テリアくん〔15〕

 大変に暑い1日でした。午後に自転車で買い物に行きました。

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 以下はラジオ日記です。

 「邦楽百番」で現代筝曲を聞きました。演奏は宮下伸さんなど。

 「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。先週の分も起き抜けにチェックしました。朝のうちに聞かないとNHKのサーバから削除されてしまうという切羽詰まったタイミング。アート・リンゼイさんの歌でバックがゴンチチという組み合わせがあったことを初めて知りました。リンゼイさんの歌唱はとても良かったです。

 削除されてしまう前にといえば先週の「現代の音楽」も聞きました。

 三善晃さんの「オンディーヌ」。

 これは一応「NHK電子音楽スタジオ」のアーカイヴからという企画の中に属するものではあるんですが、ラジオドラマであり、役者さんの登場。そしてオーケストラも加わりそこにテープ素材が挟まるといった総合芸術。合唱セクションもありました。こうして記すだけでも非常に贅沢に作られたんだなって思います。

 ただし言ってみれば電子なテープ素材の存在感は限定的なんですが、私のそうした趣味趣向を超えて音楽としてまた劇として楽しく聞きました。

 素材が「劇」ということから来るのかわかりませんが、ラストにちゃんとした盛り上がりとカタルシスがあって、ごく普通に感動しました。先週も部分だけ聞いたんですが、通して聴くと非常に良かった。

 冒頭で西村朗さんの解説で「水というテーマをよく表現している」みたいなことをおっしゃっていましたが、その通りで、40数分ある劇でしたが水、液体、みずみずしい感じは一貫していたなと思います。

 俳優の方たちの語りにもディープにエコーのかかった音場であったり、他方、かなりデッドな非現実的に聞こえる音場、そしてまた劇としては普通の鳴りという3つくらいの“場”が設けられていてメリハリがあって、なんか遠近感っていうんですかね。良い演出方法として機能していたと思います。初期のステレオ作品という技術的なチャレンジもあったんだそうです。まぁともかくも聞き応えのある良い音楽劇だったと思います。良いですね。この古い電子な書法プラス演技のしっかりした俳優さんの組み合わせ。テンポの運びも秀逸でよく練られた作品だったと思いました。

 作詞が岸田衿子さんで、作曲が三善晃さん。この組み合わせは昭和のアニメ作品の「赤毛のアン」と一緒なんですね。調べてみて「そうなんだ」と驚きました。

 もしかしたらどちらの作品も若い少女が自分を貫く描写があるという点では一致しているのかもしれません。

 番組を聴き終えた後で「赤毛のアン」の最初の歌と終わりの歌もネットの動画サイトで聴きましたが、こちらも素晴らしかった。改めて。感動しちゃって大変でした。ものすごい高揚感ですね。ふつふつと成長していく少女のその後に訪れる素晴らしい未来を高らかに存分に鼓舞し肯定するという、そんな音楽だったんだなと思いました。

 明日の「現代の音楽」ですが、こちらも「NHK電子音楽スタジオ」もの。しかも来ましたね。黛敏郎さんの作品。仏教をテーマにとったという非常にこれも黛さんっぽいというかとても楽しみです。というか西村さん自身が「来週は絶対に聞け!」って感じのメッセージでしたので本当は「乞うご期待です」って感じでしたけど私にそう聞こえた感じ。なのでした。

 ちょっと前の松下真一さんの放送内容もとてもよくて、こちらはNHK大阪での作業であって、東京の電子音楽スタジオほどには機材環境としては豊かではなかったという説明でしたが、音としては音楽としてはとても良かったと思います。そんなワケでもう一度、聞き返しておこうと思います。また西村さんが若い時に見た松下さんの印象っていうちょっとしたエピソードが大変に嬉しかったです。

 それと「とれたて音楽館」という番組を聴きました。今年度からの放送ですがもしかしたら私は1回も欠かさずに聞いているかもしれません。短めの番組ですのでがんばらなくても聴けます。今日のゲストは歌手の藤あや子さん。歌を歌うために体幹を鍛えているというお話。写真集の撮影のために背後からの写真を撮ってもらったら背中の筋肉が思っていたよりも付いていたので嬉しかったというようなお話。聞き手はNHK元アナウンサーの徳田章さん。徳田さんは水曜日の午前の番組「らじるラボ」において川中美幸さんを迎えて1時間ほどのコーナーもされていたので、今週はなんだか2回分の「とれたて音楽館」を聞いたような気がして仕方がないですね。それと川中さんのエピソードでザ・ピーナツのお二人がとても都会的に見えていたのだが「大阪の女(ひと)」を歌ったのが大変に嬉しく励まされたというようなエピソードでした。川中さんが歌った「大阪の女」も聞けました。わたくしごとですがザ・ピーナツのベスト盤を2枚持ってますからね。意外にちょっとしたものですよ。