深海男前な魚-イバラヒゲ〔03〕

 眠いです。横になりたい。みじかく日記を書いて終わりにするつもりです。

 今朝はラジオ番組「現代の音楽」。アンサンブル・ノマドの第2回。

 最初に聞いた中国の作曲家の曲の演奏。これは素晴らしかったです。作曲者にも喜ばれたというご紹介でした。それにも納得。

 次の曲はギターの方が弾きながら指揮もしたという曲。実はノマドの中心人物であるこの方のギター演奏というのはネットの動画サイトでも聞くことができるので、何本かを見て予習済みだったのですが、編成的に豪華だったこともあり、見ておいた動画にも増して聞き応えという面でも楽しめるものでした。感謝感謝。

 ここまでで「現代の音楽」を中座。町内会のお仕事が今朝はありました。

 「市道化委員会」です。市に移管を目指しているその現地において、当該のお宅のご主人などを交えて現在までの経過や目的をご説明。

 私の予想としては、もう少しモメているのかな?紛糾があるのかな?と考えていましたが、筋道立ててご説明したことで案外すんなりと納得して頂けた模様。やはり何事も丁寧に順序立てて伝えるっていうのは大事ですね。

 将来的には下水道の工事が予定されているんですけど、それにも支障はないですね。というか、住人の人たちにとっては利点が多いのですよ。という感じ。時間的にもかなり短く済みました。良かったです。もしかしたらこの区画については年度内というよりは今年中に何とかなるのかも、なんて、私としては楽観的に思っていますが。

 午後にまたしても自転車で重い荷物を背負って坂を登る修行。きのうに続いて連続です。梅雨の晴れ間ですからね。有効にってことで。しかし、そんなこんなで忙しい日曜を過ごしていたらもう眠いのなんのっていうのが現状です。

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 きのうの事になりますけど、以下はラジオ日記。

 音楽家で演奏家の大友良英さんのジャズの番組。タイトルを忘れてしまいましたけど、ギター奏者の高柳昌行さんの特集。大友さんの師匠スジの方ですね。

 NHKのサーバから消えてしまう直前に「聞き逃しサービス」で聞きました。番組で紹介された曲は全部良かったです。私が高柳さんの演奏を初めて聴いたのは「解体的交感」という阿部薫さんの吹くサックスなのかな。壮絶な演奏。実況録音。これはホントにおどろきまして。もンのスゴく相手の音というか思考というのかひらめきの発するところを殺すほどの勢いで探り合っているのが音としてこんなにわかりやすく出ている演奏というのは初めて聞いたという感想ですよ。こらスゴいと。私は決してこの手の音楽に詳しいワケじゃないんですけど、そんな私にも戦慄するほどに伝わってくる。オレもこの場に居たかったわっていうヤツですよね。無理ですけど。しばらくして阿部薫さんっていう人物がこの録音の時点でまだハタチを大きく過ぎていなかったと知ってアゴが抜けるくらいビッックリしたんですけど。マそのヘンはともかくですね。

 高柳さんの演奏の幅がまたかなり広いというか相当に貪欲な方だったと思うんですけど、割合にちゃんと音階っていうか音楽のルールに即している方の演奏ね。こちらを大友さんにご紹介していただいたという、そういう機会となりました。中には「この時の演奏は私(大友さん自身)がカセットで(アシスタントとしての業務として)録音しました」っていう素材も出てくるくらいですので間近で見ていた体験から出た言葉が貴重だなって思ったんですけど、おっしゃる通りで、ゴツゴツした感じはチャールズ・ミンガスに通じるものはあるなってコトですけど、それはあくまで音の手触りとしての言及であって、高柳さんの独自性という部分については非常によく理解できました。大変に不思議な。多弁であるんだが短い言葉しか言っていないような。なぜか朴訥として聞こえる音の連なりだったように思います。個人的にも衝撃でしたので、番組の後半の最近のジャズ事情の情報コーナーは聞く気にもならず聴取を終えました。高柳パートは録音しておいたのでまた聞こうと思います。

 それときのうは「クラシックの迷宮」も聞きました。自動演奏のピアノに焦点を当てた特集。この番組は意欲的な視点でまとめられていて、いつも勉強になりますね。

 特に番組のタイトルにもなっていましたけどスタラヴィンスキーさんの作品。彼が自分の表現活動としてピアノロールの世界に大きな可能性を感じてのめり込んだ、という事情を初めて知りました。要するに手で弾いただけでは鳴らしえない音の世界を希求したというコトみたいです。実際にそうしてできた曲を聞いてみるとナルホド!って感じでとても納得しました。1800年代の末から1900年代の初頭にかけてのモダンっていうかテクノロジーに対する憧憬、信頼、可能性への期待。背景となる世相においてもそんなものが正直なカタチでウズを巻いていた。そんな解説だったと思います。番組を構成選曲する片山杜秀さんの弁ですけど。

 聞いた曲としてはカゼッラさんの“ストラヴィンスキーっぽい曲”「ピアノラのための3つの小品」。これがカッコいい曲でした。前衛な感じがありまして。シンセサイザーで再構成しても良いのではっていう感想でした。

 それとストラヴィンスキーさんの代表曲のひとつでもあるっていう「ペトリューシカ第4景」も自動ピアノの演奏で聞きました。私はこの曲って知らなかったのですけど。細かなパルスでね。ライヒさんの「ディファレント・トレイン」みたいな感じもあるなって思いながら楽しく聴けました。

 あまりよく知らないので大したコトも言えませんけどストラヴィンスキー氏が志向した人間性を排除した場合に鳴るであろう音楽への興味。これは当時においてとても新しかったんだと思います。自動ピアノっていうのは音の強弱を再現しえないという割合に大きな欠点があるんですけど、それはひとまず受け入れて、とにかくより新しい音を探ったその姿勢ですね。学びました。感銘とともに。