【曽我物語】トラ悲しみロード〔4〕赤い衝撃

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 愛する人を追って鎌倉街道を、テクテク歩いてきたトラ御前さん。

 とある橋のたもとで、地元の人から「曽我兄弟がもうこの世にはいない」と告げられて衝撃を受けます。

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 その時のようすが浮世絵になっています。
 画像をネット上からお借りしましょう。

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 かなり悲しんでいるようすが伝わってきます。

 浮世絵って私が思うに2種類あって、構図や人物のポーズなどが定型化していて様式になっているもの。
 役者さんの大首絵なんかがその例ですね。
 歌舞伎がらみでは数人が横に並んで全体像というか衣装の様子なんかも含めて表現する形態もよく見かけますね。
 あれはきっと当時のアイドルポスターとか、そんな部類なんでしょうね。

 それらとは別に作者が創意工夫して画題に最適な人物配置またはポーズ、全体的な構図をしつらえたもの。
 後のおフランスな印象派の作家たちにも衝撃を与えたような非常に独創的、かつ大胆な構図、そんな一連の試みを含む形態ですね。

 どっちが良いという話では無いですけど、上の浮世絵は後者に属するのかな。と思います。

 描かれている場所、舞台としては伝法沢(でんぼうさわ)にかかる橋のあたりなんだとか。

 「伝法沢」。
 実はココこそがね。私が通っていた中学校の学区内なんですよ。ビックリ。
 もうスグそこの場所。

 こんな田舎(in A.K.A)に、全国的に知られる歴史上の人物の一大事があったとは……。これはビックリしました。

 写真を撮ってきましたのでご覧ください。
 ちょっと手前から行きますよ。

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 こんな地味な風景を世界に向けて発信して良いものか。
 この交差点をまっすぐ行きます。

 ちょっとカーブしてすぐに橋があります。
 ココです。

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 どこにでもありそうな橋ですよね。

 名前はズバリ「伝法橋(でんぼうばし)」です。

 トラ御前さんがヨヨと泣き崩れた、ソノ場所。

 「がっかり橋」とも呼ばれているそうです。
 それは初めて知ったんですが、ちょっとミもフタもない呼び方かなって思います。

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 浮世絵に描かれた画角に合わせるとすればこんな感じですね。

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 浮世絵では富士山が見えてますけど、木が生い茂っていて見えません。

 撮影当日は曇りでしたけど、おそらく晴れていてもムリです。
 実はこの後ろ側に東名高速道路の盛り土やらがあって、高いところを車が走っています。防音壁が見える角度かなって思います。

 ところでこの川ですが、かなり深さがあります。

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 古い沢ですからね。太古の昔から位置は変わっていないと思います。

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 最後に上にあげた浮世絵に戻します。
 実はつい最近、この絵の存在を私は知りまして。

 これを見た時に「スッゴい地元! コレはブログで特集するべきじゃないか!」と思ったのです。

 それまでの間に、意図せず写真素材などを撮りためてあった、という蓄積もあってのコトですが。