モモンガ忍者くんのイラストを描きました。
もしかしたらムササビくんかもしれません。
───────────────
以下は、ネットの動画サイトで私の住む静岡県富士市、富士宮市周辺のご当地アイドルである「3776(みななろ)」の動画を見た感想を記していこうと思います。
曲はストラヴィンスキー氏の「春の祭典」から「いけにえの踊り」です。クラシックの名曲に独自な解釈を加え、その上に新たな歌メロをのせるという手法。他にもいろんなクラシックの名曲を手がけているようです。3776の活動においては。
歌詞としては「誰のために生きる」「誰のために死ぬ」という文節が繰り返され「いけにえの踊り」の題に沿ったものになっています。それらが交互に延々と繰り返されます。聞いているうちにまるで正反対な意味合いである両者が、やがてイコールで結ばれる、あるいは融合するさまを追っているようだと感じました。
動画の内容としてはダンスを主体としたものになっています。
舞台としては大変に素晴らしく美しいと評判の富士市内の公園であるようです。
画面を分割して、ひとり3役というか、センターにメインの踊り。両脇はダンスの進行を補助するシンメトリーな動きという構成。
振り付けとしては最初は、考えあぐねるような思いなやむ表現。それが途中で吹っ切れてむしろ力強さを増していく。というようなストーリーがあるようです。
両サイドの2役は、吹っ切れたあとのメインの存在を鼓舞するような動きをして盛り立てているようです。
メインの踊りにおける指先、足先までのシルエット表現にこだわった動き。よくゆきとどいていて美しいと思いました。
「いけにえの踊り」ということなんですが、富士市にはかつての富士川の氾濫をしずめるために人柱を立てた歴史があります。動画を見ていて「死ぬこと」が「生きること」に転化する形式のひとつとして、昔の人柱のことを思ったりしました。
それと昔話のひとつとして「いけにえ渕の毒蛇(どくだ)」というものも伝わっております。この動画が撮影されたと思われるあたりの出来事であるようです。若い女性が命を落とすという、なんとも悲しいお話なんですけどね。
世界に目を転じても「いけにえ」ってたくさんの例があったようですが非常に重い問題。しかし普通の人が普通に生きていく上でも「誰のため」「何のため」という問いはいつもあってしかるべきなのかなと思います。
───────────────
去年の当ブログにおいて3776の製作をしているプロデューサーの方の感覚の面白さに触れたんですが、この楽曲においてもストラヴィンスキー氏の前衛的な性質を今の音楽の潮流を用いてとてもうまくまとめているなと感心しました。
歌唱は多重録音で作り上げたなかなか手間のかかった作業をしのばせるもの。圧倒的な世界がうまく作れていると思いました。
歌詞の内容は重いのですけど最後のギリギリのところでちょっと茶目っ気の感じられるような一瞬があり、私はそこがとても良いなと思いました。一瞬の息抜きの後の印象的なラストシーンでした。
歌とダンスを担当している井出さんはまだ若い人ですけど、そういう元気で茶目っ気のある性格を演じるのもお好きなようで、他の動画では富士山の妖怪の子と、ひとり2役でおしゃべりするという構成を楽しんで演じているようです。こちらも大変に素晴らしい内容ですので、もしこの文章を目にされた方で静岡東部への移住を検討中だという方は見てみてください。そして富士市への移住を決心してくださればと思います。
動画における衣装についても記しておこうと思います。
たいへんにゆったりとした長いワンピースのドレス。色は白に近いベージュでしょうか光線やレンズの関係もあるかもしれません。ロシア的な飾りが襟ぐりに施されているようです。海からの強い風をまともに受けてハタハタとたなびくようす。風を受けて飛んでいきそうな激しさと優美が同居する世界ですが、これもドラマチックな印象作りに寄与しているようです。雲ひとつない快晴というのも美しい。
両サイドの踊り手も衣装としては共通なのですが、背中にだけ茶色の毛皮を背負っているという違いがあります。私にはまるでモモンガのように見えました。ゆったりとしたワンピースは飛膜のよう。強風に乗って飛んでゆけそうです。
───────────────
そんなワケでして、本日のブログ用イラストの「忍者モモンガ」は、「3776の春の祭典・動画」を見た感想も含んでいたのでした。
というところで本日はおしまい。ありがとうございました。