すみびアイロン

charcoal-iron

 暑い日がつづくサッコンです。
 しばらくはイラストを描く手もとまりがちだったんですが、カラダが暑さになれてきました。
 だんだんと調子がもどってきてうれしく感じています。

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 NHKラジオ第1「すっぴん!」。今日の1曲目はザ・バンドの「ウェイト」。先日おなじくNHKですがFMの番組でミッキー吉野さんがザ・バンドのファースト・アルバム全曲かけて思いを語るという内容を拝聴いたしました。

 私はかなり子供っぽいガチャガチャしたパンク・ロックが好きでして、シブい方面はその多くが理解できないんですけど、ザ・バンドのファーストは良かったです。そんなワケで少し苦手感も薄れてまいりましたので、本日の朝は快調に始まった感じです。
 余談ですけど「シブい方面」と言えば、最近、アメリカの古いブルース音楽家チャーリー・パットンさんの音楽が好きになりました。音楽的には非常にシンプルで奇をてらった部分も少なく感じられるのですが、声が非常に気に入りました。乾いてます。私はむしろケレンミのみで成り立ったコケオドシ・ミュージックの方が好きなんですけど、どうしたんでしょうね。さてはトシをとったのか。クワバラクワバラ。
 ちなみにパットンさんの作品は著作権が切れておりますのでネット上の音声をも後ろめたい気持ちゼロで鑑賞することが可能です。みんなで聞こう戦前ブルース。ただし亡くなったのが戦前、っていう人じゃないと権利消滅しておりませんので一応の慎重さが求められます。ザックリしたおハナシですけど。

 今日の「すっぴん!」のゲストは音楽家の大友良英さん。札幌での大きなイベント開催を前にして、忙しい身をおして、なおかつ暑い中、多くのレコード盤を抱えてのご登場だったようです。
 選曲的には、そのイベントに参加される方中心のチョイスの数々。ボアダムスがまず多かったです。ソウル・ディスチャージ。これは以前にも大友さんは同番組で別の曲だったかもしれませんけど、かけたかなと思います。まぁ、お好きなんですね。大友さんのスゴいトコロは好きになった音楽家の音源はかなり聞き込んで、その後に共演を果たすケースが非常に多い点だと思うんですけど。そんなワケで、山塚アイさんとの共演音源なども紹介してくださりました。

 それとマレウレウも数曲。こちらは割と時間をとって流して頂けました。魅力が非常に伝わってきて良かったです。
 とくにオキ・ダブ・アイヌ・バンドのオキさんとクラム・ボンのボーカルの方が参加された曲だったかと思いますけど、非常に良い世界でした。
 オキ・ダブ・バンドは私は以前に確かネット上の動画サイトで切腹ピストルズなどと同じステージで演奏された映像を見たことがあったと思うんですが、その時の感想は割と男性的なグイグイ押してくる律動を感じたんですけど、本日聞いた曲は“間”を生かした、クマとかシカが出てきそうな闇と光とその間のボンヤリしたトコロって感じを受けました。はからずもオキさんが優れた演奏家だというコトも知れて良かったです。
 ボ・ディドリーみたいなリズムの曲も楽しく聞きました。
 月曜パーソナリティーの宮沢章夫さんの、マレウレウをして「この世には素晴らしい歌声がたくさんあるね」というような意味の素敵なコメントもありました。本当にその通りだと思います。

 他にはクリスチャン・マークレーさんの曲も聞きました。4台のターンテーブルを使用した曲ということでした。
 78回転のSP盤で、ルイアームストロングを素材としてカットアップしたような曲も聞きました。リアルタイムコラージュって感じ。
 大友さんいわく「ヒップホップとは違う文脈の人」というご紹介でした。確かに発想の出発点も違うのだろうなという印象でしたが、繋ぎ方が非常にリズミカルで、聞こえ方としてヒップホップと共鳴する部分もあるのかなという感想でした。

 11時代後半の宮沢章夫さんご選曲のコーナーではサイモン・アンド・ガーファンクルの「ボクサー」を聞きました。ライラ・ライ。
 宮沢さんはアメリカン・ニュー・シネマっぽい音楽はかなりお好きみたいです。
 ココから唐突に、私が住んでいる静岡県は富士市のおハナシになりますが、サイモン・アンド・ガーファンクルは今の富士市長さんのフェイバリット・アーティストなのです。たしか。市長さんはバンドでギターをされていた方で、弾き語りで S & Gもこなすみたいなんですけど、残念ながらまだ私は生演奏を聴く機会に恵まれておりません。

 「ひるのいこい」も聞きました。
 根室市の黒ユリと、霧のかかった駅舎のすてきなエピソードから始まりました。
 曲的には、まず村田英雄どんの「王将」。つづいて、大西ゆかりと新世界の「通天閣ブルース」。非常に良いブルース・ギターでした。こりゃたまらん。
 まぁなんていうんでしょう。映画「トラック野郎」の「一番星ブルース」とかから連綿と続く世界っていうんですかね。和田静雄さん的な。非常にカッコ良かったです。