年賀状(4)、トレスをガンバっています。

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 昨日、目標に掲げた仕事量には遠く及んでおりませんが、割と調子良く進んでおります。明日のこの時間くらいまでには何とか完成しそうです。


 本日は、思いがけず、嬉しい事がありました。
 数年の間、連絡が取れなかったお友達から電話がありました。
 部屋を移る際に、私の連絡先が分からなくなってしまったそうです。私も移動の事は知っておりましたので、その後どうなったのかなと折りに触れ思い出していたのですが、移転先も分からず、どうにも出来ずに、ただ待つばかりの毎日でした。
 仮にここでは、その方の名前を”E氏”と呼びますが、E氏が何気なく実家に置いておいた本のページの間に私の連絡先を記した紙片が挟まっていたという事です。なんという偶然。素晴らしき無意識の所作ですね。
 お互い、元気そうで、まずは良かったというお話なのです。
 私の場合、音信不通になってしまった友達も多く、また、連絡が無いな…と心配していたら亡くなっていたという件もあっただけに嬉しい出来事でした。
 また、紙片が挟まっていた本というのが、安部公房の『第四間氷河期(だいよんかんぴょうき)』であったというのも、何やら因縁めいています。
 実はその方とはネットを介して知り合ったのですが、それが安部公房に関する掲示板であったのです。
 安部公房という方は、小説家としても大変な巨人である訳ですが、その他の才にも恵まれた人物で、発明品で一稼ぎしていたりします。それに加えて私的に非常にひかれる点は、安部氏がシンセサイザーを愛していたという点です。
 実はE氏も私と同様に、安部公房の小説と、シンセサイザーが好きだと言う事でありました。 しかも連絡を取ってみたら同い年だという事も分かり、すっかり意気投合したという経緯なのでした。
 年格好が似ていて、読書傾向を共有し、シンセサイザーを愛するとなれば、他の事柄についても多少の差異こそあれ、かなり接近した世界を有する同士であります。
 そんな訳で、非常に得難い友人関係でありましたので、復縁の暁を迎える事が出来たという事は誠に喜ばしい、慶事であるという表現すら決して大げさではない事態であります。
 大変に喜んでおります。