カムイサウルス帝国〔25〕

 マンガっぽくしてみました。

 「どうした? どうした?」と言いながら歩いてくるカムイサウルスさんのイメージです。

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 日記的な記述です。

 今日はゆっくりしました。ブログ用イラストを描いたりしています。

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 ラジオ日記です。

 NHKラジオ第1「ふんわり」を聞きました。

 木曜日のパーソナリティ俳優の六角精児さん、アナウンサーの澤田彩香さん。9時から11時までのゲストは音楽家で俳優の鈴木慶一さんでした。

 鈴木さんについて、全周囲的な話がはずみ楽しい時間でした。

 ご自身の成長について話されていたのが印象に残りました。

 イギリスでゲーム音楽制作のために現地のミュージシャンを招いての録音作業の際のお話です。

 鈴木さんはミュージシャン諸氏の演奏の可否を判断する立場であるのですが、その決断を即座に求められて困ったのと、鍛えられたのと。つまりは集中力なんだねという鈴木さんのお話でした。

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 思い出されるのは音楽家で静岡県ご出身の非県民である高野寛さんがかなり昔に雑誌でおっしゃっていたことです。

 それはアメリカの音楽家トッド・ラングレンさんとの録音作業の際のエピソードでした。

 高野さんが何か演奏した後にラングレンさんから「今の自分の演奏が良かったかマズかったか判断しろ」と問われるのだそうです。

 ジャッジを早くしろ! と繰り返されたそうなんですね。少しでも思いあぐねていると露骨に機嫌が悪くなるそうで、高野さんもここでかなり鍛えられたという思いであったとか。

 どうやら少なくとも英米圏では演奏の可否判断が早くないとちゃんとした音楽家ではない、みたいな基準がやはりあるのかなと、本日の鈴木慶一さんのお話を聞きながら思いました。

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 またこの点については別のエピソードもございます。

 ジャズ評論家の大友良英さんが以前にまだご自身が音楽家であった時期のことをラジオで述懐されていたのをもう数年前になりますが聞きました。

 こちらもアメリカの音楽家であるマニー・マークさんですね。大友さんは共演したそうなんですが、その際にも同じことを言われたそうでありまして、しかもちょっと悩んでると、これまた露骨に機嫌が悪くなるそうでとても緊張したとかなんとか。

 どうやら本当に「ジャッジを即断できるようにしろ」というのは鉄則として共有されているのかなと。

 でも良いことですよね。

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 私の話になりますが、高野寛さんが雑誌でおっしゃっていたことにはかなり影響を受けました。まだ私が若い頃です。そして実は今に至るまでずっと実践しています。もちろん音楽のことではありません。自分が描いているイラストにおいてです。

 考えてみれば、自分が引いた線がグッドなのかバッドなのか。その程度の判断は即座にできないと話にならないなと、深く納得したんですよね。

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 最後に日本のギターデュオであるゴンチチの楽曲を録音する作業においてラジオで聴いた中で関連すると思われるエピソードを記そうと思います。

 チチ松村さんいわくゴンザレス三上さんは周囲の人が聞いていてかなり良い演奏ができていてもご自身が納得いかないとその演奏は消去して新しく録り直すということでした。

 あれってなぜですか?って番組で松村さんが三上さんに問うたんだと思いますが、明確にナゼかみたいな回答はなかったかもしれませんけど、とにかく違うんだみたいな感じだったでしょうか。

 今の環境であれば何本もテイクを重ねられますし、人によっては多数を録っておいて後で全部を並べて判断するという手法をとる場合もあるかもしれません。それも正しいのかもしれません。しかしやっぱりその演奏の細部までが一番分かるのはその時、その瞬間じゃないかなっていう気もするんですよね。

 もうちょっとやれるはずだっていう気持ちを信じて、若干惜しくても前の録音は消すっていうのは潔いと思います。

 私の場合も今はパソコンでイラストを描く作業をしておりまして、そうした環境ですとソフトの機能において「作業の巻き戻し」ができたりするんですけど、あまりそういうのは使わないようにしています。設定としては一応5回ほど巻き戻せるようにしてあるんですが、極力使わない。しかしあまりガチガチに決めているんではなくて使う時もあります。

 自分の技術をもっと研ぎすましていきたいと思います。しかしどこまでいけるものやらっていう気もしますね。こんなことしながらいつか死んじゃうのかなっていう思いです。