赤い月。カエルの大合唱。

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 ペン入れの進行中です。

 夕方、自転車で富士宮のホームセンターへ。
 先日に購入したネジの径が少し大き過ぎたので買い直しです。
 お昼は晴れていましたが、日が傾いた今はかなり空気が湿っぽくなっています。雨に降られることも覚悟しましたが、結局、小雨に降られた程度でした。
 ネジの調達はあっという間に終了。帰宅です。
 信号待ちの間、ふと空を見上げると赤いドンヨリとした月が出ていました。小雨まじりの天候ですから、空は厚い雲に満ちているワケですが、わずかな雲の切れ間があるようです。
 赤い月の不気味さと美しさに心を奪われることシバシ。信号の脇の田んぼは田植え直前、水が張られています。そこに集結したカエルくんたちの大合唱。
 赤い月の非現実的な美しさと、現実的な生のイトナミの表出たるカエルくんたちの大合唱。不思議なひとときでした。
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 ”赤い月”と言うと思い出す曲が私にはあります。
 「コヤブボード」という楽器をご存知でしょうか? 小籔良隆(こやぶよしたか)さんという方が近年開発した楽器です。見た目はギターに似ていますが、両手でタッピングして音を出します。プログレッシブロックなどを聴く方は「チャップマン・スティック」という楽器をご存知かもしれません。あれとはまた別なんですが、近いものがあります。全国優良楽器店でお買い求めになることも出来ます。
 もう6〜7年前になりますが、私は、ミュージシャンのお友達を介して小籔さんと知り合う機会がありました。小籔さんは楽器開発者でありながら作曲と演奏も達者な方でソロアルバムをお出しになっていたりします。
 ライブで披露した曲に『赤い月』という曲が含まれていました。どこかドラマチックな曲。夜の渋谷の街の上に浮かぶ月を見た時に着想を得たというお話でした(ちょっとあいまいな記憶ですが)。確かにドンヨリとした月を想起させる曲です。
 大都会の渋谷と静岡の片田舎の富士宮を比べるのも変な話ですが、今日は湿気が多かったこともあり、渋谷の雑踏を思い起こすヨスガになりました。私のイメージでは渋谷の中心部というと割と湿気が多いのです。ちょっとした谷底になっていますし、人も車も建物も多いですから排気される気体群で満ちています。
 そんな渋谷に浮かぶ月はよりいっそう赤々しく映っていたのではないでしょうか。
 久しぶりに小籔さんと、小籔さんの音楽を思い出したので、文章にしてみました。
 今、ライブ会場で手に入れた小籔さんのソロアルバム『GRAND IMPACT』を聴いています。小籔さんの作風には何本かの柱があるのですが、私はメランコリックな作風のものが好きです。