ホラアナ物語〔23〕

 ブログ用のイラストの準備に手違いがあったみたいです。「ムシがゆうれいになっていくサマ」の23日分が出来ていなかったみたいなので、1日分を飛ばします。明日のイラストは用意できています。そちらはちゃんと掲載する予定です。そんなワケで、本日のイラストは「クオッカワラビーくん」です。大きなユウレイに抱きついているところ。小さいユウレイはクオッカくんのおなかに顔を埋めています。

 ───────────────

 画像が少ないのは申し訳ないので、今週の富士山のようすを載せておこうと思います。

 積雪しています。空も晴れています。鉄塔と電柱がジャマですけど気にしないでください。富士市内の日常的な風景です。

 ───────────────

 今日はですね。天気が良かったので母親のお墓をキレイにしに行きました。

 先月の墓参りの際を振り返りますが、なんとイギー・ポップ&ザ・ストゥージスの楽曲「デス・トリップ」などを聞きながらお墓を水拭きしたワケです。

 お墓で「デス・トリップ」はどうなんだという疑問がありました。不謹慎じゃないかと。イギー氏の楽曲の中でもかなり騒々しい方です。私は好きですけどね。しかしそんな反省を反映しましてですね。本日は故人が好きだったジャン・ミッシェル・ジャール氏のアルバム「Equinoxe」の最後の方を流しながら作業しました。割合に静かなシンセサイザー音楽です。おそらく喜んでくれたと思います。

 下の画像は故人が残したジャン・ミッシェル・ジャール氏のアルバム2枚の写真。「部分」ですけどね。せっかくですのでご覧ください。

 見てもらえばわかると思いますが、表ジャケット下部に書き込みがあります。購入したものに記録を取るタイプの人だったんですね。私の母親。これは中古レコードを集める趣味がある人なんかには見慣れた、前所有者による痕跡なんですけども日本の人だと割合めずらしいですね。書き込んじゃう人って。私自身も多少変わったヒトではありますが母親もどっちかっていうと少数派のヒトだったんですね。

 記入された文字によると「79年」と「80年」に買ったのだというコトがわかります。あまり期間を空けずに立て続けに買ってますね。この時期かなりお気に入りだったようです。

 そうだ最近生まれた尻の青い方たちは知らないかもしれませんが、静岡の県内ニュースのオープニングテーマにジャール氏のシングル盤「きらめくダイヤスター」が使われていたコトがありまして。80年前後ね。静岡県内ではよく知られた音楽でもありました。母親が買った時期よりは後のことだったと思います。とかくこのコロはですね。テクノ・テクノと草木もなびいていたんですね。「シンセサイザー」イコール「最前線」みたいなね。私がいまだに異常にシンセサイザーに肩入れしているのもその影響です。

 それと購入場所ですよね。「新静岡センター」って書いてあります。これは集合小売店舗の名前であって、そこにレコード店があったみたいなんですね。「すみや」なのかな。そういう名前のレコード屋のチェーンがあったんですけどね。かつて。

 つまり富士市のレコード店では売っていない物件も、県庁所在地である静岡市のお店には売ってあるという、そんな感じですよ。平たく言いますとね。

 上の方で“みたいだ”っていう書き方をしたのは私はそこに一度も行ったコトがないからです。私の母親はごく普通の主婦だったんですけど単独行動がわりと好きでクルマに乗ってプイッと行ってしまうのが好きな人だったんですよね。腹が立ちますけどね。しかしこうして書いてると自分はホントにあの人の息子で。受け継いでるものが多いなと感じるのも事実ですんで立腹するのはやめておこうかなと思います。

 ───────────────

 ラジオ日記です。

 聞きました。「ジャズマイルス・シーズン3(第5夜にして最終夜)」。

 解説の小川隆夫さんが特に入れ込んでいるという「エレクトリック・マイルス」について。

 まず小川さんがエレクトリック期が好きだと知りませんでした。ていうか小川隆夫さんっていう名前をこのシリーズが始まるまで、実は私は知りませんでした。しかしどうやらマイルス・デイヴィスさんが好きなヒトたちにとっては、知っていて当たり前の名前であるらしいようです。ネット上のSNS等の書き込みを見るにそうだと知りました。

 私は「オン・ザ・コーナー」以外のデイヴィス氏関連の音源を集め始めたのは年齢的にいって遅いんですけど、もう自分なりに音だけ聞いても感じ取れるものが多くなっていたので、それとデイヴィスさんの音楽が非常に質と気合が高くて、ただ音を聞いているだけでも発見できるものが多いっていうのもあるんですが、とにかく関連の書籍等はまるで何も読んでいません。若い頃にはロックやパンクロック周辺の情報は人並みに集めましたけどね。ついでにいうとデイヴィス氏ね。あのコワい顔。ああいう顔したヒトってパンクのハードコア周辺にはチラホラいます。目をそらさずに話すタイプのヒトね。そんなこともあってハードコア・パンクからデイヴィスさんの世界っていうのは移行しやすいのかなって思います。「初めて聞くけど(この顔つきは)仲間じゃないのかな」っていうね。しかもそれが正解なんですよ。おそらくね。

 番組の内容に戻します。おぉそうだ。「ゲット・アップ・ウイズ・イット」ね。録音時期がバラバラなアルバム。なぜそうなったのかを簡単に小川さんに教えていただきました。要するにスタジオの空き時間を自由にしていいと許されていたのだという。それで着想を得た後に時間をおかずに録音できたみたいですね。これは贅沢な待遇ですよ。一流のスタジオですからね。デイヴィスさんのひと声でメンツが集まったっていうのもなかなかのものだと思います。私は門外漢ですけど凄い音が出ているので、なかには他で呼ばれていて予定があったけど無理矢理都合をつけたヒトも居たんじゃないのかって心配になりますね。

 だいたいそんな感じなんですけど、まだ私としても今回の「マイルス・デイヴィス週間」は終わりそうにないです。次は「ビッチェズ・ブリュー」を聞いていこうと思います。それと「セラー・ドア・セッション」。かなり無理して買ったのにそんなに聴き込めていないボックスセットなんですが、何かが体に残るまで聞きたいです。

 ───────────────

 なんだか熱く語っちゃいましたけどラジオ日記に戻します。

 土曜のお昼前の番組。NHK・FM「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。

 今日のテーマは「L(エル)の音楽」。

 冒頭のゴンチチ楽曲「レフト・サイド・オブ・ハピネス」からのルロイ・アンダーソン氏作曲の「サマー・スキー」のつながりが素晴らしいですね。私が思う以上にゴンザレス三上氏のルロイ・アンダーソン氏の音楽に寄せる想いの大きさに圧倒される思い。それを受け止めてほしいと暗にというか公然とおっしゃっているような流れでした。松村さんのコード伴奏も抑制の効いた「コレよコレ」っていうリズムを発信していて非常に良かったです。

 私は最近知ったんですが、三上さんは「アンダーソンの庭」っていう曲も作っているんですね。番組でのコメントにもありましたが「キレイで美しくはあるが、上っ面のものではない。心からの幸福感」ということでした。

 それとチチ松村さん選曲のアルジェリアはシャービという種類の音楽。「El Bahja Yal Bahia」。全く初めて知りましたが、とても良かったです。民族性とポップの折衷ですね。よいバランスだと思いました。ついでで申し訳ないですが先週のビッグ・ビル・ブルーンジーさんのギターと歌。こちらもチチ松村さんの選曲でしたが非常に良かったです。

 他に本日番組で流れた曲としては、ナット・キング・コールさんの「ラブ」。ヒット曲。この曲は本当に良いですね。名唱。聞いていると意味をも完全に踏まえているようなんですよね。不思議。

 漣健児さんのつけたという和歌詞も相当に英語話者の人に歌いやすいようにという配慮がきいているように思いました。