ジゴクに落ちた野郎ども〔08〕

 カニムシの練習です。

 地獄の住人ということで、モデルとなるムシ氏は、すべて目が無いってことにしています。本当は目が残っている地下のムシもチラホラといるんですけど、そこは統一しようと思っています。

 そこで困るのは表情の表現です。

 特に今、練習しているのはアクの強いおっさんムシという位置付けですので、表情を豊かにしたいのですが…。

 目を描けないと、とても困るんだなと痛感しました。

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もぐらのテレパシー

 自作曲の4日目です。

 今日は深海を離れて地中の曲です。

 「もぐらのテレパシー」というタイトルです。

 ちょっと前のNHKラジオ第1「子ども科学電話相談」を聞いていたら、「ミミズは目が無いね」。と昆虫の先生の久留飛克明(くるび・かつあき)さんがおっしゃっていたんですね。

 それを聞いて「そうだ! ミミズを忘れていた!」とハッとしました。

 この時点ではモグラは関係ないんですけど、モグラの王様につきしたがう家来みたいな存在で両脇にミミズがスックと立っている絵が頭に浮かんでまいりまして。

 バカバカしいですね。我ながら。いつものコトですが。

 モグラの王様が地下の動物に向けてテレパシーで「地下に棲むものどもたちよ!」みたいにして重大なコトを呼びかける。すると、それに呼応する思念の波がザブンザブンみたいな感じを妄想してみました。

 私は正気ですよ。あくまで架空のモグラ王国を想像しているだけですからね。

 モグラの王様は白いローブを身につけていると設定しました。

 ギリシャの人とか聖職者みたいなイメージですけど。

 私が思うに、地下の動物たちはいつもドロとか土にまみれていますから、純白の衣装というのは相当に神々しいのでは無いか。高貴な感じですよね。

 それで気づいたんですけどミミズくんね。あの人たちも見かけるといつもツヤツヤしてますよね。

 ガラコでも塗っているのかっていうくらい。

 ふしぎですね。

 音楽的な面についても言及しておこうかと思います。

 まぁイカにもGBHとかモーターヘッドが好きだっていう人が作ったような曲。疾走感みたいな面において。なんて私は思っていますけど、自分のコトってなかなかわかりませんからどうなのか。

 ベースのフレーズがまず私としてはヒットですよ。

 ずっと繰り返す感じの2小節。この私のストゥージス体質って申しますかね。ほんの少しくらいなら私もアフリカ系アメリカ人たちの音楽の系譜に触れるのかもしれませんね。

 ちょっとカッコイイけど、バカバカしさは充分に備えているっていう。そのアンバイにおいてウマくいきました。

 興味のある方がいるかわかりませんけど曲中のカンコンいってる金属的な響きのシンセ音。これ矩形波なんですよね。私としてはちょっと意外でした。代表的な使用例としては木管の楽器をマネる際に利用されたりしますけど。矩形波ってね。

 その反面、ギターのファズ音色もガッと増幅させてダイオードで波形の高低をちょん切って矩形波っぽくしているワケで。もしかしたらそっちに近い音なのかって思いますね。ちょっと歪んで聞こえますしね。

 プリセットをちょっとイジって馴染ませただけなので下部的な構造がどうなっているかまでは確かめていないのですが。あとでちゃんと見た方が良いですね。後学のためにね。

 この曲はもしもライブをやるとしたらラストの曲にしたいなと考えています。長さ的にはちょっと引っ張りました。盛り上げるために。大丈夫ですよね。たぶんね。

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 文が長くなってしまいましたが少しだけラジオ日記です。

 「世界の快適音楽セレクション」。NHKラジオFM。

 タイの音楽家がカバーしたビートルズの「デイ・トリッパー」を聞きました。これが大変な曲でした。というか歌手の存在を知りました。

 読み方に自信がありませんが、バード・ザマラートさんかな。Bird Thamaratさん。

 ほぼ演歌な節回しの歌唱でしたけど、大変に見事で。肩からチカラが抜けているタイプでしたけど非常に完成されていた。そう感じました。

 最初に「ビートルズのカバー」と聞いて私が思ったのは「ポップスのフィールドで今更ビートルズのカバーに残された部分があるのかな?」でした。

 たくさんありますからね。過去に。

 しかし素晴らしかった。なんじゃこりゃとも思いましたが。

 予感はあったんですよ。コンボオルガンの音がイイ。憎めない音色。

 およそ音楽の世界には「開いた演奏」とか「音色が笑ってる」というような表現がありますけど、肯定的な意味合いでね。その線でいうと「音色がニヤニヤしている」。ちょっと腹立たしい。

 「えぇ使いましたよ。これで笑ってもらおうと思ってますよ」っていうような音色。「笑ってやがる…。オレが文句つけても仕方ないか…」って思うんですけど、続くボーカルの節回しが申し上げた通り、なんとも演歌。ビートルズの楽曲にアジアなコブシがついちゃってるんですけど、腹は立つけど文句のつけどころもなくて困ってしまいましたね。イイもの聴けました。

 今週の選曲家は湯浅学さんでした。

 番組内ではその他にひょうたんのお話で盛り上がったり、ジョー・ミークさんのプロデュース仕事のハニカムズ。「ウーイィ・トレイン」がかかったり。13thフロア・エスカレーターズ。の1stアルバムよりの曲。「ファイヤ・エンジン」も聞きました。

 あとは花登筺(はなとこばこ)さんのドラマの話題もありました。。

 ジョナサン・リッチマン&モダーン・ラヴァーズ。「アイスクリーム・マン」も聞きました。ライブ録音盤。

 コーラスが嬉しい。すごくお客さんにも受けている。アメリカの人にとっての子供の頃の原風景なのかなと思います。

 「キラー・クラウンズ・フロム・アウター・スペース」っていうディッキーズっていうバンドが映画のために書いた曲があるんですけどね。ワゴン車でアイスクリームを売りに来るピエロのオジさんが外宇宙からの侵略者であるみたいな変な映画なんですけど。ああいう映画もアメリカの人たちの共通体験にアイス売りという業態があるからなのかなって思いました。