カピちゃん練習〔33〕

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 本来であれば町内で側溝をそうじする日だったんですが、雨のため中止。
 早朝は降ってませんでしたけどね。残念。

 以下は全部ラジオ日記です。
 今日はかなり多くの刺激を受けまして。
 ずいぶんと見聞が広がった気がします。

 「現代の音楽」。去年の暮れに行われた演奏会「4人組」。そのうちおふたりの作曲家の作品。
 薮田翔一さんの作品が良かった。
 ピアノのドヨヨンとしたムーディーな演奏。その上に切れ味のあるソプラノのひびきがあざやか。
 超人的な高音を出す局面があり。引き込まれました。

 解説の西村朗さんによると大学院時代の薮田さんの作品はかなり厳しい境地に達していたのだとか。

 たしか去年にもこの番組で薮田さんの曲を聴く機会があったと思いましたが、その時の私の印象は「薮田さんって優しい人なのかな」というものでしたので、ちょっと意外でした。しかしある時期相当にキビしく打ち込んだ時期があったのだなと了解したのでした。

 放送時間に余裕があった関係で薮田さんの別の曲を聞けました。中原中也さんの詩に曲をつけたもの。西村さんご紹介の通り、非常に叙情的な作品。
 現代音楽のフィールド以外の場で薮田さんの名前を聞く日もこれからありそうだと思いました。
 ネットで調べたところ、犬のチワワを扱った可愛らしい曲も発見。やはり核にあるものは優しさなのかなと感じました。

 「4人組」の演奏会に戻しますが、もう一つは金子仁美さんの曲。
 いくつかの曲をこの番組を通して聴いているわけです。
 リコーダーの曲の「歌を歌い」では聖書の一節を読み上げ、それをフーリエ変換したものから音符に変換するということをされていたと思いますが、本日の曲はビタミンCでしたか、3Dモデルを音楽にしたようです。

 フーリエ変換ですと一応は2Dになるのかなと思いますが、もう一つ軸を増やしてさらに音の世界の探求をされたのかと思いますけど、音を聴いた感想としてはちょっとよくわかりませんでした。また聞きなおしてみます。

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 「こども電話科学相談」。今日も可愛らしい子どもの声が聞けて嬉しい。
 「ロボットは疲れないの?」という質問に対する回答が興味深かったです。
 将来的にはロボットが「これ以上、稼働すると壊れる部位が発生しそうだ」と判断すると、それを告げるようになるかもしれません。ということでした。
 あるいはその際に「もう、くたびれたよ」と言うようになるのかも。

 それとオノマトペ(擬態語)を人工頭脳が学習して新しいオノマトペを生み出すかもしれませんよ。という楽しい想像がありました。

 作曲家の薮田さんに戻しますが、以前にNHKの講座で現代音楽の講義をされていた時に、人工頭脳が世界中の楽譜を解析して、たとえば音の並びだったりで分析して「こういう感じの並びはまだやってる人が少ないですよ。狙い目ですぜダンナ」みたいなことをアドバイスしてくれるとか、そんな感じのことを耳にした覚えがあるんですが、もう実用化されている段階でのお話なのか、その辺は聞き逃してしまいました。しかし非常に良いと思います。

 今すでにあるアルゴリズム作曲なんかよりも、人間の脳というか感性に近い部分に機械が存在する感じ。より現代的なテクノロジーのあり方なのかなって気がします。
 あくまで私の個人的な考えというか認識なんですがアルゴリズムに任せるのはちょっと丸投げすぎるんじゃないかという気がしていて。本当なら私は機械機械した音楽はとても興味があるんですが、まだちょっと早いのかって思っています。これからですね。人工頭脳の分野。
 まぁ結局、ヒトが介在してこその音楽なのかなって思ってるんですが、仮にそれがくつがえされるとしたらソレはソレで楽しみです。将来的に。

 ネットの動画配信で「ドミューン」を視聴しました。
 宇川直宏さんと西耕一さんの講義。大阪の万博。50周年なんだそうです。
 一柳慧さんの当時のテープの発掘という大ニュースを知りました。すばらしい。

 湯浅譲二さんの「ヴォイセズ・カミング」の聴取。さらに深い考察がなされて感激しました。コミュニケーションですよ。
 今のネットの時代になってさらに深い問いかけになってるんじゃないかと、そんな感じでしたかね。
 宇川さんは本当によく研究されていると思います。そしてそこから掴み取ったものがとても人間的であることにも感動しました。

 以前に同じく「ドミューン」内で T・美川さんと組んで電子音楽の即興をしている宇川さんの姿を拝見したことがあります。
 声に変調を加えて、かなり延々と続ける局面がありました。
 それを聞いて私はまるで一柳慧さんの「東京1969」冒頭の、落語の「時そば」にリングモジュレータをかけて変形させた部分みたいだと感じました。私は思い込みが強い方ですので、もしかしたら宇川さんの意図はもうちょっと別だったかもしれませんが、とにかく宇川さんがモジュラーシンセの相当な使い手だということはその時初めて知って衝撃を受けました。美術家としてもかなり高名な方なのにね。
 まあつまり、深い知識、考察に加えて実践の方もかなりのものだと、そういった宇川さんに関することを学びました。

 ちょっと「コミュニケーション」について戻して自分の思いも書いておきたいです。
 この前、当ブログにおいて長文を書いた時にも出てきましたけど、テレックスというシンセ・バンド。すごい好きなんですが、中でも一番好きな曲は「サムシング・トゥ・セイ」です。
 曲も素晴らしく好みなんですが、歌詞の内容は「日々、メディアは変遷し新しいものに置き換わっていくが、そこでヒトは何を言うべき、語るべきなんだろうか」というようなものです。たぶん。
 ことあるごとに繰り返し聞いておりますし、やっぱり考えますよね。

 中身はハッピーなことが良いかなって私としては思います。

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 ラジオ番組「ニッポン時空旅」。先週に続いて「音階」について。
 小泉文夫さんが築いた研究をもとにわかりやすい解説。
 ヨーロッパ企画のおふたりの反応が今週も良かった。聞いている人のほとんどと同じような反応だったんではないでしょうか。私にしてもほぼ変わりませんでしたし。

 しかし先週の放送で、小泉文夫さんが日本の民謡に使われる音階を体系づけたと初めて知りました。
 ネットの動画サイトで世界各国の民族音楽を解説する講座は耳にしていたんですが、国内においてもそんな大きすぎると言っても過言ではない仕事を残されていたとは…。エラい人はいるもんですね。

 私が去年に読んで衝撃を受けた静岡の山の奥、有東木(うとうぎ)の盆踊りの研究をされた方は2000年代の学生さんだということでしたが、その方にしたって小泉さんが地ならしした文脈に沿った展開だったと思います。
 小泉さんはかなり早く病気で亡くなっちゃったということなんですが、仮にご病気なさらなかったらどうだったかなと思うと大変に惜しいですね。