『陶芸家ネコ』の製作を振り返ってみます。

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 最初のコマを描いた時には、続き物のマンガにするつもりなんて全く無かったのですが、次の日に、ふとあらすじが浮かんでしまったので、お話にしてみる事にしたのです。
 タイトルの『陶芸家ネコ』を思いついたのは、更に数日経った後だったと思います。
 私の場合、物語をキチンと構想しようとすると、どうにも直線的になり過ぎて、遊びの少ない詰まらない感じになってしまうので、今回の『陶芸家ネコ』では、ちょっとした思いつきもその都度、取り入れてみました。そのせいで、ちょっとフラフラし過ぎたかも知れません。
 1コマずつの進行なので、どうにもテンポがゆっくりになってしまうのが悩みでした。時には、畳み掛けたい局面もあるのでもどかしいのです。ですが、仕事が忙しい時などは「1コマだけ描けば良い」というのは負担が少なくて良いな、とも思いました。
 私としては、この「毎日・1コママンガ」というのは描いていてけっこう楽しいので、これからも続けて行こうかと思います。
 次のお話ですが、ボンヤリと固まりつつあります。2ヶ月くらいで完結する、短いのを描きたいなと思っているんですが、まだ分からないです。
 とりあえず『陶芸家ネコ』が無事に終わって良かったです。こんなに長く続くとは思っていませんでした。
 上でも述べた通り、マンガにするつもりは無かったので、陶芸家のネコと、お友達の青いイヌくんの服装というか首に巻いたスカーフが、特徴としてカブってしまうので、後で「失敗したなぁ」と思いました。しかし後悔しても時すでに遅いワケで、そのまま続けるしかなかったです。
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 最後の方で思いついた「ウミサソリ先生」は得体の知れないキャラクターですが、ひょうたんから出たコマというか、思いの外、楽しい存在として活躍してくれた気がします。
 太古の昔に存在していた本当のウミサソリとは、かなり違うというか、あくまでちょっと似ている程度、というくらいの設定でしたが、その分、無責任に動かせるのが楽しくて、調子に乗って三葉虫も登場させてしまいました。
 ウミユリも全くのウソです。「去り行く陶芸家さんたちに、何かおみやげを持たせよう」と、お花に替わる物を考えた結果ですが、実際のウミユリは植物ではなくて動物です。ホヤみたいに海の中でユラユラしているそうです。カタチ的にもほとんど似ていません。
 まぁとにかくマンガって完全なウソも描けるので楽しいです。私が仕事で描くイラストは、事実に基づいた、ちゃんとした絵を描く事がもっぱらですので、1日の締めくくりに、ウソとしてのウソの絵を描くのはバランスを取る上でも良かったのではないかと自分で思うのです。
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 明日からは、現在進行中の、「西部劇のイヌ(仮)」の製作が主な記述になると思います。
 またしばらくお付き合い願えたら、と思う次第です。
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