図書館に行きました。

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 10年くらい前に行われたシンポジウムの資料を読んできました。禁帯出なので、メモを取って来ました。
 「‪愛鷹山をかけめぐった旧石器人‬ 〜‪今、よみがえる3万年前の世界〜 財団法人静岡県埋蔵文化財調查研究所設立20周年記念事業公開シンポジウム‬」というタイトルです。
 内容的には、昨日見た、県立中央図書館の展示にも関連します。
 主にビジュアル的であった昨日の展示を、文章で詳しく補完するような内容でした。
 旧石器時代の人たちが作った落とし穴などの研究結果を市民に報告するという感じでした。文の調子もやさしくて、普通の人に理解しやすい語りクチでした。
 昨日と今日の学習で、静岡東部の旧石器時代の様子がかなり良く分かって来ました。
 昔の三島とか長泉町は落とし穴天国だったようです。
 知らずにいたんですが、静岡東部は旧石器時代を研究する上で、かなり豊かな場所であるようです。
 普通であれば、石器くらいしか出て来ないのに、石を組んだ跡なども見つかるので、もしかしたらこの年代を研究している先生には有名なのかも知れません。この静岡東部というカタイナカが脚光を浴びる分野があったんですね。
 富士山や箱根山がよく噴火していたので、生活の跡に火山灰が積もるんですけど、そうなると年代判定がしやすいのだそうです。
 確実に「下の地層から出た物は上のものより古い!」と断定出来る事って、考古学的には非常にありがたい事なのだと言うような記述でした。
 落とし穴の跡が今に至るまで残っていたのも火山灰のおかげですし、火山バンザイです。
 実は静岡東部だけではなく、同じ静岡県下の西側、浜松の方でも豊富に旧石器時代の遺跡は発見されるようですが、年代の判定には迷う部分もあるんだとか。
 他には、黒曜石の原産地に関するエピソードが面白かったです。事前にネットでも情報を集めたのですが、今日読んだ資料はそれを上回る濃さでした。
 仮説がいくつか紹介されていましたが、いずれも面白い仮説で非常に喜びました。
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 色々と古い物を探しまわっている昨今の私ですが、そもそもは「富士市の昔話」をキッカケにしてマンガを描きたいという所から出発して、古墳を見て、旧石器時代まで手を突っ込んでみました。
 特にこの旧石器時代のあたりは、ピンポイントに静岡東部と言う、普段の私が自転車でウロウロしている土地のみで、ある程度完結するエピソードがゴロゴロしていて、色々と妄想が膨らみます。