
本日のイラストは「ミルメシア」のところの「1枚目」です。
───────────────
ラジオ日記です。
NHK・FM「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。去年放送された回の再放送だったようです。
ゴンチチ演奏による「」という曲を聞きました。旋律を弾くギターの音色がとりわけクッキリとしていて、今の時期に聞きますと「寒さが冴え渡る空気の中で月の光が栗を照らしているのかな」と感じました。
アルペジオによる伴奏はゆわゆわとやさしい感じ。これも月の光の激しくはない光を思わせるなと納得して聞きました。
他にはメアリ・ハルヴォーソン氏の楽曲「Mary Halvorson and Jessica Pavone – Begin Again」を聞きました。こちらもすごく良かったです。
───────────────
NHKラジオ第1「文芸選評」も聞きました。今日は短歌の日。テーマは「鬼」。選者は歌人で文芸評論家の寺井龍哉さん。
寄せられた短歌としては、鬼ごっこであったり、はたまたお母さんが子どもに向けて「鬼さんが来るよ」とたしなめたりという「子どもにとっての鬼」みたいな大変に愛らしい短歌が目立っていたなと思います。可愛らしかったです。
「鬼さんが来るよ」という短歌は、それを聞く子どもの瞳の中に自分が写っているという描写がとても素晴らしく親と子の濃密なつながりというかかけがえのない時間が伝わってきました。
今思い出しましたが、私が幼稚園に通っていたかそれよりも前かの頃のことを書こうと思います。
昔、「パラソル・チョコ」っていうカサのかたちをしたチョコがありました。ていうか調べてみたら今もありました。
細長い円錐形がチョコでできていて、柄の部分がプラスチックで確か実物のカサの柄のようにカールしてると思うんですけど。
子どもですのでチョコを前にしてテンションが上がるんですけど「パクッと食べると中からヘビが出てくるよ」って母が言ったんですね。別に何か子どもに対するしつけとかとは無関係に、ただふざけていたのかなと思いますけど。
私といつもそばにいる妹が食べてみると後ろの方で母が口笛を吹いて「ヘビが出てきた音だ」とかなんとか言ったんだと思います。妹はすごく怖がったんじゃないでしょうか。私は不思議だなって思って体がジーンとしびれるような感覚だったと思います。
あの時の母の瞳には私たちふたりがいて、私たちの目には母が映っていたんだなって思います。
話が私の昔話になってしまいましたけど、今日寄せられた短歌は単純な事象を描いているかのように見えて重なり合う思いとかそうした味わいに富むなかなかにオツな時間だったと思います。