今日はすべてラジオ日記です。
NHKのラジオを聞いての所感。
「ラジオアーカイブス研究所」をらじるセレクトで聞く。
オホーツクの流氷が固まる音。
氷原の氷と氷の間に開いた穴から上下する海水が鳴らす音。フォルマントフィルターを通したような独特な共鳴。何回聞いてもスゴい。
自然の咆哮。
「子ども電話科学相談」
今日も、被子植物と裸子植物に連なるお話を聞きました。
「ぎんなんの実は、どうしてクサいの?」というご質問。
いちょうの木が「植物界の生きた化石」と呼ばれている部分からのご回答。すごく昔からある木。
草食の恐竜は、ぎんなんの実を食べていたかもしれないよ。とのこと。
楽しい。
ニオイについては、実を食べる動物に好まれる臭気を発しているのだ的な解説。
そういえばキツいニオイを出す花や果実も多いのでした。
「吹奏楽のひびき」
本日は珍しく番組の冒頭から聞けました。
宮川彬良さんの特集。
「マツケン・サンバ」で始まり。景気が良い。
きらびやかな吹奏楽の音と相性が良い明るいメロディー。
打楽器群の人たちががんばっていて非常にリズムが重層的で豊か。良い演奏でした。しあわせ。
他には「生業(なりわい)」という曲が良かったです。ある種の緊張感があったと思います。
お楽しみの「現代の音楽」。
今日はポーランド楽派について。
60年代に入って開花したポーランドの作曲家の人たちの集まりを称する言葉。
作風そのものは色んな人がいるという記述をネットの辞典で見ました。
来週はペンデレツキさんだそうです。おととしの放送でも聞きました。楽しみですね。
今週は、初めて知った名前ですがルトスワフスキさん。
私はとても覚えられる気がしません。難しい人名。
しかし「ベネツィアの遊び」という曲は難しくなくて「自由だ!」っていう感想でした。
あまり小節線に縛られない、奔放な印象もあり、音階的にもスリリングというか、しかしちゃんと作曲された配合という風に感じました。
私はそもそも「ポーランド楽派」って初めて知りましたのでネットの動画サイトで色々と聞いてみました。
ルトスワフスキさんの60年代よりも前に書かれた交響曲など。
それとカジミェシュ・セロツキさんという、これまた非常に名前が覚えにくい方の曲も聞きました。
私が読むカタカナ発音と、本当の呼ばれ方はだいぶ違うような気がしてなりませんが。
ピアノの音を変調した音楽を作っていた、という記述を見て興味をひかれて聞きました。
「ピアノフォニー」という曲。
これは良かったですよ。
軽く調べた感じですが、3台のピックアップマイクをピアノに取り付けて、適宜ピアノ奏者が音の効果を切り替えて変化させていたようです。
3つの経路それぞれに違う効果というか響きを付加して、それらをプリセットボタンのように使用したのでしょうか。
良いアイディアですよね。興味深いですよ。
弾きながら「ココで音色チェンジだ」ってできそうです。
変調方法に特に指定はなかったのか、現代の演奏ではピアノの音をソフトウェアで処理するみたいです。
エイブルトン・ライブとか、そんな感じのようです。
機器とかソフトウェアに頼りきりではなくて、ピアノの奏法的にもバチとか、マレットとかを用意して内部の弦を叩くなどしていたようです。
聞いた感じも良く。音の世界を遊泳するような感覚を覚えました。
当時の言い方でいう“ライブ・エレクトロニクス”ですね。
いまだと即時に音響を処理するのが当たり前ですので、なかなか理解しにくい概念ですけど、この当時は即時的な音の処理と、記譜的に打ち込んで機械になんとかしてもらう音響処理が別個だったんですよね。
前衛運動におけるハプニングとかパフォーマンスとかの思想も入っていたのかもしれません。全然知らないのでメッタなコトは書けませんが。
以上、まとまりもありませんが、本日のラジオ日記です。
そんなことを録音しておいた「現代の音楽」「ペンデレツキ・第1集」を聴きながら書きました。予習も兼ねて。
西村朗さんの解説によると、初期の作風はノイジーというか非楽音も含んだ破天荒なものであったというコトでしたが、この回で取り上げた「メタモルフォーゼ」。バイオリンのソリストを迎える協奏曲でしたが、流麗な部分を多く含む美しい曲でした。この美しさはただ事じゃないなという感想。
“流麗”で思い出しました。ルロイ・アンダーソンさん。
今朝の宮川彬良さんの編曲の中で、ルロイ・アンダソンさんの曲の一節を混ぜ込んだ楽しい局面がありました。
「見上げてごらん夜の星を」を本体にした編曲でしたが、様々な曲風に切り替わり、さらにアンダソンさんにつなげるといった楽しい手法でした。
宮川さんのお仕事を見ると、あの方もまた、音楽は楽しいよと、そう訴えたい人なのかもしれないなと感じた次第です。