今日から「キバハリアリさんのアニメ」を作っていきます。
まずは「歌詞」を公開します。
曲(mp3)の公開は明日です。
オーストラリアに住んでいるおそろしいアリさんです。
「この曲を聴けば、キバハリアリさんのことを多く知れる」という歌詞にしました。
かなり好戦的なアリだということです。
オーストラリアではよく知られたアリなのだそうです。
しかし住んでいる場所が乾燥地帯なんだそうで、もしかしたらあまり人の生活圏とは重ならないのかな、と思います。
名前の通り、大きなキバ。それとお尻に針をそなえています。針からは毒液が出るそうです。
毒はかなり強くてヒトを倒すとか。その場合、アナフィラキシー・ショックによるものだと言われていますから、すでに一度、刺された人が危ないということのようです。
体の大きさはかなり大きくなるのもいて、2.5センチほどある種類もいるそうです。
アリというよりはアシナガバチの羽がないヤツが地面をウロウロしているみたいな感覚なんだそうで、想像しただけでもこれはけっこうなインパクトです。
体つきは独特で、よく見る他のアリにくらべてゴチャゴチャしています。“くびれ”の数などが多いというか。
キバハリアリは、古いアリの特徴を今に伝えているらしいのです。シーラカンスというおサカナが、今の目で見ると色々と見かけない部位が多くついていて「なんか特徴が多いな」って感じますけど、ああしたあり方と似ているのかなと思います。
オーストラリアには他の大陸では滅んでしまった動物が生き残っていたりしますし、加えまして、あまり他のアリと競合しない砂漠に住んでいる。そんなふたつの点がさいわいして今まで生き残っているということなんだそうです。
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歌詞を上の方から眺めていって「読んでくださっている人が疑問に思いそうな点」を軽く説明していこうかと思います。
高くジャンプして攻撃…文意の通りなんですけど、ジャンプするアリなのです。ただし大きい種類ではなくてキバハリアリのうち「1.5センチくらいの小さい種類」のなかにジャンプするキバハリアリがいる。高さ2~3センチ、距離にして10センチほどだということです。それでもかなりこわいなって思います。
前向きに生きるだけなんだ…中には後ろ向きにジャンプして遠ざかっていく種類もいるみたいなんですけど、この歌詞が扱うキバハリアリは前向きにガンガン攻めてくる種類です。なんでもカラダの仕組み上、前向きにしか飛べないやつと、後ろ向きにしか飛べないやつとに分かれるみたいなんですよね。生まれついての方向性の違いってことなのかなと思います。
小さく刻んで食べるよゴゴー…食料を巣に持って帰ったあとに小さく刻むということです。それらを食べるのは幼虫とか巣の中にいる女王アリに限られるんだそうで、働きアリはそういうお肉系はクチにしなくてユーカリの樹液を吸うのだそうです。
ミルメシア…というのはキバハリアリの学名です。歌詞に織り込ませれば歌ってるうちに覚えられそうかな、便利だな、と思ってこんな歌詞にしてみました。
歌詞についてはだいたい以上です。
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先に申し上げました通り、曲の公開は明日です。
以前に当ブログ上で公開した曲「アリネコタワー」を作り替えました。10月4日に公開した曲です。興味のある方はリンクからジャンプしてください。
まだ私が東京に住んでいた頃に作ったものですから、かなり古い曲。今の私は還暦(60歳)近くですが、30代後半だった頃に作りました。
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歌詞を記した画像に「(アリ演説(アジ演説))」と書いてあります。
解説しておきます。これはこの曲の原型を作りました場所に関係しています。
上にも書きましたが、まだ私が東京に住んでいた時期に西新宿4丁目という町内の南側にあるコインランドリーで作りました。ここは当時の自宅から300メートルくらいの距離で近所だったのです。当時はラップトップパソコンを持っていたので出先で曲を作ったりしていたのです。
作詞したのはつい最近です。20年くらいのへだたりがあるんですね。けっこう長生きしました。私も。
それはともかく富士市内にある、近所のコインランドリーで毛布を洗濯して乾燥するまでの時間を利用して作詞しました。
意図せずそうなってしまったというだけですが、この曲はコインランドリーに縁(えん)があるようです。
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西新宿のコインランドリーは、森田必勝(まさかつ)さんが生前の最後に住んでいたというアパートがあった場所にかなり近いと、ネットの時代になってから知りました。ビックリしました。急に身近な存在になりました。
森田さんは昭和45年に亡くなった方でして、彼が住んでいたというアパートは、私が住んでいた時にはもう存在していませんでした。
大きなマンションになっていて、その裏手の壁って感じの位置だったと思います。
なぜ亡くなったか。そしてなぜ彼が有名なのか。それは「三島事件」の関係者だからです。
作家の三島由紀夫さんが市ヶ谷(いちがや)の自衛隊で割腹自殺をしたという事件です。その際に一緒に割腹自殺を遂げたことで知られています。三島さんが作った「楯の会(たてのかい)」の学生長を務めていたという。当時25歳。しかしまぁ激烈な死に方ですね。
私がグラフィックデザイナーとして働いていたのも市ヶ谷でして。左内坂(さないざか)っていう坂道の途中に会社があったんですけど、これがけっこう市ヶ谷の駐屯地に近かったのです。お昼休みに同僚たちと市谷亀岡八幡宮に行きますと、隣接する駐車場のフェンス越しに駐屯地の中が見えました。軍用車両などが並んでいて「いやー。この中で三島事件が起きたんだなぁ」と戦慄したのでした。
その後、迫撃弾が撃ち込まれる事件とかがありましたし、防衛庁から防衛省に格上げになったりしましたので、今はどうでしょう。あの駐車場から気軽に中をヒョイってうかがうこともできないでしょうね。たぶんね。もう時代が全然違います。マそんなわけで私は市ヶ谷の自衛隊にも若干の思い出があります。
森田必勝さんと「キバハリアリの歌」の関係に戻します。
キバハリアリの恐れを知らず突進していくイメージですね。前方に向かってしか飛べないあたりですとか。キバで相手に食いつく根気強さ、それと古いタイプの種が生き残って生きている。そんな部分に共通するものを感じています。
よく言われているんだそうですが、「三島さんは森田さんの決意(切腹すること)の硬さに巻き込まれたんじゃないか」とする説があるそうです。
もしかしたら三島さんは森田さんにガッチリ食いつかれていたのかな? なんて思いを込めてみました。
イラストを描く上で「モデルがいる」というのは好影響が見込めることもありますので、西新宿のコインランドリーのあたり。1970年の11月25日の朝。その場所から立ち、生きては帰らなかった若い人がいたよ。みたいな感じですかね。
キバハリアリの頭部は巨大なキバを開閉するための筋肉の収納場所も兼ねていることから大きな頭をしていると思うんですが、森田さんも割と立派な頭蓋骨をしているように見えます。残されたお写真を拝見しますに。
以上のようなわけでして、アリに実在した人物のイメージを重ね合わせた上で、「間奏の部分は、アジ演説(アジテーション。人々を扇動する政治活動の一環)」をさせてみようかな。ということなのです。実際の森田さんは演説はしていなくて三島さんが叫んで自衛隊員に向かって訴えるその隣に立っていたということなんですが。
本日も長くなりましてすみません。ありがとうございます。