「公開・ヒトコマずつマンガ」カテゴリーアーカイブ

よろこんでうけあうツチブーとウォンブー

we-are-the-professionals

 ごくたまに外国の方が当ブログに来てくださるようなので、せめて画像ファイルの名前だけでも多少なりとも意味が伝わる文字列に、とココロがけているんですが、本日のファイルネームをつけるにあたって調べてみたらマーク・リボー氏の楽曲がピッタリでしたのでお借りしてみました。非常にカッコいい曲でした。つい先日に日本国内で演奏されたみたいですね。見に行かれた方がうらやましいです。音楽性が多岐に渡ると聞いているんですが、今回はどんな感じだったのでしょうか。

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 NHKラジオ第1「すっぴん!」にて、作曲家のウェーバー氏の人生についてのお話。半分くらいだけ聞きました。

 ラジオ第2「アメリカの音楽」のレクチュア。再放送。ここまで続けて聞いてきておりますが、単語としてしか知らなかったことが、イキイキとした「多くの人たちの営み」として捉えられるようになってきた気がしています。

 チャーリー・クリスチャン氏の演奏を聴きました。初期のビバップの録音だそうです。芯のある甘い音。エレキギターの歴史をさかのぼると必ず名前が出てくるジャズ・ギタリストです。実は以前に何曲か聞いてみてはいるんですけど、おそらくこれが彼の良さがよく出た録音なのだろうと感じました。
 大きな構成を意識しつつ細部も洒脱。地上10メートルくらいまで連れて行ってくれる素敵なソロパート。いったんルートに戻して刻んでいる時でも不思議にウキウキさせるような良い演奏だと思いました。

 ビバップにおける即興演奏をわかりやすくかみくだいた解説が行われました。
 元のメロディーやコード進行を尊重しつつも積極的に逸脱して別のメロディーをつむぐ。一瞬だけ現れて消える即興の作曲。元メロに戻ることで湧いてくる解決感、みたいな感じだったかと思います。

 それとビバップ的な意識が他の文化に与えた影響について教えていただきました。

 文学や美術に影響を与えたことが紹介されました。

 当時の公民権運動を担った人たちの意識を補強するパワーにもなったそうです。
 黒人の人たちが自己を定義するにあたって採用されたということでした。
 「楽譜を厳格に守る白人」に対して「黒人は即興なんだ」と考えたようです。かなり言い過ぎですし、イキオイあまって間違っちゃってるなって感じですが、ビバップというものが当時の人たちに与えたインパクトの大きさは学べるのかと思います。これは当時かなりウネってたみたいだぞみたいな。
 まぁ要は俺たち素晴らしいじゃん!って言いたかったのかなと想像するんですが。

 音楽が人の意識とか考え方に影響を与えることはよくありますけど、ちょっと問い直してみる、考え直す、別の光を当ててみて理解を深めるというのは大切なことで、その後の飛躍にあたっては土台作りという意味もあるのでしょう。
 私もここまで文章に書いて整理してみたところで、とりあえず今夜の放送も聞こうと思うのです。

ふいをつかれておどろくガールズ

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 NHKラジオ第1「すっぴん!」を聞きました。
 クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの「プラウド・メアリー」がかかりました。

 アナログレコードのプレーヤー生産を復活させた音響機器メーカーの女性役員の方がご出演。思いの外、感動的なインタビューでした。

 単に昔の機構を再生産したというのではなくてモーターなども見直し、制御はデジタルで、という風に今後の陳腐化を防ぐ意欲的な中身なのだと知りました。

 同時に先の生産中止の際は、音響部門自体が(たぶんプロ音響に近い専門的な部所であるのだと思うんですが)会社組織の中から消滅したという思い切った改変だったのだと知りました。
 音楽ファンの誰しもが当時「なぜ業界スタンダードな製品の生産をやめてしまうのか」と感じたと思うんですが会社は会社で相当なことがあったんですね…。これはきっと。
 しかし一度サラ地になった後の新規立ち上げがうまく作用すると良いと思います。

 役員の方は驚いたことに現役のジャズ・ピアニストで欧米の批評家からも評価されるレベルなのだということでした。そういう耳を持った人がメーカーにいるというのは願っても無いことですが、お話の中で現場の他の方達も積極的な音楽ファンであるという様子がうかがえてうれしかったです。しかし相当に高精度なスペアナ等で見てこのディップをなんとかフラットにしたいんだよみたいな精密な作業は仕事じゃないとできないでしょうね…。非常に骨が折れると思います。しかも最終的には芸術的に鳴ってほしいという想いを反映させたいワケで感性をも問われる仕事だと思いました。

 印象的だったのは赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときに聞いた音や音楽の影響について語られた部分でした。理屈抜きで感動があふれ出てくる音楽って幼い時の体験が作用するのではないかというお話だたと思います。胎盤全体から音に包まれた経験っていうんですかね。
 唐突に私自身のお話になりますけど、私が人によっては不快でしかないようなハードコアパンクのギター・リフに執着が深いのも幼少期の生育環境に起源があるのではと考えておりまして、ちょっとベクトルは違うのかもしれませんけど上に書いたお話というのはうなづけるものでした。たぶん私は死ぬまでメカニカルで汚く歪んだギターのリフというものを愛していくでしょう。

 ともあれ音や音楽に対してのいろんな記憶や想いまでも大切にされている方がメーカーにいて仕事をされているのだと知れてうれしく、そしてまた感動的であったという次第なのです。