ケラどん〔03〕

 ヨコから見たケラさんを描きました。

 どうでしょうね。少し自分のものにできてきた感はあります。

 これには着物を着せていないので悩む点が少なくて済みました。

 しかしもっと気楽なオジさんかオバさんにしたいという希望もあります。

 ひきつづき明日以降、もうちょっとがんばってみます。

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 ラジオ日記です。

 この文章を書いている時点ではNHK・FM「クラシックの迷宮」イタリア・バロック音楽の復興について。を聞いているのですが。

 同じくFMの午前の番組「世界の快適音楽セレクション」について書こうと思います。

 テープ音楽を聞きました。

 思いおこせば先週の「現代の音楽」におけるNHK電子音楽スタジオものね。あれの興奮冷めやらぬワケですけど、本日はリゲティさん「Artikulation」。アーキテクチャ。「構造」とかの意味らしいです。聞きました。

 リゲティ氏といえば、ミクロ・ポリフォニーの手法とその絶大な効果について、これまた「現代の音楽」で学びました。「ああいう合唱ものって内部はこうだったのか!」と感激したんですけど、本日のテープ音楽もまた良かったですね。やっぱりこのテープで録音した音素材の充実したというか飽和した感じというか質感。素晴らしい。音ヅラとしても良かったですけど。

 本日の選曲は湯浅学さん。しかし「Artikulation」についてはゴンチチの三上さんも思うところあったようで、その語る言葉に耳を傾けました。

 いわくこの曲には図形楽譜があって、そのグラフィックな楽譜の音の連なりの描写も素晴らしいということでした。なるほど。

 さきほど私もネットの動画サイトで参照してみましたが、色彩も付いていて、音の役割ごとに色を決めてあったようです。非常に楽しいですね。

 音が、楽譜に忠実でありながら楽譜以上のものになっている。楽譜はあくまでグラフィックであり、鳴らされる音は有機的であるというような、互いがその良さを十分に表現されている。それぞれの存在を確認しました。美しいと思います。

 ついでに何曲かリゲティ氏の手による図形楽譜ものを聞いてみました。やっぱり、品があるな。っていうのは思いました。仕掛けだけでなく人格が浮き上がっているという点でも聞くべき点があると納得したのでした。

 私も個人的にリゲティさんの電子音楽ものを何か持っていないのかな?と思って探してみたら、「ヒズ・マスターズ・ノイズ」という犬の顔写真がジャケットの意匠になっているCDを持っていることを発見しました。こちらはより電子っぽいのかな。聞いてみましたがそちらも良かったです。

 その次にかかった「Gondolier」Andre Toussaint。という曲がのんきで良かったです。ゴンドラでプカプカするというような歌。チチ松村さんの選曲。棚の中に埋もれていたお宝。買って持っていたけど「こんなの持っていたか」という。音楽好きで音源をよく買う人なら身につまされるようなお話です。

 ヘンリー・カウの素晴らしい演奏を聞きました。「組曲「Day by Day」から Falling Away」Henry Cow。

 チャンバー・ミュージック的でもあるがそれだけではない曲だったでしょうか。変拍子。展開する局面。切り返しが鮮やか。うまいものだと感心。

 ココロはレジデンツという三上さんの感想。ちょっとソフト・マシーン。英国ジャズロックですね。このあたり好きな人が国内に多数いるという。私もだいたいその末尾にいるんですけど。

 番組内のゴンチチお二人のおしゃべりとしては、レジデンツの話題から、スーパーのレジの人とのやりとりについて。その内容としては「すんません」というワードについてひとしきり。さらに楽曲「弦楽のための「スンマ」」に連結させるといううまい展開。エストニア・大阪の同祖論にも発展しそうな脱線具合。おもしろい。番組作りを楽しんでいるようすの伝わるヒトコマ。なによりだと思います。

 長くなってしまいましたが、最後にチェット・ベイカー・トリオによる「You Can’t Go Home Again」。これがまた素晴らしかった。ベイカーさんの全部は吹かない、聞くヒトに託すという、なんていうんですか。彼一流のね。ワビサビっていうか、ゴンチチおふたりの弁によると歌心。まさにその通りだと思いますけど、吹いてないのに十分に饒舌っていう到達点ですね。考えてみれば三上さんもこれ系のヒトだよなって気はしますけど、とにもかくにもイイもの聞けました。