おそうじキツネ〔はたき〕

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 自転車で重い荷物を運びました。家事を済ませたら寒さで頭が痛くなってきまして。横になりました。きのうも色々とありましたし、疲れていたようです。3時間ほど寝ました。

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 年末ということもありますし、個人的な音楽聴取活動についてのアレ&コレについても記しておこうかと思います。

 今年もたくさん聞きました。

 主に80年代を中心とするシンセサイザーを用いたポピュラーミュージックの研究です。私の推し進める活動です。レアといえばレアなシンセ・ポップを探して聞きました。

 実態としましては、レアっていうよりは、あえて聞く人の数も少ない、歴史の表舞台には出なかった音楽なんだと思います。若い人たちがやみくもな情熱をぶつけ過ぎちゃったその音源たち。

 その後は普通の人生を送ったのかな、どうなのかなって思うんですけど悲しいのはさすがにもう40年ほども昔ですから調べてみると亡くなってる人も多い。ネットの動画サイトで探しているんですけど、そもそも動画の説明のところに「安らかに眠れダレソレよ」みたいに書いてあることも多くて「うわぁ、惜しい………」ってなります。その時初めて知った人なのに。

 当時の若者。すなわち今ではもうかなりの年齢ですから、仮に健康であっても中年期、老年期と進むうちにはご病気なんかで生命に終止符を打たざるを得ない場合も多いんだなって、厳然と突きつけられますね。ドキッとします。イノチあってのモノダネですよ。クワバラ&クワバラ。

 そんな話をしたいだけではなくてですね。ネットの動画サイトにそうした音源が集まりだしてからの年数というのも長くなりまして。イイのを見つけたら録音しておいてあるんですけど、そうした個人的に録音した曲がたくさん集まりました。

 思うにやっぱりシンセで曲を作っている人は製作過程でテープ録音が必須だったという時代背景を反映してか、いきおい残存する録音物が多いのかもしれません。初めてお名前を目にするバンドが多くの音源を残していたりします。デモなんかも聞けたりします。

 そうだ。一応は記しておかないと。あまり知られていないバンドなどの音源の中にイイ曲が多数見つかるか?っていうと、必ずしもそうではないです。当然ながら。一番よく思う感想としては「やっぱり80年代当時はみんなこういう曲を作りたかったんだなぁ」みたいな類のもので、「しかしその気持ちは私にもわかる」っていう感想ですけど、悪くはないけどもう少しだなって曲が多いです。そんなことも一応お断りとしてつけ加えます。

 戻しますけど録音しておいた中からですね。さらに聞き返してみて「コレはサスガにイイだろ」という、よりすぐりの厳選「私的・こまかいシンセポップ選」ですよね。コレを選定いたしました。

 私が選定委員長なんですけど、聞くのも私だけっていうね。私は「変なヒトたちが好き」ですので、感受性のセンターラインがズレている自覚があります。

 私にとっては良くても、多くの人にとって無価値な曲も多いハズでして。

 「え、オレもシンセポップ好きだよ」って仮に寄ってくる人がいたとして「あぁそういうヤツね……」って言い残して去っていく感じですよね。腹立たしいですけど私は私で普通のちゃんとした音楽がそれほど貴重に感じられないタイプであるという負い目がありますから自分の選定した曲たちがイカに素晴らしいかを説明するあるいは押し付けるのはちょっとなっていう気持ちです。そのくらいです。

 1800曲ほどにまとめましたが、その中でも半分くらいはあまり知られていないバンドじゃないかと思います。無名であっても曲はイイなっていうのを集めたんですけどね。1ヶのフォルダに収めて順番に聞く。自分の血と肉にしたいと思っています。

 久しぶりに聞くと「こんなの録音したっけ?」っていうのはザラですし、バンド名もなかなか覚えられません。聞きこまないとダメだなって思うのです。

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 別のジャンルの話になりますが「ニュ~ウェイヴ」ですよ。コレがまた私は大好き。こちらもかなり探索しました。年代的には同じく80年代を中心とする音源たちであります。

 ニュ~ウェイヴって幅が広くて、ファンカラティーナみたく明るいものも含まれますし、私はその雑多さが好きですので可能な限り間口は広く取っておきたいんですけど、特に私が求めるのはダークなもの。そしてエレキギターの音色が変わっているものです。屈折し放題であります。

 この時期っていうのは情報も若者にとっては手に入れることが困難であったという事情も反映してか、視野が狭かったんでしょうかね。最高です。そのぶん純粋。前にもちょろっと書きましたけど、この世の苦悩を丸ごとね。不条理とかも全部ね。頼まれもしないのに全部背負っちゃったような前傾姿勢です。あんまり包括的に知りすぎちゃうと丸くなっちゃうケースもママありますからね。知った上で極端な主張っていったら芸になるかもしれませんけど学習するうちに時間が経過して音が老成しちゃうとそれはまた違うんですよね。ムヤミにとがってないとね。バランス悪く前のめりにズンズンとね。主たる動機の何割かは「苦悩してるポーズをとってカッコつけたい」っていう感じもあるにはあるにせよ若者ですからね。色々ありますそこは。写真を見ると髪の毛の量もみんな多いしね。私も昔はありました。ともあれそうしたニュ~ウェイヴ方面のこまかいところ。コチラも整理してみたら1000曲くらいになりまして。シンセ・ポップに比べると少ないので、やっぱり私は特にシンセサイザーを全面的に使って作られた音世界が好きで、そちらの方が目に入りやすいんなんだなって改めて自分の傾向というのを知りましたけど。マとにかくこちらも聞いていって自分の身体に刻み込んでいく作業に移りましょうと。そんなまとめなのです。私的な曲作りにも活かせたらイイなって思っています。

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 まだまだ未聴のシンセ・ポップとかニュ~ウェイヴはたくさんありそうですが、自分の中でそれらが生きていなければあまり意味というのも無いなって考えておりますので、今後はしばらく「聴く」作業を推し進めていこうと思います。今後はっていうか来年ですよね。

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 あとは余禄的に「エレクトロ」であるとか、「ポップス」、「ジャズ」、「ボサノバ」なんかもフォルダにまとめました。厳選したヤツ。曲数としては比較しますとかなり少ないです。

 エレクトロ以外はラジオ番組「世界の快適音楽セレクション」から録音したものが多いです。

 ただしこの辺は私はあまりよく知らない世界ですから、むしろよく知られたアーティストであったり名曲の方が多いかもしれないと思います。

 私の場合、多少くわしいのはシンセ・ポップ、ニュ~ウェイヴ近辺だけですので、特に「快適音楽」で聞かれるような南米大陸産だったりする摩訶不思議なポップスなどなど、むしろそのスジではよく知られている人を改めて知るっていう場面、そんなのばっかりですね。世界は広いです。

 私も音楽については相当にこれまで聞いてきた自負はあるんですが案外たいしたことない。ヒトひとりで知れる範囲はけっこうがんばってもタカが知れてるなって今更ながらのようにして思います。