屋上に漂うイイにおい

200510_kemuri

 あんまりバイクの絵ばかり続いてもどうなんだって気もしますので息抜きです。

 事故のニュースを知りまして。
 なんでも東京の麻布十番のビル建設の現場で荷物を吊り下げて地上に降ろす際に事故発生。
 足場材のクランプなんかを詰めたガラ袋が歩行者に直撃したらしいんですね。
 たいしたケガじゃなくて本当にラッキー。
 絶対に防がねばならない事故ですけど、今回の当ブログとしてはその辺を主旨とはしません。
 とにかく気をつけてくれっていうだけです。
 荷の釣り下ろしは基本的な作業ですんで、事故頻発していたら現場の仕事が成り立ちませんよと。
 心配ですけど、ニュースの写真にチラッとおせんべい屋さんの看板が写っておりまして、そこで思い出したコトを書こうと思います。

 以前にも私が建設現場のアルバイトをしていた際の麻布十番での現場のコトを書いたと思います。
 出来上がった後の姿をテレビかなんかで見たら女性向け下着のお店になっていてビックリしたって話なんですが。

 実はそれとは別のビル建設でも麻布十番の現場に入っています。
 下着のお店は麻布十番の公園のソバでしたけど、こっちの現場はちょっと離れてまして。

 別の公園で一の橋公園っていうのがあるんですけど、たぶん私の見たところ日本のバンド、ソフトバレエが過去に撮影で使ってるハズなんですけど、西進しますとメルツェデス・ベンツ(徳大寺風)のお店があってその通りを挟んだ位置のビル建設現場だったと思います。

 ここの屋上で作業していると朝の8時半くらいになると必ずドコからかイイにおいがしてくるんですよね。
 なんだろうなって思っていたんですが、どうやらお醤油のコゲた感じ。
 ですがソレだけじゃなくて、鉄がコゲたにおいも混じっていて独特。
 完全な「イイにおい」ではなくて、「惜しい部分のあるイイにおい」でした。

 近くにおせんべい屋でもあるのかな?っていうのが当時の私の予想。
 おせんべいを焼いたケムリが煙突をつたってきてるのかなという。

 そして今回、確かにおせんべい屋は存在するみたいだとわかったんですが、位置関係が不明なので、確かなことは言えません。
 今回はソレだけのお話です。

 当時のこの辺りは今とはまた全然別で、妙に時代に取り残された感じの車のガレージなんかが並んでいました。
 なんか三船敏郎さんが加藤武さんと組んで商売してるような。
 映画「悪い奴ほどよく眠る」なんですが。
 そんなイメージを持っています。

 ────────────────────

 以下は、きのうのラジオのお話になります。

 Covid-19の影響で再放送の多い最近のラジオ事情なんですが、「世界の快適音楽セレクション」も再放送でした。

 ちょうど1年くらい前の番組。
 ゴンザレス三上さんの選曲によるピアノ曲を2曲ほど聞きました。
 今日はその中の1曲について、聞いて思い出したことを記しておこうと思います。

 ジャズピアニストであるレニー・トリスターノさんが1955年に録音したのだという曲「東32丁目」について。
 ジャズの人では珍しいかもしれませんが、録音においてテープ操作を使ったそうです。
 ベースとドラムを録音した後に早く再生する。それにあわせてピアノを録音。これを元の速度で再生するとピアノは遅くなるワケですが、ピアノの弦が、たわんだように聞こえてきます。その質感が欲しかったようです。興味深いですよね。音色へのこだわりと申しますか。

 そこで思い出したんですが、私もテープ速度を変えて録音したことがありました。
 私の場合は、シンセによる伴奏を遅くしてボーカルを録音するというやり方。
 伴奏のピッチが下がるので歌いやすくなる傾向もあるのですが、テープ速度を元に戻すと、やはり声質が変わって聴こえます。元気な印象になります。

 これは雑誌の記事で読んでマネしたんですよね。
 電気グルーヴの石野卓球さんが雑誌「バンドやろうぜ」で披露した技法です。
 以下に画像を引用しましょう。
 (石野さんがまだバンド「人生」をされていた頃の記事です。画像は編集してちょっと短くしています)

tak_rok_kouza

pitch_controll_vocal

 これはもうかなり良い結果が得られるので何回も実践したんですが、カセットテープを用いた音楽制作をしなくなってしまったと同時にやらなくなってしまいました。
 またコレやってみたいですね。
 当時に比べれば私もかなりトシをとりましたので、むしろ今やるべきじゃないでしょうか。声が若くなりますからね。