本日のNHKラジオ第1「すっぴん!」の冒頭はオールマン・ブラザーズ・バンド「ウェステッド・ワーズ」。グレッグ・オールマン逝去の報を受けての追悼ナンバーでした。私にはオールマン・ブラザーズはシブすぎて全く詳しくは知らないんですが、まぁともあれロックのフィールドにおける伝説的な人物の訃報が続く昨今です。
ダイアモンド✡ユカイ氏による「ロン・ウッド氏との上着交換未遂事件」の全貌を私は初めて知って豪気だなと感じました。しかしロン・ウッドさんって本当に言われている通り、ヒトと打ちとけやすい人なんだなっていう感想ですね。それかテツ山内氏との交流を経て「日本人はわりかし話が通じるぞ」って感じだったんでしょうか。
8時台後半のクラシック系作曲家の人とナリを学ぶコーナー。本日はヘンデル氏。「ハ〜レルヤ!」というオペラの曲で有名な方だというお話でした。
バロック期の社会の仕組みが、ほの見えてきたのが有益でした。ヘンデル氏はけっこうムチャした人生だったようですが、ありあまる才能でなんとか切り抜けたっていう印象です。
10時からは「アメリカン・ミュージックの系譜」の再放送。先週の夜の本放送も聞いておいたのですが、時代はついにエルヴィス登場というトコロまできました。個人的にはエルヴィス氏よりもエディ・コクラン派の私なんですが、そんなコトはどうでも良いのです。やはりポピュラー・ミュージックは「エルヴィス以前」と「エルヴィス以降」に分かれます。
つまり「若者文化の誕生」ということみたいなんですけど。
「ジャンプ・ブルース」についても触れられました。実は私、放送が始まる前からルイ・ジョーダン氏の音楽を聴きながらスタンバイ・オーケーな感じに整えていたんですけど、やはり疑問は「なぜ現在ジャンプ・ブルースが忘れ去られた位置に追いやられているか」です。
当時は非常に人気があったそうです。これは私にも実感としてあって、所有する5枚組のCDはとにかく曲が多い。当時はおそらくシングル盤の時代ですから感覚としては月に複数枚のリリースとかだったんじゃないでしょうか。けっこうなモンですよ。おそらくですけど。
アルバム志向ではないためか、わりとよく似た曲が大量にあるんですが、かといって粗製乱造というわけでもなくて、個別に音楽的なアイディアが封じ込められているのが聞いていて伝わります。かなりのキレ者なんですけど。つまり、質も伴っている。ついでに言えば録音も良くて、保存状態も良い。後世まできちんと保存されていたんだなってこともわかります。
まぁ、較べちゃいけないですけど同時期の日本の音源の状態を思うと、差が歴然としていて若干の悲しさがあるんですけど。
ジャズ・ミュージックがなぜジャンプ・ブルースを割とすみっこの方に追いやり、即興演奏をムネとするビバップの流れを大きく活用することにしたか。ココについては非常に大きな興味がありますので個人的な課題にしたいです。レクチュアにあった説明だけでなく、他の説も知って、もう少し立体的に自分の中で捉えたい。
まぁ私は別に誰かに話して教えたりする立場ではありませんので、何となく自分の中でだけのリアルな流れをカタチ作れればいいなっていうだけなんですが。
ジャンプ・ブルースについてもうひとつ。
私のようにガチャガチャした音楽が好きな人にとって重要なのは「チャック・ベリー氏の発想のミナモトである」っていう点ですよね。何しろボ・ディドリー氏もルイ・ジョーダン的な音楽に憧れていたってお話ですから彼の音楽がロックン・ロールの元になったのは間違いないところです。つまりジャズにおいては若干、扱いが悪いジャンプ・ブルースですけどオールド・スクールなロックン・ロールにおいては今でも全然、血脈として続いてますよ!っていう事でもあるのかなと思います。実は本日、古いギター雑誌の切り抜きをスキャンしておきましたので、ご興味のある方はクリックするなりして読んでみてください。チャック・ベリー氏、80年代中頃のインタビューです。ずっと保存してあったんですけど、見返したのは20年ぶりくらいです。
先週でしたか、ラジオで聞いたチャーリー・クリスチャン氏のギター・ソロ。スゲぇなオイ。みたいな素朴な感想を書いてしまった私なんですが、上のインタビューを読むと、ベリー氏もチャーリー・クリスチャンには入れ込んでいたことがわかります。やっぱり私もこんな音楽ばかり数十年も聞いてきただけあって多少はカンが備わってきたのか、とちょっとだけ見直した次第なんですが、それはともかく、ベリー氏が雑多な要素を吸収していったことも読んで取れますね。音楽的な好奇心が強い方だったと。ハバナ・ムーンみたいな曲もやってますからね。私は妙にあの曲が好きなんですけど。
レクチュアの内容としては、そのほか、ASCAPに対してBMIの設立経緯などの著作権周辺のお話。実演家団体の設立のお話などなど、知っておくと理解が進むかなっていう情報もありました。
この先の放送の内容は、徐々に暗い世情がポップミュージックに反映されていく…。楽しいばかりの音楽では無くなっていくのかなって予感もありますが、ソレはソレ。この機会に振り返りつつ、自分の中でまとめていきつつ、って感じですかね。
それと「ひるのいこい」において「まんが日本むかし話」のテーマが2番までかかりました。びっくりしましたよ。