私が良く利用している自転車なんですが、そろそろ買って1年半になります。
最近、ハンドルに巻いてあるテープが劣化して切れてきました。このテープは、「バーテープ」と称する物で、ドロップハンドルには付き物です。ドロップハンドルって競輪の選手が乗っている自転車に付いているアレです。細かく言うとまた別物なんですが、見た目は大体あんな感じのグンニャリした奴です。
普通の自転車だとプラスティック製のグリップをキュポンとはめ込んである訳ですが、ドロップハンドルは大いに異形ですので、帯状の物で巻いてグリップの用に供するのですね。
実は、前々から自転車に手を加えたいという欲求があったので、これを機に一気に作業しようと思い立ちました。しかし実際の所、今、大変に後悔しています。ちょっと作業箇所が多過ぎて収集が取れなくなっています。再び無事に乗れるような状態に戻せるのか心配でなりません。
昨日まで快適に乗れていた自転車をバラすような行為です。と言いますか、今まさに自転車が不完全な状態。大変に不安です。
以下に作業の内容を記そうと思います。
・ホイールを新しい物に交換しました。(ホイールを替えると楽になるという巷間伝わる噂の誘惑に負けました。私の自転車は元々安いモデルです。重いホイールが付いているという事で知られた存在であるようです。しかしそれだけに、ちょっと良い物に替えるだけでも実感が大きいのだとか…。)
・ホイールに付随して、タイヤも新しい物にしました。(これも同様にあまり良くないタイヤが付いているというので、おおよそ普通のグレードの物に交換してみました。しかしまだ使えますので、しばらくしたら戻そうと思います。あくまでホイールと一緒に替えてみて、どの程度の効能があるか知ってみたいのです。)
・ホイールのリムと呼ばれる外縁部に沿って反射テープを貼付けました。(これは安全上有利ではないかと思い、試してみる事にしました。去年に地元の警察署に行き、普通免許の更新をした際に、ロビーに反射テープの有益さを伝えるジオラマ状の展示があったのです。それで心が動いたのと、最近リメイクされた映画『トロン』に出てくるバイクの要所要所が蛍光チッックに光っていたなぁと思い、あわよくばマネ出来ない物かと考えたのです。結果的には昼間に見ると非常に安っぽくなる事が判明してガッカリしています。虎の子をハタいて入手したホイールの価値が、あくまで見た目的にですが半減した気さえします。)
・ハンドルについている変速レバーを変更しました。(この辺から現在進行中になります。つまり作業の途中です。絶賛後悔中です。最近の自転車はギアチェンジにおいてインデックスという物が割り振られていて、変速レバーをワンタッチすると奇麗にギアが1段変化するようになっているのですね。非常に便利なんですが、私は多くの人が良しとする物が馴染めない傾向にあります。まぁそうでもなければ非常に騒がしいパンクロックなんて音楽を初老の今に至るまで愛好するという事もありません。コウズ・アイ・スティル・ビリーブ・イン・アナーキーですね。唐突にエクスプロイテッドの詩を引用させて頂きました。ケイオス・イズ・マイ・ライフですか。ファック・ザ・システム。ウォッティ氏はいつでも竹を割ったようなパンクス気質ですね。)(おっといけない単なるバンド話になってました。具体的には現代的な変速レバーを相当に昔のテクノロジーである、バーエンド・コントローラーという物に替えました。
バーエンドと聞くだけでベルエンド・バップというG.B.Hの曲が頭の中で鳴り始めちゃいますね。ハタチの頃の私はもうこの曲が好きで好きで好き過ぎて気が触れそうな勢いでした。多分、一生好きなままなんだと思います。)
・ブレーキレバーを交換いたしました。(最近の変速システムは、ブレーキレバーと変速レバーが一体になっている都合上、変速レバーを変更するとブレーキレバーを別個に用意しなければなりません。)
・ブレーキのゴムを交換しました。(これもちょっと良い物にしてみました。ワイヤーなども替えたんですが、1本行方不明になってしまったので、前輪用のワイヤーは、古い物をそのまま使っています。追々替えなければいけません。ワイヤーというこれまた大好きなパンクロックのバンドが居るんですが、以前に少し触れた記憶もありますので控えさせて頂きます。しかしワイヤーについてはまだまだ語りたい話題が残っておりますので、日を改めて書くつもりです。)
・後ろのギアを大きくしました。(後ろのギアを大きい物に交換するという事は、坂道を上るのが少し楽になるという事です。元々、私の自転車はロード自転車系列としては珍しいくらい楽なギア構成をしているのですが、更に楽にしました。もっとも足が楽になるという事は、それだけ速度的には遅くなるという事です。私の場合、誰かと一緒に走るという事もありませんし、昨日の自分に勝つ!的な向上心も一切持ち合わせておりませんので、楽になる事は純粋に喜びでしかありません。もはやロード自転車系のギアでは足りない次元に来ておりますので、MTB系のギアを装着する運びとなりました。)
・後ろの変速機を交換しました。(ギアをMTB系に交換すると、どうしても変速機もMTB系に変更しなければなりません。面倒くさいですね。調整的にもココが一番不安です。)
・チェーンも新しい物にします。(ギアの歯数が変化するので、チェーンのコマ数も変動するのですね。今回の場合ですと、コマ数が増える方向です。新しいサラのチェーンを買わざるを得ません。憤懣やるかたないとはこの事ですね。)
・ハンドルのバーテープを新しくしました。(慣れない作業ですので、あまり上手くいっていません。2〜3ヶ月して、現在感じている煩わしさを忘れた頃にまた新しくしようと思います。)
・バーテープの下にジェルを仕込みました。(長時間ハンドルを握るには太めで柔らかい方が楽なんではないかと思い、ゲルを仕込んでみました。)
以上ですね。全然終わる気がしません。パーツ的にはなるべく安い物を選びました。専門の工具なども揃えたので、思っていたよりも費用的にかさんでいます。
しかしまぁ、改造箇所を列挙してみて浮かび上がってくる自転車の姿というのは、楽な方向へっていうベクトルと、便利さを捨てて古いテクノロジーに回帰するって言うベクトルが合わさった地点にありますね。無駄を削ぎ落として高速移動を指向すると言ったロード自転車の思想とは真逆です。
無事にまた私の自転車が動くかどうかも分からない今現在ではありますが、明日からは、私の自転車の事を”ロード系の自転車”と称するのはやめようと思います。無用の誤解を招きかねません。
”素敵な私のスポーツサイクル”と呼ぶ事にします。別名”スイート・ミーン・マシーン”ですね。”MEAN MACHINE”ってロックの歌詞には良く出てくる単語です。モーターヘッドにも、そう言うタイトルの曲があるみたいです。モーターヘッドと言えば、レミーが若い頃に在籍したホークウインドって言うバンドの「シルバー・マシーン」って曲がまた素晴らしいんですが、蛇足も良い所です。