ハダカデバちゃん帝国〔14〕

 ラジオ日記です。

 NHK・FM「ジャズ・トゥナイト」を聞き逃しサービスで聞きました。

 ずいぶん久しぶりです。この番組を聴くのは。1月はまるまる聞けませんでした。何度か記述しましたが、お正月に掘り当てたニューウェイヴな鉱脈の探査で手一杯だった余波です。マそれは良いんですけど。

 John Lewisさんのアルバム「Grand Encounter」の紹介でした。「名盤誕生日」という企画の一環。1956年の2月に録音された作品。4回ほど繰り返して聴きました。

 ジョン・ルイスさんはピアニストであるんですが、ギタリストのジム・ホールさんの演奏も聴ける作品でございました。ジャズ評論家の大友良英さんが解説を務める番組ですが、その大友さんも多くホールさんの演奏について言及されておりました。私としても同感。やはり5曲目の「Skylark」はおそらく多くの人が知るホールさんのその後の姿をダブらせるんだろうなと思って聞きました。

 まだチャーリー・クリスチャンちゃんの影響下にもある若いころのホールさんとのことでした。

 ジム・ホールさんについては去年の暮れでしたかこの番組「ジャズ・トゥナイト」で1曲聴いたと思います。歌ものの伴奏でした。私は正直、言われなければジム・ホールさんだとは気づけないような内容。しかし興味深かったのではイリノイ・ジャケーさんも一緒に演奏していたことでした。

 キチンとおぼえていないんですけどもしかしたらJohnny Hartmanさんの「If I’m Lucky」だったんでしょうか。聞いてみるとこの曲はかなりジム・ホールさんっぽさは感じられるような気がします。ジャケーさんのテナー・サックスも入ってますけど演奏を聴いてジャケーさんとわかるような私ではないです。

 ジャケーさんって私の中ではもっとリズム&ブルースとかでガンガンやってるイメージでした。この人からチャック・ベリーさんは影響を受けたと自身で語っているんですが、ベリー氏以外にもロッケンロール創世記におけるその影響っていうのはちょいちょい言われる人なんですよね。エレキギターの最初の方の人たちが、さぁシングルノートでもアンプで鳴らせばバンドで埋もれずにソロ取れるぞってなったときに何を研究すれば良いか? それは一日の長に勝る管楽器の人たちだったみたいで。

 あらためて調べてみますとスイングジャズとかビーバップ。あとはジャンプブルース。おおよそジャケーさんはこんな感じで認知されているみたいです。

 有名な演奏を聴いてみました。1949年のエド・サリバン・ショー。なるほどこれはロックンロール。フレーズの機微であるとかモロに借用している部分もかなりあるようですし全体の雰囲気自体がすでにロッケンロールを発明していると言っても決して過言じゃない。足を向けて寝られませんね。

 あとはドラムのジョー・ジョーンズさんの叩きっぷりがすごい。フロアタムをスネア側に置くという配置をはじめて見ましてびっくりしたんですが演奏がすごすぎて大きなことと思えない。それとジョー・ジョーンズさんとフィリー・ジョー・ジョーンズさんは別人だっていうことを再確認しました。あとはバスドラムの口径が大きいです。後年の映像を見ると常識的なサイズに落ち着いて行ったようなんですが。そのほかスティックのお尻の方に持ち替えてフロアタムを叩く細かい(けど豪快な)技などを拝見いたしました。

 最後にラジオ番組「ジャズ・トゥナイト」に戻すんですけど、最近の作品も聞きました。ピアニストの藤井郷子さんのトリオによる即興演奏を聞きました。すごかったです。