラボー小松さんの印象が強烈でドラムについてはまるで覚えていないです。

 そのほかの演奏面につきましては吉田さんと亀さんギタリスト2名が互いにワウファズで掛け合うといった興奮する局面が印象に残りました。音色的にはそんなに分けてないのかもしれませんが亀さんの音色の方が多少の「ジュワ~ッ」っていう汁気が多い音がしているようで良いかなと思いました。ソロ演奏なんかも見たところ等分に分けてある感じでどっちがリードであるとかの設定はない感じ。とても達者なツインギター編成であって安心して良いものを聞かせていただいたという感想です。

 ベーシストの方はリッケンバッカー4000シリーズを軽々と弾きこなしてよく動いているといった印象でした。

 総体的には「コクのあるライブ作り」という感じで聞き応えあり盛り上がりあり。納得いたしました。以上です。

配信で聞いたライブ演奏〔ニャー♡ウェイヴ〕

 今日から数日の間、ライブを見た感想を書いていこうと思います。

 ネットの配信で見ました。4月17日のことです。

 ギタリストの吉田仁郎さんのお誕生日企画。

 4つのバンドが出演。その内のふたつのバンドに吉田さんはギターで参加しています。

 その他に出演したバンドについては、いずれも吉田さんが対バンした時に知り合って、この日への参加要請をしたんだそうです。対バンというのは同じ日に出演したバンド同士のことを言います。

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 今日は「ニャー♡ウェイヴ」というバンドのライブについて書いておこうと思います。吉田さんご参加のバンド。

 本日冒頭のブログ用イラストはその時の印象を私なりにまとめたものです。

 ヴォーカルのイヴにゃんローラーコースターさんの「ニューウェイヴをやりたい!」という気持ちを核としたバンドなんだと思います。

 イヴにゃんはソロアイドルでもあって、服装としてはロリータファッションを基軸とした活動。

 今回の配信ライブを見ていたら、後半にさしかかってリボンがほどけちゃったのですけど、それをきちんと巻き直すようすが印象に残りました。大切みたいです。

 そんなワケでイラストの方も極力かわいらしいお洋服の感じを再現してみました。

 ニャー♡ウェイヴのライブを見るのは1年ぶりでした。昨年6月に見たんですけどそちらも配信ライブでした。

 内容としてはさらに良くなっていて楽しかったです。

 1曲あたりの時間を縮めて前回よりも1曲多い演目でした。印象としてはキビキビした感じが出ていて良かったです。

 ニューウェイヴの有名曲のカバーも多いこのバンドですが、オリジナル曲の「ほんのちょっと困ってるストロベリー・ロリポップ」は大切に従前通りの尺で聞かせていました。特にこの曲についてはイヴにゃんローラーコースターさんの歌唱の完成度が向上していたように思います。うまいたくしこみ方を体得されたようです。

 他の曲についても去年よりもさらにはっきりと歌詞を立てていると感じました。

 吉田さんによる去年の時点での弁によると非常に努力家だということでしたので結果がついてきたのかなと思いました。素晴らしいと思います。

 ベーシストとドラムの方はこの日の演奏でサポートを離れるというご案内でした。

 バンドの出来がかなり良くなったというかイヴにゃんのバンドへのハマり具合が予想以上に良かったということなのか、どうやら今後はライブ回数を増やしたい意向があるようです。それで掛け持ちだと時間的にツラくなったみたいで。とても良いリズム隊でした。特にベースの方は持ち歩いている小さなプリアンプの写真をSNSによく上げていたりして音色作りにもこだわりのあるミュージシャンシップに豊富な方だったと思います。

 曲目についても書いておこうと思います。私が初めて聴く曲が2曲ありました。

 「ジェニーはご機嫌斜め」。ジューシィ・フルーツの曲ですが、イヴにゃんは高い声が出るのでとてもサマになっているというか、かわいらしいお洋服を着て歌うので原曲以上に焦がれる乙女心的な部分は表現できているかもしれません。

 バンドの演奏についてはそれなりにアレンジされているのですけど、原曲を尊重しつつ良いギターリフを加えていたりしてとても良いと思いました。ギターソロは前半はほぼ原曲どおり、最後の方で吉田さんなりの表現になっていました。聞いていて非常に納得いたしました。このソロについては略せないところがあるんですよ。

 その辺について深く知りたい方はオリジナル・アーティストであるイリアさんと聞き手役の西山毅さんの対談がネットの動画サイト上で見られますのでご参照ください。ギタリスト同士の非常に良い話が聞けると思います。その他、イリアさんについてはどうかすると80年代当時よりも多くの深い部分を知れる動画が何本かありますのでそちらもオススメです。

 「タイムマシンにお願い」。サディスティック・ミカ・バンドの曲。この曲についてもイヴにゃんがうまく歌えていて良かったです。立派なフロントマンだと感じます。

 最後にオリジナル曲の「メイビー・エスパー」について書いて終わりにしようと思います。非常にギターのバッキングが攻めた曲でありまして歌裏にうまいこと手加減せずに弾いていて非常に良い。ギターソロもおそらく吉田さんの良い部分が全面的に展開する曲だと思います。

 歌ものポップスにおけるギターワークの細部を検証して「ホホム、ホム。なかなかやりおるワイ」みたいにして楽しむ趣味のある方にはぜひ聴いていただきたいと思う私です。そんな人がもしいればですけど。

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 すごい長文になりました。

 ラジオ日記を簡潔に述べておこうと思います。

 NHK・FM「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。

 9時から町内の公会堂で会議があったので全部は聞けていません。

 ゴンチチのチチ松村さんによる発言がありました。「ゴンザレス三上さんのギター演奏における“間”の絶妙さ」についてでした。

 先週や先々週においては三上さんの発言で「音の重なり、ほんの少しのズレであったりフェイクの重要さ」についての考察がありました。ちょっと関連するかなと思って聞きました。おそらく永遠の課題なんだと思います。

流氷とエナジードームに哀切を込めて

 私が好きなアマチュア音楽家が亡くなったと知りました。

 テクノポップ音楽などを自主制作していた人でした。

 本日は他にもブログに書かなければいけない内容もあるのですが、全て明日以降にします。

 今日は忘れられない日になってしまったと思います。

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 デジタルスという名前のバンドをしていた人なんですが、ご存知の方がこのブログを見ている可能性はほぼないと思います。1日に数人しか見にこないブログですので。

 ですのでまったく不案内な方が見ているという前提で進めます。

 自主制作、なおかつ限られたお店でしか作品が売っていないという手段で活動していた人です。割と入手困難なんですよね。

 その割には多くのテクノポップ好きな人に知られていたのではないかと思います。

 作る作品のクオリティが高かったのです。

 有名なテクノポップ作品をツギハギしたような、換骨奪胎したような、聞き込んでいる人こそが「フフフ」って笑みを浮かべて聞いているような作曲をする人でした。本当に上手だったと思います。

 それと音楽に「笑い」を求める人にはストライクだったと思います。私もそこが好きでした。

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 以前に当ブログにおいて私の前歴としては「元テクノシューターズ(というバンド)だった」みたいな記述をしたことがあります。私の数少ない「他の人たちと交流しての音楽活動」でした。

 初めて書きますけど私は「テクノシューターズ」の他にデジタルスをやっていた人との活動もちょっとだけあるのです。

 私が他の人と活動したのはこの2件だけ。いずれも私の力不足であまり良い成果は出せなかったのが悔しいところです。

 特にデジタルスの方は亡くなられてしまったとのことですのでもう2度と協力することはできなくなってしまいました。

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 今の私はこのブログの通りでして、たいして誰も見てくれていなくてもとにかくイラストを描き続けるっていう活動を続けているんですが、デジタルスの人から学んだことがかなり影響しています。

 大変に寂しいことになってしまいましたけど生きてるうちが花。明日からも私はがんばるしかないだろうなと思います。