こどもライフ-あさのおどり

 1歳になったくらいの小さな子が、朝の起きたあと踊ってくれるというその光景を想像して描いたイラストです。

 こちらもNHKのアナウンサーの方の育児エピソードなんですけど、きのうまでとはまた違った方のご家庭における朝の風景だそうです。

 寝起きが良い子なのでしょうか。まだちゃんとしたダンスをするということではないと思い、ピョンピョン、パタパタしている感じにしてみました。

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 きのうはすみませんでした。後半は全然「こどもライフ」じゃなかったです。

 還暦にも近い私による「音楽ライフ」になってしまいました。

 個人ブログとは言え、たびたびの暴走。暴走老人です。面目次第もございません。以後も度々暴走すると思います。

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 ラジオ日記です。

 きのうの夜のNHK・FM「クラシックの迷宮」ではルイジ・ノーノさんの音楽を聞きました。まとめてちゃんと聞いたのって私は初めてです。

 全体を通して感動しました。晩年は静かな作風に進化、深化して行ったのですけど、そこへ至るまでの激しい作風も良かったです。

 イタリアの作曲家なのですが、スペイン内戦で殺されてしまった詩人にまつわる作品があり、それを聞きました。あとは「不寛容」に抗う曲、テープ音楽、晩年の静かな作風、これが遠くからかすかに語りかけるような、その声との出会い、みたいな感じだったと思います。

 私は映画「ミツバチのささやき」を思い出しました。スペイン内戦の後の気持ち的には分断されてしまった人々、大人たちが内心を素直に表現できない抑圧下。小さな女の子は精霊に出会う。極端に「話す言葉」が少ない静かな映画なんですけど、その時の夜のイメージ。不思議な体験の後に「私はアナよ」と窓の外の夜に向けて話しかける、自我を表明するみたいなお話。ノーノさんの「遠くから語りかけるような声なのか意識なのか生命なのか希望なのか」そうしたものとの出会いの音楽と重ね合わせました。

 また指揮者で作曲家のパウル・デッサウさんという存在を初めて知りました。

 全然関係ない話になりますが、EBM(エレクトロニック・ボディ・ユージック)とかインダストリアル・ロックのバンドである「DESSAW」の「Exercise in Tension」というアルバムを思い出してしまってネットの動画サイトで聞き直しました。私が23歳の時に非常によく聴いた音楽です。テクノロジーを使いながらも粗野で乱暴なところが当時はとても良いなと感じていました。聞き返してみると普通にロックっぽい魅力も多分に備えていた音楽だと気付いたという次第です。懐かしいですね。EBM。私自身はインダストリアル・ロックっていう呼称は使いませんでしたけど。本当に全然関係ないお話でした。ラジオ日記に戻します。

 今朝は同じくNHK・FM「吹奏楽のひびき」を聞きました。高昌帥さんの音楽をご本人をスタジオに招いて聞きました。下野竜也さんは高さんの曲を指揮することもあるそうでしてその録音も聞きました。

 高昌帥さんというお名前は「こう・ちゃんす」と読むのだそうです。良い名前ですね。ロックバンドのドアーズの「Take It As It Comes」という曲の邦題が「チャンスはつかめ」っていうかなり良い邦題がついているんですけど、すごい好きな曲なんですけど、ラモーンズもカバーしたんですけど、それはさておきまして、高さんの曲ですが、「ウインドオーケストラのためのマインドスケープ」という代表作の一つというご紹介でしたが確かに非常に良かったです。下野さんの指揮も焦点のあった聞く人を引き込んでいく手に汗握る展開でした。それと最後の方で聞いた「吹奏楽のための協奏曲から第5楽章」も良かったです。

 つづく番組「現代の音楽」。4人組コンサートの後半。金子仁美さんの3Dモデルを作曲法に用いた曲シリーズの新作。恒星を描写したというものだったと思います。解説の白石美雪さんのおっしゃることが実に的確に金子さんの仕事を言い表しているなと思いました。曲としては面白い音の連なりが現れては転換していくという印象を持ちました。

 池辺晋一郎さんの曲も聞きました。西村朗さんが亡くなった日に完成した曲、そうとは知らずに完成させて訃報は翌日に知ったということでした。西村さんの霊に捧げるとのこと。ハーモニカとピアノの組み合わせ。非常に良かったです。詩人の大手拓次さんの「ちろ そろ ちろそろ」という詩をもとにした曲でした。冒頭は本当にハーモニカで「ちろ そろ ちろそろ」とそのまま歌っているようで笑ってしまいましたがそこで開いた胸襟に豊かに響くハーモニカの音色が胸の内をふるわせていくような音楽だと感じました。

 池辺さんがどれくらい「詩をもとにした曲」を作っているか私は不案内ですけど、去年に「君は土と河の匂いがする」という曲を聞きました。非常に具体的な題名です。あとで知ったんですけどこれも詩が元になっているのでした。私はそうと知らずに題名のイメージのまま聞いたんですが、ちょっと不安な感じで「君」の中に入っていくんですけど、「君」のその奥に触れるたびに「じわ〜」っていうような温かい感情が湧きあがり、またさらに深い場所に進む。というような印象を持ちました。この際の「じわ〜」っていうところがスゴく良くて心に残る曲でした。あとで元になった詩をネットで調べて読んでみて「ちょっと違ったかも」って思ったんですけど、私としては「相互に理解するその喜び」みたいなことで思っておこうかなと思います。池辺さんが何かの番組で「現代音楽は推理小説を読む人に向いていると思う。この曲は何かな?って探るような人に」みたいなことをおっしゃっていたのでギリギリセーフかなって思います。

 せっかくなんでもう1ヶ書いておこうと思うんですが同じく池辺晋一郎さんの「ユーフラテスの響き」という曲もネットの動画サイトで聞きました。ユーフォニアムとピアノの曲です。たしか番組「現代の音楽」で微分音をユーフォニアムで鳴らすっていう回を聞いた後に「池辺晋一郎さんにユーフォニアムの曲があったような」と、微分音は関係なくなっちゃいますけど、そうして探して聞いてみた曲です。ユーフラテスっていうくらいですので大きな川を思い浮かべて聞くんですが、やはりユーフォニアムの豊かな柔らかい響きを感じられて、大きくゆったりとしたものを感じられて嬉しいんですけど、ピアノの音がなんだか垂直に突き刺さるような気がしてしょうがないんですよね。最初は川岸に生えている葦などの植物のまっすぐな感じなのかなって思ったんですけど、いやこれは違いそうだと思いました。ちょっと調べてみたところ、ユーフラテス川の流れるその辺りで紛争が絶えないと。そうした現状に心を痛めてっていうことみたいです。納得しました。今ネットで聴けるピアノの演奏をしてらっしゃる方はうまく演奏できているなと思います。今も改めて聞きなおしてみたんですが、思っていたよりもユーフォニアムの音の列というのはシンボリックな響きが随所に感じられて、やはり動きがある。決して静かな流れで満たされているという感じではないのかなと気づきました。「渦(うず)」みたいな感じですかね。すべての人が戦禍に巻き込まれることなくその生を全うして欲しいと心の底から思います。