ラジオ日記です。NHK・FMラジオ「世界の快適音楽セレクション」を聞きました。
テーマは「ハチとアリの音楽」。
ハチとアリは、わりと似ている動物です。羽が生えているか、いないかくらいの違いしかない、なんていう方もいらっしゃるようです。ともに社会性を持った生き物ですね。
ゴンチチ演奏による「黒い蟻の生活」という曲が楽しかったです。
一気に引き込まれました。アリのコロッとした黒い外殻がチョコチョコといそがしく動き回っている様子が伝わってきました。思わず笑顔。
ガットギターの音色が本当にアリを思わせる。
演奏面だけでなく、メロディからも各々のアリが思い思いに動き回っている様子も目に浮かぶようで、優れた作曲だと思いました。良い曲を聞きました。
レジデンツの「ツー・リップス」という曲も聞きました。
たまらなく良い。レジデンツとしては私にも聴きやすい曲。
たまにというか、ひんぱんに「この人たちは一体、何がしたいのか?」っていう曲がレジデンツにはあります。三上さんが番組内のコメントで「完成度が高い」みたいなことをおっしゃっていたと思いますが全く同感でした。
松田幸一さんの「ARI-II」。これは拾い物。
ハーモニカの演奏。大きなものを感じました。小さくまとまらないというか。ドラムの人がよかった。弾力のある転がり方。タムの音色が良かったのかもしれないです。
アール・ゾイというプログレ畑のバンドの曲も聞きました。
やたらと複雑なユニゾン・フレーズが多い。というかそればっかり。
緊張感を含みつつもひょうきんな箇所もある怪曲でした。
サムラ・ママス・マンナに金管楽器が活躍する要素を付け加えたような音楽性でしょうかね。素晴らしかったです。出会いに感謝。ちょっと音源が欲しい感じ。
ゴンチチさんのコメントとしては好蟻性昆虫のお話を含んだもの。アリの巣に同居して、アリと共生したり、しなかったりする虫について。
それとヘンリー・カウエル氏の曲。「富士山の雪」というようなタイトルの曲を聞きました。
現代音楽の作曲家。ジョン・ケージさんの先生であったとか。
非西洋音楽に親しむ所からその音楽人生が始まったとの記述をネットから得ました。それででしょうか。日本の琴であったり、雅楽に影響を受けた曲を作っています。
ネットの動画サイトで聞いてみましたけど実際そうで、借りてきた感じもない立派な曲でした。のみならずペルシャ風の音楽も書いていて、こっちの出来もちゃんとしたもの。
それでいてトーン・クラスターに取り組む面もあったそうで、かなり立て込んでます。
テルミン博士とリズミコンという楽器を作ったそうで、こうなってくると電子楽器が好きな人間としても聞き捨てなりません。
かなり原始的なリズム楽器なんですが、私はレイモンド・スコット氏の作品で音を聞いた事があった気がします。いかにもあの人なら持ってそうな楽器なんですけど。
思うに人の手を介さない音楽だったり律動にも興味があったのでは。やたらと興味の幅が広い人だったようです。仕事量も膨大で、おまけに数年間の服役生活もあったそうで、良い意味でも悪い意味でも圧倒されますね。
そんなカツモクすべき人物との出会いのあった土曜のお昼前でした。