ラジオ体操犬〔39〕

 朝に自転車で重い荷物を運ぶ活動をしました。

 しかし白菜を買うのを忘れてしまいまして、午後にまた行ってきました。良い運動になりました。

 そんなことをしていたら1日がほとんど終わってしまった感じです。

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 以下はラジオ日記です。

 この文章を書きながらNHK・FMの「ジャズ・トゥデイ」の先週の放送分を聞き逃しサービスで聞いています。サーバーから消えてしまう前に。いつもギリギリになってしまうんですが。

 ピアニストの海野雅威(うんのただたか)さんがゲストとしてご出演。初めてそのお声を聞きましたが、非常に良い内容を素直な言葉で語っていて感動しました。

 ジャズの本場であるニューヨークでかなり有名なミュージシャンとの共演をされている。それらを海野さんが暴漢に襲われて重傷を負った事件で初めて知ったのですが、数年前。スゴい人が居たもんだなくらいに思っていましたけど、番組で流れた新作をきいてなるほどと納得しました。非常に良かったです。バンドもすごく良い。世界的にファンが存在しているというのも納得。

 その他、番組ではいろんな音楽がかかりました。

 大西順子さんの新作というのがこれがまた非常に良かった。リズムの豊かさの中心にピアノがいるという大変に機知に富んだ音楽性。大変な作品だと思いました。大西さんって私なんかには無縁の世界の人だと思っていましたけど誤解でしたね。

 他には山田参助さんの作品。

 それと鈴木勲さんですね。ベーシストの。つい最近に亡くなられた。曲としては「Blow Up」。私はジャズに疎いんですが、この曲は確か有名な曲ですよ。聞けて良かったです。後半はボウイングもしていたのかな。

 それと鈴木さんとの共演も多いみたいなんですけど、ギタリストの中牟礼貞則さんの新作からインプロ曲。ピアニストとの共演。ネットの動画サイトで同じくギタリストの松尾由堂さんと対談しているようすを見て、年齢を感じさせないなと思っていたんですが、つい最近の演奏が聞けまして納得しました。相当に冴えてないとあんなインプロはできません。

 松尾由堂さんはNHKで去年にやったルイ・アームストロングさんの番組で女性トランペットの市原ひかりさんの伴奏を務めていて、非常に工夫のある演奏でしたのでちょっと動画サイトで調べたんですね。たしかトーンも相当に良くて。そしたら中牟礼さんとの対談が出てきたので見てみたといういきさつです。

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 それとお昼にやっぱりNHKラジオで「ジャズSPアワー」を聞きました。

 いつも思うんですけど非常に音が良いんですよね。一般に思われているSP盤との音質と全く違うんでビックリしますよね。特別に良い盤を非常に良いプレーヤーで、しかも非常に良いマイクで収録しているらしいです。前にNHKのサイトを見た感じでは。感想としては、音の空気感まで良く伝える、ピントのよくあった録音です。ありがたいですよ。これ聞いて他でもこんな感じが普通に聴けると思ったらおそらく大間違いなんですよね。

 今日の内容としては「フレッチャー・ヘンダーソン楽団」のあゆみを何曲か聞いて振り返りました。

 この楽団にいたドン・レッドマンさんとおっしゃる方がとても優れたアレンジャーだったのだということを教えていただきました。

 要するにソロパートを吹いているバックの演奏なんですけど、リフでつないだり、楽器をいくつかの群に分けて対比させたり、それとかコール&レスポンス。

 以上を聞くだにですね。今だと当然ですよ。あって当然の動かし方。これを発想した人であるんだそうです。驚きました。私にとっても非常な恩人ですよ。大好きですからね。そういう感じ。享受&享楽しております。たぶんその後のポピュラー音楽への接続っていうのも多大にあるはず。これはアタマを下げとこうって次第です。

 ドン・レッドマンさんは対位法なんかも習得されていたとのことのようです。クラシックの素養があったんですね。

 音楽の歴史ってポップスのフィールドだけ見てもしかるべき時期に音楽的な嗅覚が優れた人がポンといると、多くの優れた仕事を続けざまにこなすっていうくだりをよく目にするんですけど、ドン・レッドマンさんはアレンジの発想、アイディアにおいてそういう仕事を残した方なんだろうなって、思いました。

 そうだ。肝心の「フレッチャー・ヘンダーソン楽団」の音楽性なんですが、とても良かったです。もちろんよりすぐりの選曲ですから優れていることは間違いなんんですけど、ホントに優れたグルーヴ。そして表現力。よく仕上げているなと舌をまくような演奏の連続でした。

 ルイ・アームストロングさんのバンドの演奏をまとめて聴いたときにも思いましたけど特定の曲想で特定のテンポだったりするときのリズムの正解、その重心って「ここだ!」って指し示すことが容易というか、ゆるぎないピンポイントなんですね。そこには時代の新旧って関係ないんだなっていうことが古い録音を聞くとよくわかります。