むらびとさんたち〔29〕

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 きのうに続きまして「ドリル・モンキー」のおじさんです。
 実はこのイラストを私は4回ほども描きなおしまして。
 いったんは完成させたイラストを描きなおしたのが4回という意味で私としてはかなり異例。

 普段はちょっとうまくいかなかった場合、次の機会に取り返そうくらいのアッサリした感じなのですけど。
 今回はかなりネバりましたよ。

 最初は顔の表現をもう少し簡略化できないかとか、それだけのつもりで描きなおしたんですが、最後の1回は大幅に見直しました。

 きのうまでのドリルさんの体型だと、ゴリラっぽいんですよね。
 もしもゴリラさんと一緒の画面に登場させる機会があったら、違いが表現できないぞと、ハタと気づいたんですね。
 あぶないところでした。

 それでもう一度、ドリルさんの体型を見直しまして。
 特にオスの場合、顔は大きいけどお尻に向かうにつれて小さく、すぼまっていると理解いたしました。
 そのへん加味した作業の結果が本日のイラストなんですが、どうでしょう。
 うまくいきましたかね。

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 以下は長文ですが、すべてラジオ日記です。

 NHK・FMで「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。
 今日もどれも良い曲でしたが、最後の新譜紹介で聴いた曲が良かったです。

 番組のテーマとしては「ビルの音楽」ということで、人名のビルや、建物としてのビルなどを扱った曲がかかりました。選曲家は藤川パパQさん。

 ビッグ・ビル・ブルーンジーさんの「ミルク・カウ・ブルース」を聞きました。
 よく引き合いにされる有名な曲。
 ブルースとしての音楽的な形式が定まった頃の作品という解説。30年代前半。もう今の耳で聞いても「ハイ。ブルースです」っていう感じですね。

 じゃ、それ以前の曲の形式ってどんななのか。
 例としてあげられる曲を私は持っていなかったんですが、良いのを見つけました。つい最近。

 とても素朴な曲で、確証は得てないんですけど、きっとこんな類の曲を綿花を摘み摘み歌っていたんじゃないかってのが今の時点の私の考えです。

 録音した年度は50年代末から60年代頭らしいのですけど、2パートの掛け合いで際限なく続く「アイル・ビー・ソー・グラッド・フェン・ザ・サン・ゴーズ・ダウン」という曲です。
 日が暮れたら仕事は終わり。それまでがんばろうみたいな曲なのかな。
 エド・ルイス・アンド・プリズナーという名義で、囚人による強制労働における労働歌みたいな感じ。

 囚人貸出制度っていうのが昔のアメリカにはあったみたいで。
 ヒドい話なんですけどね。
 日本にも北海道における囚人道路というのがあって、こちらも筆舌にし難いようです。自由民権運動に関わった元士族の人たちが主体であったという話らしいのですけど。

 で、戻しますけど、この曲「アイル・ビー・ソー・グラッド〜」に出会ったのは、スキップ・ジェイムスさんの楽曲「アイム・ソー・グラッド」を調べていた時でした。
 イギー・アンド・ザ・ストゥージスの「アイム・ソー・グラッド」カバーがスゴく好きなので原曲を当たったのです。

 去年の年末にエリック・クラプトンさんの楽曲をラジオでまとめて聴ける番組がありまして、ナゼ私はあまりクラプトンさんの音楽にひかれないかを見極める良い機会だったんですが、クラプトンさん参加のクリームにおきまして「アイム・ソー・グラッド」を演奏しておりますので、違いを見つけるにあたり良い素材であったと。マ、このへんの話はいずれまた。

 「世界の快適音楽」に戻します。

 ビル・フリゼールさんの「What the World Needs Now is Love」を聞きました。素晴らしかった。ちょっと久しぶりに聞きましたがベラボーに良かった。
 フリゼールさんの演奏は「快適音楽」では比較的良くかかる気がしますけど、まぁどれも良いですよね。

 フリゼールさんは普通に弾いても良いギターですけど、ワタシ的に言うとエフェクターの使用において他の人があえてあんまり使わないような飛び道具も混ぜる人で柔軟な感性の人だなと感じます。ちょっと茶目っ気もある人なんでしょうね。
 大きい部分では世界には今こそ愛のある音楽が必要だと信じて活動している人なんだと思います。

 ブラインド・ウィリー・ジョンソンさんの「If I Had My Way I’d Tear The Building Down」という曲も聴けました。
 すッごいダミ声。しかしアコースティック・ギターのメカニカルな動きがとても私の好きな感じでした。

 ルスタム・グリエフさんのカッコいいファズ・ギターのインスト曲も良かったです。
 アゼルバイジャンの人であるらしい。聞いた感じはトルコの音楽っぽいなと感じました。確かにそんなに遠くはないのですけど。
 主旋律をユニゾンぽくストリングスがフォローするという割とトルコあたりの音楽に良くある形式。しかし非常に良い。

 私にとってのトルコでファズなギタリストというと、エルキン・コライさんの「Hor Görme Garibi」という曲。前にも書いたと思いますけどスゴく好きな曲で。
 発振しかかっているファズと忙しいリズム、たたみかけるベースの上をノンキなおじさんが哀愁ある演歌なメロディーを歌い上げる形式。

 トルコってその昔ヨーロッパを侵攻した際にその軍楽隊のドラムの演奏でその地の人を圧倒して特にリズムの面において影響を与えたと聞くんですが、そんないきさつがあるせいか、欧米のロックを真似して始めた音楽が、借りてきた感じに聞こえないと思うんですよね。
 まだまだ私は無知な状態なので、なんとも言い切れきませんけど。

 「ウォール・アンド・ローゼス」。エレキギターがメチャクチャかっこいい曲。ビックリしました。
 メアリー・ハルヴォーソンさんのバンド。コード・ガール。
 ロバート・ワイアット氏客演というコトもあるのか、かなりソフト・マシーン的な意欲的な曲。
 これはイイもの聴けました。
 バンドキャンプで買えるみたいです。たしか2月上旬に利益率がミュージシャン側にとって有利な日がくると思うので、その時にこの曲だけでも買おうと思います。