「ブログのリスくん」カテゴリーアーカイブ

せっとくガールズ

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 本日もお昼前にラジオを聞きました。「歌の日曜散歩」です。
 月の初めは特別企画として「全国に存在する歌の記念館」にお電話してお話を伺うという趣向なのだそうです。そういえば先月もそんな内容でした。

 本日は遠藤実さん。ミノルフォン・レコードですよ。
 きのう少し調べたんですが、のちに徳間レコードと合流したとか、そんな感じだったみたいです。
 徳間ジャパン。バンドブームの時によく聞いた名前ですが、正直なところ、私はUKハードコアな感じでしたのでほとんど聞かずに過ごしていました。

 それは良いとして番組では記念館の館長を務める親族の方から遠藤実さんのエピソードだったり歌に対する情熱の一端を聞くことができました。
 大変に興味深く、また、感動を覚える内容でした。

 きのうネットで調べた時には「なんで新潟に遠藤実さんの記念館があるのかな」って不思議だったんですが、新潟にひとかたならぬ愛情がおありだったのだと大変によく理解できました。

ホムホム虫

she-was-great

 本日もお昼前にラジオを聞きました。
 祝日プログラムというコトで「大友良英の音楽とコトバ」でした。
 前回の小説家・古川日出男さんの回も楽しかったので、今回は最初から聞きました。

 本日のゲストは美術家の毛利悠子さん。とても明るく楽しい語り口の方。大友さん相手にとても話しやすそうにしてらしたのが印象的でした。

 恒例である即興の生セッションはどうなるのか、と聞いておりましたが、毛利さんの用意されてきた電磁石等で動くオブジェと大友さんのE-ボウ・ギター&トイピアノの合奏という形式でした。
 オブジェから出る音がそれほど存在感のあるものでもなかったため、大友さんの音が出ずっぱりという感じでしたが、大友さんが目の前にあるオブジェを見た感じをスケッチして、対応しようとしている様子が伝わってきました。私は“円環”という言葉が頭に思い浮かびました。
 セッションの後にかかった飯島晃さんの「ロビン」という曲はさらに“円環”という感が強く伝わってくるものでしたが、大友さんが特に意図して用意された曲であったかはわかりません。

 ゲストの毛利さんは音楽が好きな方のようで、ご選曲も素晴らしいものでした。オーガネルズというバンドの曲が良かったです。
 私の好きなレインコーツというバンドの「ノーワンズ・リトル・ガール」がかかりました。うれしかったです。

 毛利さんの存在を初めて知ったのですが、大学では三上晴子さんなどから教わったのだそうです。

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 以上が番組を聴いた感想、みたいな感じですが、以下はかなり個人的なことを書きます。

 「いつか書かなくては…」と思っていたコトなんですが、どうやらその「いつか」は「今日」だったみたいです。しかし私の核心に近いコトガラでもありまして、書ききれるかわかりませんので極力簡潔に。

 「三上晴子さん」。「レインコーツというバンド」。あんまりつながりはないんですが、私の古い記憶の中では同じ日にとなり合って置いてあります。
 私が高校を卒業して専門学校に通い始めたゴールデン・ウィークだったと思います。奇しくもきっかり32年前ですね。私はその日、六本木という東京のカッチョ良い地区に存在していた“WAVE(ウエィヴ)”というレコードとかCDとかの音楽ソフト販売店に友達と二人で行きました。今日と同じくとても爽やかなお天気の1日でした。

 用事は地下だったのですけど初めて行ったお店でしたのでとりあえず1階を軽く見て回ろうというコトになったんですが、中はたくさんの人でごったがえしていてビックリしました。
 人の波の切れ目で一瞬ただならない眼光を放つ男性の姿が見えたのですが、どうやらそれが誰あろうブリクサ・バーゲルト氏だったんじゃないかと思います。アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンというドイツのバンドのボーカリストなんですけど。それはともかく、会場の入り口あたりはあまり人もいないので展示物を見る余裕もあったんですが、これもノイバウテン関連の展示でのちに言う「半分人間」な感じのジャンク系サイバーなイメージっていうんでしょうかね。積み上げたテレビモニターにジャンクな意匠がかぶさってたりして、若干ナム・ジュン・パイクな感じもあったんですけど、「おぉ東京ってスゲー」と思いましたね思わず。
 あまりネットに三上晴子さんのお仕事一覧ってはっきりとは残っていないんですが、一部でこのノイバウテン来日時のWAVE展示も三上さんのシワザであるとの表記もあります。私が見た感じも確かにそんな感じでした。こんなコト書いてカン違いじゃなきゃ良いんですけどね。

 ヒトも多いし時間もない。本来の目的である地階に行こうってコトになりました。地下は映画館になっていて「みつばちのささやき」っていう映画をやっていました。階段のところで少し待つ時間があったんですが、そこで流れてきたのがレインコーツの3枚目のアルバムからの「ウー・ウー・ラ・ラ・ラ」でした。ものすごく感激しました。これから見るという未知の映画ではあるものの「みつばちのささやき」という映画に私が持つイメージと完全に一致していたからです。
 レインコーツを知ったのはNHK・FM「サウンド・ストリート」で渋谷陽一さんがかけてくれたからなんですけど、そのあとに誰ともレインコーツについて話をしたコトはなかったですし、誰かが話題に挙げるのを聞いたコトもありませんでした。それがごくアッサリと映画を待つ階段で流れてきたので「オレ以外にこの曲がこの映画に合うと思った人が存在するんだ!」っていうのが大きな驚きであって同時にとてもうれしいというか、勇気づけられる気さえしました。

 そんでもって映画「みつばちのささやき」なんですけどやっぱり素晴らしかったです。この映画はとりわけ「瞳がとても大きな女の子」の存在で語られる傾向にあるんですが、画面の質感が非常に素晴らしいのです。目が粗いっていうんでしょうかね。風景的にも荒涼としていて、エゴン・シーレが描く風景画にも似た感じです。
 音としては「ボ・ボ・ボ・ボ・ボ」って感じの風の吹く音でうもれているんですけど、このローファイな感じがすごく良くて。私がビット数の低いディレイとかテープエコーが好きなのは多分この映画が起点じゃないかと思います。

 上の方で「女の子の存在はとりあえず置いておいて」みたいに書いちゃいましたけど、現在、当ブログで連載中のマンガに出てくるおかっぱのモルちゃんとくせっ毛のアンナちゃんなんか、そういう目で見ちゃうとモロですね。否定できない。もしかしたらそうかも知れませんけど、全然アタマにはなかったです。

 いつも非常に立て込んだ文章ばかり書く私ですが、本日は特にヒドかったですね。少しは伝わりましたでしょうか。
 32年前の5月のある日にとても有意義な体験をしたよっていうおハナシでした。
 私が描くイヌとかネコっていつもお尻の毛並みが爆発していて毛ヅヤが足りない感じなんですけど、その辺も、もしかしたら「みつばち〜」起点なのかな、なんて思います。
 しかし長かったですね。申しワケない。ココまで読んでいただいて、ありがとうございます。