【曽我物語】トラ悲しみロード〔6〕・こしかけ石

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 非情にも愛する人は亡くなっていたという。
 悲しみにくれるトラ御前さん。

 言い伝えによると、しばらく歩いた先にある石に腰を下ろしたそうです。

 きのうのお写真の「ヨヨ・ポイント」からもうスグそこ、100メートル弱の距離です。

腰掛石-みちのり

 これです。「虎御前腰掛石(とらごぜん・こしかけいし)」といいます。

腰掛石_1309240b

 絶対に周囲を取り囲むようにしてオバちゃんやらオバアちゃんやら赤ちゃん背負った子供とかね。
 トラ御前さんが見えなくなるくらい山盛りだったんだと思います。
 私は見てないですけど絶対にそうに決まってます。静岡県民ですからね。

 お写真的には、これが現在の、石がまつられているようす。

腰掛石_13092408b

 ちょっと引いた感じはこうです。

 この地点で悲しみにくれるトラ御前さんと、その様子を見て涙ぐみながら「かわいそうに……。ウヴィエェェ……。この子に花嫁衣装……着せてあげたかったよォォォ…オ〜イォィオォィォィォオォィ!」

 なんてね。
 おえつをもらす老婆ですよ。

 その日、初めて出会ったのに異常な共感能力の高さを見せるオバちゃん並びにオバアちゃん。
 絶対いたと思うんですよね。目に浮かぶようなんですよ。

 それと説明の案内板の文字ね。
 コチラもご紹介しておこうかなと思うんですが。

腰掛石_13092407

 今回のエントリのお写真は最近に撮影してきたものと、7年前に撮影したものが混在しているんですけど、説明文は7年前に撮ったものです。
 一応、その当時もツラっと読んで「へー」って思ったんだと思いますが、色々学んで、ほうぼう見て歩いた今読み返すのでは全く感想が違いますね。
 重いですよ。
 ここはトラ御前リボーンの地。再誕生のポイントだったんですね。

 あと知らなかったのは、尼さんになった後にも何回か曽我寺まで来ていて、その際には必ずこの石を訪ねてきたというねぇ。

 おそらくきっと顔なじみで同じくらいのトシ格好のオバちゃんとかいてね。
 「おたがいトシとったねぇ」とか言ってたんでしょうか。

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 一転して、ちょっとだけ私の近況ですが、自転車のタイヤのチューブを交換しました。きのうの夜。
 スローパンクするようになってしまって。
 タイヤを外す時間と、ハメ込むのに要する時間がかなり短くなりました。
 ちょっとコツが分かってきたようです。