クロゴキブリさんの“杖”が光って電撃的な攻撃をヨロイモグラゴキブリさんに加えているようなイメージです。
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“杖”っていえば思い出したんですが、松平頼暁さん作曲のテープ音楽「杖はひるがえり」という曲があるのです。
今この文を書きながらネットの動画サイトで聞いています。題名だけは私が20代の頃に知ったものですけど聞くは初めて。
これは面白いですね。1970年の作品。私が4歳の時ですか。
初めの方に笑い袋という玩具の声が収められていますが、私が個人的に人生最初の笑い袋との出会いを果たしたのも確か4歳の頃でした。きっと当時に流行していたんですね。
それはともかく曲としての概要なんですが、宇佐見英治さんの詩の朗読が骨格をなす5分程度の曲でした。
電子音が印象的に使われていますが少なめの使用にとどまっています。その他は現実音、それと歌謡曲の大胆な引用が配置されているという感じ。朗読劇っていうおもむきも濃いです。
こういう感じの曲だったんですね。感激です。
詩の内容としては神に呼びかける、問いかける、その存在について疑問を呈する。しかし肯定もできず否定もしない。やがて神と人間。その置かれた位置を明らかにしていく。差異を明らかにしようとする。ここまでが前段。後段になると私には意味が読み取れない、ただ安寧な風景の描写であるのかなという気がします。常就救済という言葉で終わる。大きなビジョン。全体を改めて眺めますと、個的な内面における問答から宇宙的なスケールにまで広がる詩の内容でした。
かなり明確に宗教的な内容の曲でした。「杖はひるがえり」。まぁなんとなく宗教っぽくあってもおかしくはないかなという予感はわずかにあったものの、ド直球で迫ってくる内容とは全く想像していませんでした。
現実音の内容は主に人間世界のスケッチとして用いられていたようです。当時の風俗が多く盛り込まれていて、先月に当ブログで書きましたが一柳慧さんの「東京1969」。そこで書き残したことでもありますけど、同じような「湿気」を感じます。「汗」と「人いきれ」が渾然一体となったその様子。松平さんのこの曲においては「聖」と「俗」における地面に近い方「俗」のありよう、舞台背景っていうことなのかなと思いました。
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以下は日記的な記述です。
先週から取り組んでいた年賀状の図案が完成しました。
思っていたよりも可愛らしいものができたと喜んでいます。
色彩計画も立てようかと思ったんですが、色合いとしては比較的にシンプルな内容ですので、これから清書に移った際に作りながら色彩を与えていこうかと思っています。下書きが案外ウマくいったので、完成させるのが楽しみです。特に踊っているドッグ氏のポーズがウマくいきました。ドッグらしい無邪気さが動作によく投影できたのではないかと考えておりまして。それだけで非常にうれしいです。
これから別の年賀状の図案を考えようと思います。こちらは自分用です。
可愛らしくも、いじましい(ちょっと哀れな)変な感じにしようと思っています。
こちらも楽しみです。