イヌくん〔20〕 

 おとといに予告しました通りですが「こどものラジオ体操シリーズ」です。

 第2弾。

 明日からこんな感じで続きます。

 あんまり身が入っていない感じの体操です。

 思うに子供にとっての“体操”って、運動的にはあんまり意味がないかもしれません。

 彼らは静止状態からとっさに駆け出したとしても、どこかを痛めるわけでもないですし。中高年とは体のつくりが違います。

 それよりは教育上の配慮ですよね。生活のリズムを乱さない目安としての集団行動と申しますか。

 ですので体操自体はダラダラやっていても良いのかなという。その時間に起きていて集まることに意味がありそうです。本人的にはちゃんとやれているつもりでも全然カラダが動いていないっていうのもコレまたありそうですね。

 私個人はたびたび書いておりますが建設現場でアルバイトをしていた関係でラジオ体操は得意。割とちゃんとやります。これもたまに書いてるかもしれませんが私にはイラストレーターとして長くやりたいという希望があったのでアルバイトでケガをするのは絶対に避けたかった。ですので準備体操はできるだけ丁寧に実行していました。夏場なんかはまぁ朝からダレていたかもしれませんけどね。

 とりあえず夏休みの間に日本中のアチコチで見られていそうな体操の現場をスケッチすることにより、ヒトの体の動作の面白さっていうものを私自身のカテにしていきたい。そういう主眼があります。

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 以下はラジオ日記です。

 昨夜は片山杜秀(もりひで)さんのラジオ番組「クラシックの迷宮」を聞きました。リヒャルト・シュトラウスさん。そしてそのお父さんであるフランツ・シュトラウスさんのお仕事を「ホルン」という観点から理解していくという趣向。その人生における作風の変遷なども含めて学びました。私なんかはクラシックの門外漢ですのでもっと基本の「ヨハン・シュトラウスさんとは別」っていうところが起点です。これを忘れないようにしないとこの先、クラシックの世界に親しんでいくことは難しいでしょう。あと番組の中で演奏が紹介されたバンドの名前でザ・フィボナッチ・シークエンスという人たちがいるのだと知ってビックリしました。

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 今朝は「吹奏楽のひびき」。番組の最初から聞きました。先々週でしたか。やはり「ホルン」を中心にした曲を聞きました。アフリカンシンフォニーなど。カッコよかったですね。私にとってホルンっていうと常田富士雄さんの「私のビートルズ」です。

 本日の「吹奏楽のひびき」はリクエスト特集だったんですけどナゼか岩井直溥(なおひろ)さんの仕事を回顧するような向きもあり数曲を聞きました。「八木節」の岩井アレンジ版は楽しかったです。アメリカのバンドによる演奏。だからなのか不明ですけど土着的な匂いはなくかなり清潔。しかし緩急自在な良いバンドの状態には感銘を覚えました。その後、「黒い炎」という有名曲。ブラスロックの金字塔ですけど、その岩井アレンジ版の冒頭だけを聞いたところで外出。今日は町内の公会堂の掃除当番の日です。

 しかし「黒い炎(原題はGet it On)」というのがとにかく強烈な曲でして、私も子供の頃から耳馴染みがある曲。久しぶりに聞いたのが嬉しくて何かするたびに「チャララララ~」と鳴り響く一連のフレーズですよね。

 帰宅してラジオ番組「現代の音楽」の後半を聞きながらも、どうかするとまた「黒い炎」の名フレーズがね。

 この曲ってドラムもすっごいカッコいい曲で要するにどこをどう聞いても良い。

 しかしですね。別の曲を聴いている時に思い出してしまうのは困ったものです。

 調べてみて初めてトランペットが4人もいる。むしろその他に金管の人はいないと知ってビックリしました。

 それとスタジオライブであるとか当時の来日公演のようすをこれも初めて聞きましたが、エレキベースとオルガンの人の低音部の息の合い方。目が覚めるような見事さですね。融合しちゃってむしろ新しい別の楽器のトーンになっているようです。これは素晴らしいミュージシャンシップを見た思い。ほぼ10割のパワーで突っ走っているように見せて更にもう1段キックする余力を残しているところはまぁ憎らしいほどですね。

 日本にはこれに比類するパワーですとワーナー・ビートニックスっていうバンドによる「じんじんさせて」。原田良一さんのアレンジ。リンダ山本さんのヒット曲ですけどかなり良くできたインストカバーだと思います。リンダ山本さんのカバーには良いものが多いと感じますけどそれも原曲が非常にしっかりしているからなんでしょうね。私的に申しますと「きりきり舞い」。近田春夫とハルヲフォン。もう何回聞いたことやら。

 そんなワケでして今朝の私はかなり「黒い炎」に支配されてしまいましたが、「現代の音楽」に戻しますよ。最後の方のリザ・ウットさんの曲だけ丸ごと聞けました。訳すると「六重奏曲」という題名。東京シンフォニエッタの演奏。指揮の板倉康明さんがスタジオにいらして細かいところを紹介してくださるという構成。番組解説の西村朗さんとは相当に親しい関係だというのがよくわかる楽しい時間。

 リザ・ウットさんの「六重奏曲」に戻しますが、最初の高音からの導入。素晴らしく不思議な響き。そのまま最後まで素晴らしかった。

 ネットの動画サイトに作曲者ご本人のアカウントがあり、「六重奏曲」の演奏もありましたので早速に参照いたしました。やっぱり良いです。板倉さんの解説でアコーディオンなんだって聞いていましたが、冒頭のかなり高い音っていうのはアコーディオンだったんですね。クロマチックのボタン式っていうんですか。目がクラクラしそうなボタンだらけのアコーディオンがありますが、ウットさんはその名手ですね。他に独奏曲なんかもありましたけど、既存のアコーディオンを使用した演奏を超えています。かなり驚きました。彼女にとってはおそらく多様で豊かな倍音を抱えることの出来る可能性にすぐれた楽器なんでしょうね。アタックの長さや鋭さが自在だというのもよくわかりました。

 再び戻すんですが「六重奏曲」。6人の演奏家が半円状に配置され、両端はビブラフォンとハープ。このビブラフォンの人のパートが弱音から強い音まで出ずっぱりでしたけど非常に良かった。

 一番奥で中央に座っているのが作曲者でアコーディオン奏者のウットさん。中盤の休符のない5連譜っぽいシーケンスフレーズはかっこ良かったですけど、全体的にはむしろそれ以外のなんとも言葉にできない雰囲気のある演奏でしたかね。総じてこの曲は言葉にできないなんとも言えない雰囲気というものをうまくまとめた。どこかに確実にある魅力の源泉がこれって特定できない、まぁそんな不思議な曲だったと思います。

 アコーディオンの両脇には同じくリードのついた楽器、クラリネットとサキソフォンを従える感じ。このリード3人を核とする構成でした。最後の一人のバイオリンの方。それとハープの方。この両名は出番は少なめですけど非常に美しい部分を担っていて見せ場でした。得な立場ですよね。