なんだか本来の「宇宙人に関する情景」からどんどん離れてしまっているように思いますけど、行きがかり上「昭和の富士市のロック事情」的な記述を続けてまいりましょう。
二階建ての家屋の窓に映る人影のイラストです。
これは何なのか。人を待っている高校生たちの姿なのです。
待っているのは富士市出身のロック・ギタリストである土屋昌巳(つちやまさみ)さんです。
順を追って説明して参りましょうか。
私が高校生の頃に土屋さんがやっていたバンド一風堂が大変なヒット曲を作りまして。「すみれセプテンバー・ラブ・アゲイン・踊ろうセプテンバー・ダンシン」ですね。
一気に知名度が上がったんですけど、それ以前の土屋さんのイメージというのはレコーディングとかに要する機材の数が膨大とか、お金が大変とか、私が子供だったせいもあるんですけど音楽そのもの以外に関する情報しか知りえていなかった。しかしテレビ出演のようすを見ますととても華やかな印象でしたし、難しいところのない(ように見える)、ポップなイメージ。結果、多くの人の関心をひいた。という状況だったと思います。
ソロ・アルバムに収められた楽曲「Rice Music」のビル・ネルソン氏によるE-bowの音であるとか、私の持つニューウェイヴ観にも大きな影響を与えておりまして、ザックリ言って私が感じる「カッコいい」ってこの頃に形成されたものがほとんどですね。土屋さんの音楽以外もあわせて渾然一体となっているわけなんですけど。私が当ブログでご紹介している音楽を実際に聞いてみて「やたら傾いているな」とか「尖ってるな」とかもしかしたらそんな感想を持たれることもあるかもしれませんけどマそれも当時の風潮を反映したものであると理解していただけましたら幸いです。ごくわかりやすく言いますと「奇をてらったギターサウンド」っていうまとめでも良いのかもしれません。
そんな土屋さんがここ富士市のご出身であることは当時の若い音楽ファン in 富士市民であればみんな知っていたと思うんですけど、そこにもってきてイギリスのバンドのジャパンのツアーメンバーに土屋さんが加わるという大ニュースですよね。またこのジャパンっていうバンドの音楽性が非常に高くて私も寝ても覚めても聞いているなんていう時期がございました。
いざ来日って時ですけど、「土屋さんのお父さんが「今夜、息子がイギリスの友達を連れてウチに来る」って言ったって!」というニュースが流れまして、バンドを組んでいる友達数名がたぶんみんなおウチがそんなに遠くないところだったのかもしれませんけど「土屋さんの向かいの家に上がらせてもらって見張っていよう!」みたいに意気投合しちゃったみたいで盛り上がっておりまして「うぉぉ、ホントに行くのかな……」と私はそれを聞いてハタで震えておりました。
翌日、彼らに聞いてみたところ「来なかったよ」と言っていました。
本当に見張っていたのかはわかりませんけど、それくらいの事件だったんですね。富士市はあんまり文化的な雰囲気というのは濃くあるわけではないですし、加えて体力はあるけど知力がついていない感じの男子高校生は信じちゃうんですね。きっと。
以上、イラストの内容の説明でした。本日もありがとうございます。
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きのうはコロナのワクチンの副反応なのか体温が上がってしまって、しんどい思いをしましたが、今日はおおむね回復しました。健康ってありがたいです。