ハダカデバちゃん帝国〔21〕

 本日のブログ用イラストは映画のワンシーンを元にしています。

 黒澤明さんの作品「どですかでん」です。「京太」というおじさんの役を松村達雄さんが演じているのですが映画の終盤で、住んでいた家から逃げ出すように走り去る。そのあたりの印象をイラストにしました。

 すごくグータラした役でお酒ばっかり飲んで姪の若い女の子に絡んでみたりとヒドい人として描かれます。映画「どですかでん」は公開時にはあまり評判が良くなかったと聞きますけど、もしかしたらこの「京太と姪」の関係に当惑した人が多かったせいじゃないかなって思います。それだけでもないのでしょうけど。

 私も1度見ただけですのでちゃんと覚えているわけでもないんですけど、グータラしていた人が「家に警察が来る」ってなったときに突然活力が湧いてきて脱兎の勢いでズタドタターって走り去る切り替わりの激しさは印象的です。たしか革靴を持っていくのを忘れなかったみたいな描写があったと思いますのでその辺り加味してイラストにしました。

 全体的にこの映画って「変だけど人間ってそういうところある」みたいな理屈で割り切れない生きるのカタチを描いているのかなと思います。