私がまだ小学生の頃に知った忘れられない事件ですね。
記述してまいりましょう。
しかし今になって調べてみて「そうだったのか……」と、知ったことも多いです。
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「富士宮でヤクザが人ンチに突っ込んだって!」
「ゲゲーッッッ。富士宮おっかニャー(おそろしいの意)!」って話ですよ。
ホントなのか! そんなことが果たして?! って戦慄しますよね。子どもじゃなくてもね。
つまりこれはかつて富士宮市を本拠としていた「後藤組」のしわざです。
余談になりますが、全国的に知られる「富士宮の村八分事件」。それと「大石寺」。そしてこの「後藤組」。位置的にはあんまり離れてないんですよね。
業が深いなって思います。あのあたり。しかし風景としては別に普通っていうか普通以上にかなり良い土地ですけどね。特に田園的な風景は本当に良いなって思います。
戻します。後藤組と創価学会の絡みですね。
この当時1970年代にモメていた事件と申しますと、創価学会が墓苑として取得した土地。それにまつわる不正の疑惑ですね。
富士山の高度800メートルくらいを頂点とする広大な墓地があるのです。
これが創価学会的にはぜひ成功させたい事業だったらしいのです。
場所的には素晴らしいですからね。
この件につきましては連日テレビでも報道されておりました。
私はまだ子供でしたので内容は理解できませんでした。
がしかし悪いことが行われているんだな、どうやらっていう印象だけです。
富士宮の市議会において百条委員会が設置されそうになっていたみたいです。
これについて創価学会的には絶対に回避したかったみたいです。
そんなさなかのブルドーザーで民家に突っ込むという事件ですね。
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あらましとしてはヤクザのおひとりがブルドーザーで民家の塀を破壊。
玄関から乗り込んでいって日本刀で男性に切りつけた。
というものです。
本日のイラストはそんな感じを図化しました。
富士宮で起きた事件ですので、片手に「富士宮やきそば」も持たせてあります。
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ではナゼこんなことをしたのか。
事件がショッキングなのとヤクザ絡みって構図だけで、つい印象だけで知ったような気分におちいりそうですけどそれもマズいですよ。
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切られた男性は、土地取得不正について追求していたみたいですね。市民としての立場で。
それでビラを印刷して各家庭に投函する活動をしていたのだが、その内容に怒り狂ったヤクザの男性。
この人が日本刀を片手に突っ込んだと。
逮捕された後に語った内容は「親分に恥をかかせたことが許せない」という内容だったそうです。
つまり本人の自覚としてはあくまで組としてのプライドっていう部分が根拠だったみたいなんですよね。これは知りませんでした。
考えてみれば創価学会としてビラの配布をやめさせろとか、ついては日本刀を持って突っ込めとか、そんな指示を出すワケがないですよね。
百条委員会への証人としての出席。これは絶対に避けたかったにしろ、まぁビラくらいは止められるものでもないですし、ましてや日本刀を持って突っ込めっていうのはさすがにあり得ません。
犯人の人は刑務所に服役することになったそうです。
被害者の人もエラい災難ですし、犯人の人もその後あんまり幸せに暮らすこともなかったみたいです。無常だなと感じました。
後藤組の組長だった人は有名な人ですが、彼の理屈としては「創価学会に共鳴し支援する活動としての突入事件である」という認識みたいです。しかし犯人の供述の内容からすると無理があると私は思いました。
がしかしその他の活動として創価学会のために働いていたことは確かであるようです。
創価学会と後藤組の仲立ちをしていた弁護士の人っていう存在があって、この人もちょっとやりすぎるというか独自の野心に満ちた人であったみたいです。意図しない化学反応みたいなものもあったのかなという感想を持ちました。
まとめますと当時に非常にパワーのあった大きな団体。それにまつわる直接的ではないにしろ非合法な活動。それ自体はあったようだ。ンガしかし、ブルドーザーで突っ込んだっていうのは、個人の突発的な行動だったのであろうと、そんな構図だったみたいです。肯定はできないにしろ、まぁあの当時、あってもおかしくないかなっていう程度だと思います。
今でもヤクザ組織にまつわる自動車による突っ込み事件なんていうのは時たま目にしますが、ブルドーザーで外壁破壊っていうのはちょっと無いのではないでしょうか。今だと。さらに日本刀。しかも相手は一般市民。昭和の時代でもこの事件が最後あたりに位置するんじゃないでしょうか。
マ、以上のような感じでありまして。私が全てを知ったとは思いませんが、少なくとも子供の頃に知ったどエラい事件。その関係について切り分けて理解できたのは良かったと思います。