本日のイラストは、きのうまでとはおもむきを変えまして。去る4月26日に自転車で静岡市の美術館に行ったんですが、そこで見た日本画の印象を私なりに再現しました。
「飯炊き男」の図だったと思います。
たしか、地元から江戸に応援要員として呼ばれた人がモデルであったとか、そんな感じだったと思います。
非常にたくさんの人たちの食べ物を用意する仕事だったのでしょう。料理というのも大量に作るとなると「労働」とか「作業」としか言えない領域になりますから、からだの丈夫な人が担っていたのかなと思います。
私がその絵を見た展覧会というのは「京都 細見美術館の名品 ―琳派、若冲、ときめきの日本美術」というものです。静岡市美術館で今月の26日までやっている企画展です。
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)さんというのは一般的に申しますと「にわとりの絵」でよく知られる人だと思うんですが、人物画も素晴らしかったです。一度にたくさん見たので、私が感銘を受けた絵の全てが伊藤さんの作品であったかはわからないですけど。
この展覧会のことは明日また書こうと思います。
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以下はラジオ日記です。
NHKラジオ第1のお昼前までの番組「ふんわり」を聞きました。
ダン・ヒックスさんという音楽家のことを初めて知りました。「Scare My Self」という曲を聞きました。とても良かった。あとでネットの動画サイトでも聞いてみましたが、トーマス・ドルビーさんが同じ曲を歌っていました。ドルビーさんはカテゴライズ上はシンセポップの人ってことになってまして事実そうではあるんですけどアルバムを聴いた感じからは伝統音楽寄りの人であるなっていう印象を持っておりましたので意外ではなかったです。私はもうちょっと破天荒で素っ頓狂なことをしている人の方が好きではあります。
ラジオ番組のお話に戻します。
今日は「音楽プロモーターのお仕事を知る」みたいな内容で長門芳郎さんのお話を伺いました。
ニック・ロウさんの招聘であるとかですね。私が好きな感じから申しますと。楽曲としては同氏の「American Squirm」を聞きました。これはロウ氏の数多い名曲のうちのひとつ。とりわけ日本人ウケが良いのではないかっていう歌。私も大好きです。
ロウさんは割と日本によく来る人だと思います。それで日本酒が好きになったとかで関係者がご自宅に日本酒を送ると喜んでくださって近所の人にも配布したとか。いかにもそんな感じの気さくな人だって伝わってます。下のヒモを引っ張るとお燗してくれるというテクノロジーだったと思います。
長門さんのお話の続きですけどエルヴィス・コステロ氏がニック・ロウさんと一緒にコンサートをしに日本に来た際に、ロウ氏単独のライブもやったんですけど、そちらの企画だったり主催が長門さんのお仕事だったという内容でした。初めて知りました。
後年、私は九段会館で行われたニック・ロウ氏の公演を見たんですけど、それも長門さんのお仕事だったのかなと感じました。前に私の別のブログで書いたんですけど当時ブルー・ハーツのメンバーであるとかジュン・スカイ・ウォーカーズのメンバー諸氏なんかも見に来ていたライブでした。大変に昔の出来事です。
長門さんのお話としては成功した公演もあった一方でそうもいかなかった公演もあった。みたいなお話でした。私の感想としては呼ぶアーティストの人選が攻めすぎていると感じました。ザックリ言って会社が存続できただけでも大成功だと思います。
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番組の後半では六角精児さんがお持ちの楽器についてのお話も聞きました。
保管していたベースが熱にやられてピックガードに歪みが生じたというお話でした。
67年製のムスタング・ベースだそうです。
六角さんが落語家の春風亭昇太さんとやってらしたバンドでベースを弾いてましたけど、あのベースなんでしょうか。たしかに赤いムスタングベースでした。しかしまさかあれがヴィンテージものだったとは想像もしていませんでした。聞くだにもったいない。ピックを挟んでおいたままにしていたのが原因なんだそうです。やりがちと言えばそれまでですけど、これはうかつでしたね。
デヴィッド・ボウイさんのバンドでトレヴァー・ボルダーさんが弾いていたのと同じタイプのベースだろうと思います。
あとは六角さんがお持ちのギターのネックが折れたっていうお話も聞きました。修理するっていうことですので続報があれば楽しみ。こっちはブラジリアンローズウッドのサイド&バック。アコギですね。エキゾチック・マテリアルですよ。こっちも高そう。修理に際しては補強材を入れるケースなんかですと折れる前よりも丈夫になるって話も聞くんで前向きに捉えるしかないのかなと思いました。
他にはプリ・ウォーのピックギターが欲しいとか話が止まらない感じの六角さんでした。大変な値段がしそうです。最近は古い楽器の値段が高騰しています。ギター関係ですとすでに数十年前の時点で戦前のフラットトップのマーチンの人気機種なんかは恐ろしい値段がしていたと思います。
以前に当ブログ上で私が自作したフェイクファーの白いコートの写真を載せました。裏地がキリン柄だったんですけど、あれはギブソンのSJ-200のヴィンテージもののハードケースの裏地がキリン柄だったことに着想を得て作ったものです。新宿にあった山野楽器で見ました。でもギリギリ70年代のだった気がします。100万円近かったですけどね。今だといくらするのやら。
マとにかく私の場合大体の発想の源泉は楽器とか音楽です。
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古い楽器の値段高騰は悪いことばかりでもなくて私の場合ですと買った時の値段の倍額以上で売れた楽器もあります。こちらはシンセ関係です。大変に助かりました。売る時はめちゃくちゃドキドキしました。内幕をお伝えするとそういうのって海外に転売する人が買うんですけどね。円安ですからね。私自身からして転売して儲けが出るくらいを狙って売価をつけたっていうのもあります。ですんで恐ろしい値段で海外向けに売られているのだろうと思います。楽器の転売行為を忌み嫌う人がもしかしたらおられるかもしれませんけど私自身は全然そういうのはないです。業者の方だってリスクをしょってやってることですし。かつて世界中の楽器が日本に集まってきたのが今は逆流してるんだなってくらいの印象。それ以上でもそれ以下でもないでしょう。
ともあれヴィンテージものはもう音楽家が買える値段じゃなくなりつつあるなっていう最近ですね。良いんだか悪いんだか。