ケーキ人間帝国〔17〕

 通販商品シリーズの続きです。

 アームが組み合わさった感じの器具を使用してイラストを拡大トレースしているキャットちゃんとケーキ人間さんのイラストです。

 「たしかそんな商品があったはずだ……」との一心で調査してみたんですけど、「コピックス」という商品なのだとわかりました。思いがけずまだ発売中だと知りまして、とても驚きました。

 複雑な機構をしているので実際に運用するのは大変だと思います。

 しかし、もしも2人で連携して作業をしたら、なんとかなるのではないか。

 きれいな模写をしようと思うと困難だと思うんですけど、模写ってポイントポイントの座標というか、そういう重要な点のアタリがつくだけでも助けになると思います。そんな思いからイラストに起こしてみました。

 最近の商品ですと、もっと楽に確実に模写できそうな機械もあるみたいです。マジカルイラストレーターという商品名だそうです。はじめて知りました。

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 以下は日記的な記述です。

 今日は朝から重い荷物を運搬する作業をしました。

 冬らしい気候が戻ってきたような気がします。

 ここ最近の傾向としてはちょっと暖かすぎだと感じます。この先の気候が心配です。具体的には夏の暑さです。

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 ラジオ日記です。

 ワンダ・ランドフスカさんのチェンバロ演奏を聞きました。

 NHK・FM「名演奏ライブラリ」より。

 今日は聞き逃しサービスでの番組ばかりを聞きました。

 ランドフスカさんのことは以前の「クラシックの迷宮」で知りました。

 チェンバロの復興に力を注いだ人だということでした。

 2時間弱の番組。主にバッハさんの作品。けっこう情熱的な音楽なんだなと気づきました。元はピアニストだったワンダ・ランドフスカさんということで、モーツァルトの作品を2曲。ピアノの演奏で聞きました。こちらはピアノらしく表情のつけ方が巧みで良いものが聞けた。という感想です。

 チェンバロの演奏においては音色の切り替えを(ペダル操作でそういうことができるのだそうです)曲の表情に応じて使い分けているんだなということがわかりました。満津岡信育(まつおかのぶやす)さんの番組でした。

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 同じくNHK・FMから「ビバ合唱!」を聞きました。

 「歴史的音源で聴く日本の合唱」ということでした。

 具体的には100年近く前の録音などを聞きました。

 解説は鷹羽弘晃(たかはひろあき)さん。

 鷹羽さんも番組内でおっしゃっていたことですが、昔の人たちが大変に真面目に西洋の音楽の習得に取り組んでいたその音楽にかける愛情の素直な奔出に心が動かされました。胸が熱くなる局面多しといった感じ。

 あと鷹羽さんは「古い録音なのでノイズが多くてごめんなさい」ということをおっしゃっていましたけどなんのなんの時代を考えるとかなり聴きやすい部類の録音を選んで放送してくれたのだなと思います。

 楽曲としてはシューマンさんの「流浪の民」、合唱するところでは音が割れている部分もありましたが伴奏するピアノの遠近感といい、ソロパートはよく収録されていましたし満足のいく録音だったと思います。その頃ですとコンプレッサーとかの便利な機械はありませんからね。手動コンプですよね。

 その他にはいかにもNHKという、以前の伊集院光さんの「100年ラヂオ」でも聞きましたけど昔のラジオ番組「国民歌謡」です。

 大中寅二さん作曲、大中恩さんのお父さんね。作詞は島崎藤村さんという、出た! ヒット曲って感じの「椰子の実」。これは聞いておかないと。本当に良い曲ですね。当時の東京音楽学校の学生さんたちの歌声とピアノ演奏。二・二六事件があった年の作品ですが、聞いた録音はその翌年のものだということでした。なんかトシのせいなのか、二・二六事件って聞くと背筋が伸びるような気がしてきます。以前は全くこんなことは思わなかったのですけれど。

 他にも色々と聞きましたが、全曲良かったです。良いプログラムでした。

 最後は「第九」の演奏。有名なところとその後の部分を聞かせてもらえました。日本交響楽団の演奏に合唱が乗っかる感じでした。

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 きのう聞き返した番組についても記述しておこうと思います。

 土曜日の番組「文芸選評」。

 聞いていて「自分が好きな感じの俳句が多く集まっているな」と思いましたので聞き返しました。

 料理をしながら聞いているので水を使う時なんかは聞こえないのですね。

 きのうの選者は浦川聡子(うらかわさとこ)さん。

 俳句を紹介するときの読み上げ方がきれいだと思いました。滑舌が良くて聞き取りやすいです。番組に出てくる先生方というのは、普段から人を集めて俳句であったり短歌であったりを読み上げるのが日常だと思いますので、どなたも読み上げるのは上手いなと思うんですが、浦川さんは秀でているなと思いました。

 浦川さんはオーケストラに所属しているということで、「音楽と俳句」という活動があるのだそうです。お作りになられた、ドビュッシーさんの「交響詩「海」」を聴いた印象を俳句にしたものの紹介がありました。

 私にとってのドビュッシーさんはもっぱらピアノ曲と室内楽だけですので交響曲についてはほとんど知りません。

 調べてみると「海」が作られたときのお相手の女性の子供が「シュシュ」さんなんですね。

 シュシュさんはピアノ曲方面が好きな方にも有名な人で。「子供の領分」の着想の元というか。しかしまだ子どものうちに亡くなられた人なんですけど。

 それでちょっと調べてみたんですけど、初めて知りましたがドビュッシーさんは非常に女の人にだらしない人だったというか大変な人だったのだと知りました。晩年はかなり生活に苦労していたということ自体は知っていたんですけど、それも女性がらみのことで周囲に呆れられていたのも一因だったとかで。ちょっとこれは言葉を失ってしまいました。とんだことを知ってしまったという感想です。これはちょっとダメですよね。

 浦川さんについてのことをまとめて書いておこうと思いますが、音楽に関する俳句のことで、ティンパニの響きの地底から這い上がってくるような起伏。それが寒い夜の底を打つようだ、みたいな俳句も紹介されました。

 大友良英さんの番組「ジャズ・トゥナイト」で名盤「至上の愛」をはじめて聞いたのですけどドラムのエルヴィン・ジョーンズさんの演奏が非常に良くて目を丸くして聞きました。3曲目ではティンパニを叩いていましたけど、その演奏がまさに地底からドドドみたいな感じで、それを思い出したりしました。

 よくジャケットは見かけるなって思っていましたけど初聴でこれほどまでに迫ってくる作品だとは知りませんでした。圧倒的でしたね。調べてみるとなんかのチャートにマイルス・デイヴィスさんの「カインド・オブ・ブルー」とともにランクインしてるみたいな記述を目にしましたけど、遅ればせながら大変に納得しました。これは仕方ない。

 ようやく「文芸選評」に寄せられたリスナーからの投句に移るんですけど、やはり聞きなおしてみて良かったです。可愛らしい風景のものも多くて「良いな!」って思いました。

 私にとっての一番は、「姉妹がひとつの手袋を分けあって片方ずつしていたよ」というものでした。

 「脱いだ手袋が、たましいの抜けた鳥のように見えた」という俳句は料理をしながらの時には完全に聞き逃していたんですけど、ドキリとしました。作者はもしかしたら感じたままに作ったのかもしれませんけど、この感性は素晴らしいのではないかと思いました。

 あとは「落し物の手袋が細い柱か何かにかぶせて、落とし主を待っているようす」。屹立して存在を誇示しているような風景。冬の風景の右と左を分かつような鮮烈とした何かを感じました。

 私も道で手袋を発見したことがあります。子ども用の手袋。近所の通学路でした。

 すぐそばに道路標識が立っていたので、子どもの目線に合うような位置にヒモでくくりつけておいたのですけど、次に通りかかった時には無くなっていたので、無事に落とし主に戻ったんじゃないかと思います。そんな経験を思い出しました。