ガラス張りのビルの外観

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 本日のイラストは、引き続きの千駄ヶ谷のようすを記憶と妄想をもとにお送りしておるワケなんですが、これが例の「いやらしいビル」の外観ですよ。

 しかしきのう自分で書いた文章を読み返していたんですが、単に「いやらしいビル」と表記すると性的な意味においてのイヤらしさとか、もしかしたらそっちの方で思い浮かべちゃう向きもあるかもしれない。そんな危惧を覚えました。

 そっちじゃ決してないですからね。
 単に私の卑屈さから豪華な外観のビルに引け目を感じているとか、そんな感じですから。
 実態としては宝石、装身具なんかを売っていたと思われるピカピカしたビルなのです。

 性的な文脈におけるイヤらしさで申し上げれば、私はかつて成人向け雑誌の編集部にマンガの持ち込みをした際に、階下がビデオ制作の現場になっているのを目撃したことがあります。
 「このビル全体がエロスの発信基地と機能しているのだ…」。「エロビル…」。そんな感慨を覚えたのですが、ま、ソチラにつきましてはまたいつか詳細を述べる機会があるかもしれません。

 イラストの説明に戻すんですが、コレですよね。
 東京は渋谷区千駄ヶ谷5丁目の北参道交差点付近。北側ですよ。
 このイラストの上の方をずっと歩いて行くと代々木の駅。
 下の方をずっと行くと千駄ヶ谷の駅。
 左に下りて行くと原宿の方。
 右のほうに行くと新宿。「新宿高島屋がありますよ」って書くと、思い浮かぶ方もいるかもしれません。地方在住であっても。
 あるいは若き日の坂本龍一さんが通われた新宿高校とかね。武満徹さんとかに向けてのアジビラを撒いたっていうエピソードを聞くに「熱いな!」って感想です。そっちは大学時らしいんですけど。

 一応おことわりをしておきますと、このイラストには私の妄想も非常に混入しています。
 いませんよ。宇宙人。少なくとも、こんなわかりやすいタコ型宇宙人は見たコトがないです。
 イラストには「ほていさんに握手してもらってる私のご学友のスガタ」も描いておきました。見てもいないのに想像でね。まぁソレ以上の妄想もバリバリ投入しておるワケなんですが。

 手前ミソな話になるんですが、このイラストは思っていたよりもイイ感じになりました。
 これにとどまらずガンガン描いていこうと思います。楽しいですね。
 ビルとか道路。そして人。
 私もまた“ヒトの営み”に魅せられた表現者の系譜に連なっているのかもしれません。自分のコトってあんまり良くわかりませんけどね。

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 日記的なコトガラとしては、今日は町の公会堂で「通常総会」があり、五つほどの議案を決してきました。
 新型コロナウィルスの影響で、役員のみの集会でした。

 私は監事として、町の会計について監査の結果を報告する仕事をしてきました。

 これをもって私の町内会での仕事というのは、市道化委員会だけを残すのみとなりました。市道化の方はまだあと数年かかりそうだなっていう見込みなんですけど。

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 ラジオ日記なんですが、きのうの「クラシックの迷宮」。これはやはり聞いてよかった。
 やっぱり時代の空気とかが作曲家に与える影響というのもまた否定できないのか。前のめりな姿勢というか表現するにおいての喜びっていうか、屈折の少ないストレートなある種のわかりやすさ、伝わりやすさ。そんなものが、ほとばしっているように感じました。

 番組としては構成もされたと思うんですが解説の外山さんが、70年、そしてその万博のスガタを包括的に紹介したい、捉えたいという意欲が強く働き、細かく言えばいくらでも言えるのでしょうけど、広く各要素を拾い上げ、紹介するという体裁だったと思います。

 まず1発目の祝典序曲。三善晃さんの作曲。
 私は番組が始まる前にとトイレに立って戻ってきて座ろうかと思った時にダダーンって来たんでとてもビックリしました。心臓が止まるかと思いましたよ。
 「オーケストラでブっ飛ばせ!」っていうような、総員50メートル走の限界演奏。そんな感じに聞きました。これは指揮の若杉さんが三善さんの意図をくみ取って読売交響楽団を追い込んだね。相当に。なんてまぁよく知らないなりに妄想で書いてますけど、聞く側としては大変に嬉しい「音の記録」でした。

 次の湯浅譲二さんのテープ音楽。こちらは電子音だったりミュージックコンクレートな手触りにとどまらず管弦楽の演奏を含んだ大変に重層的な各種の素材を包括し、さらに鮮やかなテープ編集によってまとめられた作品でしたが、私にとっての最大の収穫はこの曲でした。キレてますよ。冴えてました。
 冷静なコトも書いておきますと「おカネがかかって」ますよね。この巨大プロジェクトにおける予算の額っていうんですか。注目度が大変に大きかった。それと外山さんの解説にあった科学技術の盛り上がりの先にあると皆が信じていた新しい人間のスガタ。そこに見合うミュージックとしての現代音楽ですよね。
 今でも大きなお金が動けば、こうした手間ヒマと人員の必要な音楽が作れるのかなと、ふと思いました。

 次の武満徹さんの作品。こちらは外山さんのご紹介にもあった通り武満さんが映画の仕事で見せる人懐っこい面を働かせたのかなという作品でした。
 私は個人的に最近「どですかでん」のテーマを聞き返していたところでしたのでタイミングとしては良く。両者をその印象として聞き比べることも容易でしたが、よく似てるなと思いました。もしかしたら制作時期としても近いのかもしれません。

 次の伊福部昭さんの作品は、大きな自然災害を扱った映像につけた曲でした。「オレはこういうの得意なんだよね!」っていうような伊福部さんの姿が思い浮かぶようなノリにノった作曲家の姿を感じました。実際の伊福部さんの人格とかご性格っていうものは全く知りませんけどね。想像ですよ。あくまで。

 最後の松村禎三さんの曲。これは本当に素晴らしかった。生命力。生命のすばらしさと力強さ。もしかしたらそういうモノは互いに有機的に結びついているからこその強靭さなのかな。と、そんな主張が音に表れていたのかとも思います。
 とにかく有機的な、そんなものを音として感じました。

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 今朝の「現代の音楽」なんですが、加古隆さんを2週にわたって取り上げ、ご本人と西村朗さんの対談も交えて、加古さんの作曲ワークスを明らかにしていく番組です。
 長くなっちゃいましたのでこの文章を読む人というのは大変に少ないかもしれませんけどこの番組。別に現代音楽が好きじゃない人も聞いた方が良いですよ。
 来週もありますから。

 私の感想としては加古さんの若い頃のピアノバンドの演奏。これが非常に良かった。
 それとクレーの絵画に向き合いその世界に身を置くことによって湧いてきた音を拾い上げて曲にした作品。良かったです。
 私はとりわけ三番目に流れた曲が良かった。どこか和風な聞こえ方が私にはしましたが、クレーの絵のすき間のある画面構成に呼応したかのような音の構成というか、すき間があることによって、かえってよく見えてくる構造としてのホネ組みというか、そうした美しさを感じました。ま、とにかく幸せな時間を過ごしました。

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 「名演奏ライブラリー」。
 ジャズやポップスの世界でも活躍中の注目すべきサクソフォン奏者、ブランフォード・マルサリスさん、ニューオリンズの方でお父さんはジャズピアニストなんだそうですが、私は初めて知りました。
 ドビュッシーさんの曲の演奏がふたつ聞けるというので聞いたんですが、そちらも良かった。しかし特に良いと感じたのはお父さんと演奏した曲でした。ピアノが美しかった。

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 「子ども科学電話相談」
 こちらも大変に楽しかったのですが、司会の石山智恵アナウンサーが降板されるとのご案内、非常に残念。
 ちょっと前にネット上のPDF書類を見たら石山アナも山田敦子アナもその名が記されていなかったので心配しつつも「あの番組は子どもの長期お休みの期間は代打の人も起用される」と思っていたんですが、ハッキリと降板の旨が伝えられてガッカリ。
 石山アナは実生活でもお子さんと野鳥の観察会に参加しましたよというお話を番組で聞いていて「これはトリの質問の日が楽しみだな」と思っていましたが…。やれやれ。
 ま、しかしNHKはアナウンサーの層も非常に厚いですからね。仕方ないのかなと思います。

 番組としては雲の中の過冷却の状態などの興味深いお話を聞きました。
 それと宇宙・星の質問。今日の質問を寄せてくれた子は、小さいながらもかなり研究者の域に達している子がいて、これは応援したいなと思いました。